問1 (10)
問1 (9)解答
①famous フェイマス 有名な
②dangerous デインジャラス 危険な
③nervous ナーヴァス 神経質な、緊張した
④delicious デリシャス おいしい
✱ ✱ ✱
巨大な車体が、荒い路面を跳ねるように突進してくる。
その屋根に、人影2つ。
「まったく、面倒なことになりましたね……もういい、一気に片をつけま……show!」
五井隊長は目を閉じ、杖を掲げて意識を集中させ始めた。
周囲の空気が変わった。ヤバい予感がする。
一方で蒸気車両はぐんぐんと近づいてくる。
このままだと群衆に突っ込む……と思うや否や、車は急ブレーキをかけた。慣性の法則。屋根に乗った2つの人影が跳躍した。
一人が、兵士に向けマシンガンのようなものを発砲しながら宙を舞い、華麗に着地する。物騒な銃火器に似つかわしくない、ほっそりとした女性。
車から飛び降りたもう一人が、マシンガンで牽制された兵士達の前に降り立ち、それと同時に長剣を振るった。長髪、長身、和装の男。
「保護対象はあの子だね。よかった、可愛いお顔に傷がついていなくて」
「おぉ! なんと可憐な。十年に一人……? いや、千年に一人の逸材じゃないか?」
どこか緊張感に欠ける口調で話す2人。女性の持つマシンガンのような銃火器からは、光の玉の弾幕が打ち出されている。
長髪の男性は、長い日本刀のような剣を、オーケストラの指揮者のように器用に振るう。その切っ先から、同様に光の帯が伸び、鞭のように兵士を襲う。
一方の兵士も、ブツブツと何か唱えながら、マシンガンで応戦する。
「……Pen……Apple……Dog……Cat……!」
軍警のマシンガンの銃口から飛び出す光の弾丸は、光の帯と空中でぶつかり、弾け合う。
地面に落ちた光の弾をよく見ると、アルファベットになっている。
唱えた英単語が、光の弾になって、物理的に相手を攻撃するのか。
しかし、その威力は非常に弱いようだ。マシンガンの弾を受けても、誰一人倒れてはいない。ゲームで言うと、低級魔法という感じだろうか。
などと考えていると、兵士たちの後ろから、五井隊長が一歩前に出た。
しまった!
「My transcendent magic shall force the citizenry to its knees and crush all resistance…!」
何だ? 何て言った?
「force」は「力」とか「強制する」だ。「citizenry」は「市民」で、「knee」は「ヒザ」だ。
単語はそこそこわかる(……昔教え込まれたから、そこそこは知ってるんだ)。しかし、意味がさっぱりわからない。
五井の元に、光が集中していく。
「ちょっと、あちらの方。イケナイことをしようとしているんじゃなくて?」
「そうだな……語彙のレベルが高い……ヤバいな。これは地球が吹き飛ぶかもな」
レジスタンスと呼ばれていた2人も、魔法の気配を感じ取ったらしい。
地球が吹き飛ぶ、は大げさにしても、やはりヤバいらしい。
どうする……?
その時、頭の中で声がした。
(【命令文・文の最初は動詞の原形】、だよ。)
(~するな、は【命令文の前にDon't】、これだけ)
手に持っている魔導書(文法書)からだ。魔導書が、文法精霊ことグラミーの声を頭に直接響かせている感覚があった。
魔導書から、神秘的な精霊体となったグラミーが出てきて、僕の手をぐっと握る。
そんなビジョンが浮かんだ。
「くーーーーっ……くーーーーっ……」
って、グラミーは力尽きて隣で寝てるんだった。周りにも聞こえるくらいのボリュームでいびきをかいている。僕が想像したイメージが、なにかドラマチックなイメージが、無念にも雲散霧消していく……。
えーっと。魔述ね。それじゃあ2つのルールをどちらも英文にしてみよう。
まずは……唱えた魔述を取り消せ、っていうには?
「取り消す」っていう動詞を言えば、それが命令文になるんだよな。じゃあ
「① 」
魔導書が光って反応した。……が、他には何も起こらない。簡単な英文すぎて効果が薄いのか?
それなら続けて【禁止の命令文】だ。「魔法を唱えるな」。……「唱える」って何て言うんだ? わからないから「魔法を使うな」でいいか。
「Don’t magic use.」
……何も起こらない。「魔法を(magic)・使う(use)」じゃないのか?
先に動詞を言って、そのあとに「~を」の順番なのか? だったら……
「② !」
すると手に持っていた文法書が、目がくらむばかりの光を一面に放った。
問:①,②に入る語句・文を次の内から選べ。
①
ア delete
イ cancel
ウ remind
エ decrease
②
ア Magic don’t use.
イ Use magic don’t.
ウ Use don’t magic.
エ Don’t use magic.
※正解は次話の冒頭で。




