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プロローグ
「んっ、んぅ。…んむっ…!?」
柔らかい唇が触れたのち、彼女の舌がわたしの口内をちろちろと舞う。
頭がぼーっとしてきて、何も、考えられなくなる。
このぼーっとしたのはちょっとしたパニックの後だからか、幸福だからなのかはわからない。
初めての事を急にしたため、頭では何も考えられず、何も分からなくなってくる。
ただ、一つだけわかる事があるのなら、それは、
彼女のいつも優しく、天使のようだった表情が、淡くとろけていくことだけだった。
高校2年年生の冬、厳しい寒さの中、わたしは初めてキスをした。




