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第一斬目! 様子がいつもと違う…

はいこんにちは^^お気に入り登録してくれた方本当にありがとう!

目を開ければそこは戦場だった。広い平野で大勢の兵士達が

火花をちらし剣を交えている。大砲を使ったのか火薬の臭いが鼻をつく。


ああ……またこの夢か。


毎日の様にこの夢を見てるから今更驚きはしない。


だがな、驚きと恐怖は全然違う。

剣を振り上げ襲いかかってくる兵士の威圧感はそれはそれは凄い。

女子なら失禁、男子ならチビリそうになるだろう。


夢だから痛くはないが、それでも斬られたくないに決まってる。

だから、俺は逃げるんだ。



             


大地を蹴りあげ兵士達の間を猛然と駆け抜ける。

兵士達は斬りあっている為俺に顔を向ける余裕なんて無い。

それでもパジャマ姿の俺は目立つようで気を取られている兵士は斬られていった。

ごめん、名も無き兵士達よ。死んでいった兵士達には申し訳ないが

俺は止まらず前進する。

中学の頃陸上部に入っていたおかげで足には結構自信がある。


万が一追われても追いつかれる事はないだろう。

それに兵士達は重い装備をつけているからなおさらだ。


だが、重要なのは追ってではなく前から来る新手の方。

振り切るのは簡単だが前方からの攻撃を避けるのは中々難しいんだよな。




追っ手をまきながらしばらく走ると、いつのまにか戦闘の最前線を抜け、

非戦闘区域に入り俺は立ち止まった。


非戦闘区域。安全そうな感じはするがそいつは違う。

ここにはいつでも援護に向かえるように控えている兵士達がたくさんいるのだ。


武装のチェックをしているのだろうか、

剣を磨いたり、素振りをしたりしている兵士達が多くみられる中、俺はパジャマ姿。

あきらかに怪しい俺は、見つかれば問答無用で切られる事だろう。


そのまま武装チェックしてろ、と強く願ったが、

神は薄情な事にあっさり俺を見捨てた。

「怪しい奴がいるぞ!斬れ!」と叫ぶ兵士の声で

百人はいる兵士達の二百個の目は一斉に俺に向けられた。


ど、どうする……。


このまま中央を突っ切るのは自殺行為だ。数が五十人程いる。

かといって右側にも三十人程いる。


となると兵士の数が一番少ない左側を行くしかないな……。

兵士達も左側が一番兵が薄いと感づいたのか中央にいた兵士達が

左側に寄ってくる。クソ!このまま行くしかないか……!


地面を全力で蹴り上げダッシュをする。

そしてそのスピードを保ったまま左に体の向きを変え、

さらに加速する。この時点で兵士達と俺の距離は二メートルをきった。

ここからは接触が起きる。



太刀を縦に振りかぶり斬りつけてくる兵士の攻撃を横ステップで

避ける。攻撃を浴びせられると思ったのか

思わず目をつぶった兵士を横目に、そのまま通り過ぎる。


今は攻撃する暇さえ惜しいんだ。


しかし俺の意思とは別に、兵士達は迷わず俺に斬りかかってくる。

それを紙一重で避け直も足を進める。

はっきりいって何回も見てる夢だから攻撃パターンぐらいはもう理解している。



兵士達も一人ずつではらちがあかないと判断したのだろう、

「一人ずつ攻めるな!人数で押すんだ!」

と一人の兵士が叫び、兵士達は十人程の数で一斉に斬りかかってくる。




「いやそれは多すぎるって……!」


いくらパターンを理解したからってこれはきつい……!ならば!


攻撃をギリギリまで引きつけて、思いっきり大地を踏みしめる。そう。 空に飛んだのだ。

兵士達を飛び越え、少し浮遊し、着地する。

そしてまたガムシャラに走る。が、


ここで俺はある事に気づいた。普段ならこれぐらいで夢が覚めるはずだよな……?


夢が覚めかけると視界がぼやけ始めるのだが、

今日に至ってはその予兆すら現れない。何かがおかしいぞ……。


「くらいな!」

覇気のある叫び声と同時に振り下ろされる両刃の剣。


「しまっ……!」


余計な事を考えていたせいで、横から来た兵士の攻撃に対応が遅れたのだ。

体を限界までひねり避けようとしたが、無理だった。


ザン!とまるで大根が斬れた様な音がして、何かが俺の目の前に転がる。


「……まじか」


転がったのは俺の右腕だった。


右腕の付け根からは鮮血がビュービュー溢れ、体の下には既に血溜まりが出来ている。


「いてぇ……」体から激痛が走り、俺はそのまま真後ろに倒れた。


これって夢だよな……?なんでこんなにもいてぇんだよ……。



         兵士達が囲う中、俺のまぶたは自然と落ちていった。














ありがとうございました^^

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