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09:一触即発!!史上最大の激突!! ③

第9章3話目…ラストです。

果たしてバトルの決着は…!?

 膨れ上がったギルとバーバラの間の緊張感が霧散し、代わりに別の緊張感がその空間に漂う。


 …と…


「あ…あ…」

 同じようにそのアンデッドを見ていたバーバラの顔色がどんどん青ざめていき、口から言葉にならない声が漏れる。

「あああ~ッ!!!!」

 その言葉はついには絶叫に。

「いやああああああーっ!!!」

 そして、悲鳴を上げながら、だーっ…とダッシュでその場から逃げていく。

「あ! コラ!! まだ勝負ついてねェぞ!!」

 ギルが思わず声を上げるが、その声は逃げ去るバーバラの耳には全く入っていない。


「バ…バーバラ!!? どーしたんだ!?」

 アルフレッドも突然走り去るバーバラの姿に驚き、声をかける。

 しかし、アルフレッドの声も全く聞こえていないようだ。その走って逃げるバーバラの姿にアルフレッドの後ろで見ていた仲間達も唖然と見ていることしかできなかった。

「あーっ!! あの子、アンデッド系駄目なのよ!」

 そんなバーバラの様子に、アリスが気が付いたように声をあげる。

「何だと!? そりゃどーいう事だ!? ボーズ!!」

 離れた場所にいたはずのギルが、突然会話に割り込んでくる。

 いきなり近づかれ、いっ!?と驚くアルフレッド。だが、ギルはそっちは全く気にせず、アリスに向かって怒鳴りこむ。

「だから! おばけとかが怖いのよ! バーバラは!!」

 誰がボーズよ×と文句を言いながらバーバラの事情を説明するアリス。


「あのブッちぎれたサディストの性格も、そのせいなんだもん!!」

 そう言いながら、バーバラが今の性格へと成り立って行った状況を説明始める。


 いわゆる…

『おばけ怖い』から『サディスト』への5段活用…というモノを。


 おばけ怖い

 ↓

 切っても痛がらないから

 ↓

 痛がる奴はおばけじゃない

 ↓

 相手が痛がるとホッとする

 ↓

 サディスト


 以上、簡単な流れではあるが、バーバラの今のドSっぷりが何故出来上がったのかの証明というか解説を丁寧に教えるアリス。

 アリスのその解説に「し…知らなかった」と初めて聞くアルフレッドも驚く。

 普段は何も考えていないような様子なのに、人を切りつけて痛めつけているととても嬉しそうに頬を染め楽しんでいるバーバラの性格が、そんな風に出来上がっていったのか…と納得しかない説明であった。


 そんな間にも、遠くに逃げたバーバラはうずくまって身体を丸めて震えながら…


「ごめんなさい…ごめんなさい…この頃お祈りさぼってました…人殺しもいっぱいしました…すみません神様…許してくださぁい…ひいぃ~……」


 …と、ぶつぶつ神様に祈り…というより懇願しながら、身体はガタガタガタガタ震え続けている。


 アリスの解説を聞き、そんな風に震えてうずくまっているバーバラの様子を見ながら、

「……なる程な。――てコトは…」

 フッと皮肉気に笑みを浮かべるギル。


 そのまま、突然の闖入者に対し、

「やい! ムク公!!! てめェをさっさとブッとばして、あの(アマ)と決着をつけてやるぜ!!!」

 ぐわはははは♡…という楽しそうな笑い声を上げつつムクロマンドに向かって指を差す。

「…ムク公…?」

 ムクロマンドは己を指すその言い草に唖然と小さく繰り返す。

 その言葉といい、ギルの態度といい、あまりに不遜な相手の姿に、

「私を前座扱いか? いい度胸だ…ますます気に入ったぞ…」

 と、にいっ…と嗤うと、ゴオッと気迫を込め剣を握り直しギルに向かう。

「行くぞ! 我が人生最強のライバルよ!!」

 …いや、既に人生終わっているはずなのではないのか?…とツッコむ間もない程の気迫である。

 そして、己に向かってくるムクロマンドに対し、ギルも剣を握り直し、にらみつけるように対峙する。

「私は貴様を倒し…最愛の人と残る余生を静かに暮らすのだ!!」

 顔を赤く…いやドス黒くぽっと染めながら、突っ込んでくるムクロマンド。


 ――その瞬間


 ヒュ!と空気を割く音と共に

「あ…あのねぇ……」

 ムクロマンドの目の前に突然、その彼の言うところの最愛の人・ラルシオンが出現する。


「死人の分際で余生なんかあるもんかーッ!!!」

 どばきゃっ!

「ぶうッ!!!」

 ラルシオン魂の叫びと共に渾身の蹴りが炸裂する!枯れ木に叩き込んだような激しい音がする程の気合の入った蹴りである。

 そのカウンター的な攻撃に一瞬ぐらぁっ…とムクロマンドの意識が飛ぶ。…いや、死人(アンデッド)に意識というモノがあるのはどうか?という根源的な疑問はこの際置いておいて。


「チャンス到来!!!」

 その隙をギルは逃さない。ギラリとギルの瞳が光る。

 すっ…と剣に手を添えると、

「御光の聖なる光よ!!! 我が剣に宿れ!!」

 剣に対して魔力を込め始める。呪文と共にキイイイイン…と剣に光が宿る。

 その文言にムクロマンドは、ハッと意識を取り戻す。

「――? それ…」

 その呪文を聞き、アリスが目を見張る。

「僧侶の呪文!?」

「え!?」

 アリスの言葉にラルシオンも驚く。

 ギルが僧侶系の呪文を知っているとは思ってもいなかった。というか、むしろ、人間状態の時は、剣を振り回しガンガン行こうぜ状態のギルである。呪文自体を知っているとは思いもしなかったのだ。


 その間にも、剣にはどんどん魔力を込められ、カアアァァ!とその剣が光り輝き始める。

 意識を取り戻したムクロマンドが、その魔力を最後まで込めさせまいと、剣をこちらに向けて、うおおぉ!!と声を上げギルに向かって突進してくる。


「成仏剣!!!」


 だが、剣には魔力が込められた。ギルの言葉に、剣はゴォッ!とさらに激しい光を放つ。


「オダブツストライク!!!」


 ギルの光る剣が、突進してくるムクロマンドとすれ違いざまに、ドカッ!!…とその身体を薙ぎ払う。

 その瞬間、剣に込められた魔力の光が最大限の輝きで周囲を照らす。

「なっ…魔法(ターンアンデッド)だとう…!?」

 その光にムクロマンドの身体全体が包まれる。ムクロマンドはその様子に、自身を貫いた剣の魔力の意味を知る。

 目の前の武骨な剣士にまさか魔法(ターンアンデッド)の込められた退魔剣を放つことが出来るとは…そうつぶやくムクロマンドの身体は激しい光と共に、ドシュウウウウウ…と煙に変わっていく。


 退魔剣とは…魔法剣士が使う「魔法剣」と同様、僧侶系の剣士等が使う必殺技である。

 文字通り、主に強力なアンデッドや悪魔などを退散させるためのモノである。武器になる物にターンアンデッドや悪魔払いの魔法をかけ、その効果を敵の内部へ直接流し込むことによって、増幅・強化し、確実に対象を退散させる技である。

 もともと僧侶は剣を振り回す職業ではない。せいぜい打撃系の武器――(スティック)や杖等を使用する者である。

 棍棒等に退魔の魔法をかけて攻撃することもまれにある。だが、どちらかというと、退魔「剣」というくらいである。一般的に剣に施す魔法なので、僧侶というより、元僧侶の戦士や教会に属し僧侶達の護衛をする僧侶戦士等が基本的に使用する必殺技なのである。


 そんな退魔剣を撃ち込まれたアンデッドは……唖然とする周囲の目の前で、強敵である骸骨王(ムクロマンド)は煙に変わりながら存在を消していく。


 あれほどの高位アンデッドを消し去るだけの退魔剣を使う戦士…目の前のギルをアルフレッド達は唖然と見るコトしか出来なかった。

 たとえ骸骨王(ムクロマンド)と対峙したことがなく、どれほどの実力のあるアンデッドかはわからなくても、少なくともあれだけ喋り通常の生者と変わらず動けるアンデッド等、どれだけ高位なのか簡単に想像がつく。ソレを退治することが出来る技を持つ戦士…とても自分の実力では相手になるとは思えない…アルフレッドはその実力差に愕然としていた。


「……さあて、おばけは消したぜ」

 そのムクロマンドが消えていった後に残した煙を背景に、にやり…と嗤ながら振り向くギル。

「続きといこーか、姉ちゃん」

 その凄みさえある笑みに思わずゴクン…と唾を飲むアルフレッド達。

 そしてそのギルの言葉に、ガタガタ震えながらうずくまっていたバーバラが

「よし!!」

 スク!と突然立ち上がる。

「望むところだ!!」

 さっきまでの震えて半泣きになってた姿は完全に消え去り、キリッとした表情にいきなりひょーへん×

 そのあまりの豹変っぷりに、アルフレッド達は一斉にガクッと力が抜ける。


「や…やめろよバーバラ。あんなすげぇ技持ってる奴だぞ。ムリだってば、おい」

 バーバラの後ろで一生懸命小声で止めるアルフレッドの言葉を

「うるさいな。おばけさえなきゃこっちのもんだ!」

 …と、()る気満々で拒否るバーバラ。

 アルフレッド達が必死に止めているが、バーバラは全く意に介さず、ギルに向かい剣を握り直し、対峙する。

 ギルも剣を握り直し、バーバラに対峙すると、にやり…と口元を歪める。

 再び二人の間に緊張感が膨れ上がる。


「今度こそ…邪魔者はいねェぜ! さあ行く……」

「ねぇねぇ」


 ガササ!…と草むらを掻き分ける音と共に、ギルの()る気とその言葉をいきなり止める邪魔者の間延びした声。


「ドロシーちゃん帰ってきたぁ?」

 背の高い草むらから顔を出したのはドロシーを探しに行っていたクララである。

 また邪魔者か…とギルが顔を歪める。

 クララはそんな緊迫感あふれる現場の空気を全く読まず、呑気に言葉を続ける。

「見つかんなくて…」

 だが、そのクララの声はそこで止まる。


 目の前のラルシオンと目が合い一瞬時間が止まる。

 次の瞬間…


「「あぁあぁー!!?」」


『》STEREO《』と大きくマークを入れてしまいたいくらい、クララとラルシオンの叫び声が綺麗に重なる。

 その二人の声の大きさに他の連中は思わずひっくり返りそうになる。


「ラル姉様!?」

 うそー♡…と、嬉しそうに顔を綻ばせるクララ。

「あっ…あんた! クララ!?」

 そんなクララを指差し、目を丸くするラルシオン。


 緊迫した現場の空気は…今、完全に霧散してしまい、喜ぶクララと驚くラルシオン以外の連中は、その状況に完全に処理落ちしてしまい、その場で佇むことしか出来なかった…。


※下の方 ↓ に、原作マンガや同人誌が読めるサイトや、Twitter(X)のリンク先が貼られています。

よかったらぜひ、のぞいてみてくださいませm(_ _)m


挿絵(By みてみん)


新章・第9章3話目になります。

ついにバトルに決着が!! 果たして2パーティの関係は…!?

次回は第10章になります。ちょっと更新、間があくと思います。よろしくお願いしますm(_ _)m


コミケに向けての漫画の〆切が目の前になってきまして…。

〆切の波状攻撃にもう寝不足フラフラですorz

そんなワケで次回更新、遅れます。申し訳ありませんが、ご了承いただければ幸いです。


年末の冬コミ107の参加予定はこちらです!


12/30(火・1日目)「茶々組」「初心の会」東7ホール・L-05ab

12/31(水・2日目)「DAMe project」東7ホール・M-08a


こちらもよろしくです♪

…新刊もウマ娘本だけでなく大冒険本とかゾンサガ本とか…いっぱい持って行きますよ(^_^;)

てか、大冒険の新刊は絶対出したいなぁ…と頑張ってますw

グッズもマグネットとか直筆色紙とかも画策中ですw ご期待くださいませm(_ _)m


ではでは。

次回ちょっと空きますが、更新できましたらまたお会いしましょう。

よろしくお願いしますm(_ _)m

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原作マンガ、電子等で読めますw
「熱血!大冒険大陸」
DMM版kindle版、他、お好きなプラットホームでぜひ♪
とりあえず、どんなのか見るだけでも…という方は、 帰ってきたマンガ図書館Zで見れますw
あと、続編的なというかスピンオフ的なというかそんな同人誌も出してます。
同人イベントか、電子で良かったら見てやってくださいませm(_ _)m
…詳細情報はHPよりもTwitter(X)の方が早いのでw、ぜひそちらものぞきに来てくださいませ♪
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