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のんべんだらりな転生者~貧乏農家を満喫す~  作者: 咲く桜
第3章 ルイーナ魔術学院編
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ep.59 国王再び

かなり短めですすみません。

年末で忙しくなってしまいました…。


俺は今ルナとヨミは連れずに1人で王城へと向かっている。2人はいつもの如く付いて行くと言ってきたが、敢えて断っておいた。


別に連れて行ってもいいのだが、なんとなく厄介ごとの予感がするので俺1人で行くことにしたのだ。



イルリアが言うには、宰相の件で少し話があるのだと言う。仮死状態で国に引き渡したとは言え、それ以降どうなったかはちょっと気になっていたところだ。


ぶっちゃけイルリアは殆ど国王の用件は知らないらしく、有用な話は聞けなかった。


単純にスイーツを振る舞っただけな気がする。…まぁ、情けは人の為ならずだ。


この世界は娯楽や甘味に飢えているのは間違いない。奴隷商の時のように、この世界では甘味による交渉と言うのが可能だろう。


この調子でもう少し広まってくれれば、俺は何かあった際にスイーツを使えば優位に立てる可能性がある。…と思う。


全く「損して得とれ」とはよく言ったもんだ。




まぁ、そんな訳で王城へと向かって歩いてる。ちなみに今日は学院は休みだ。イルリアが来たのが遅かったし、次の日も学院だったのでイルリアが来てから3日経っている。


そんなに遅くなってしまっていいのかと不安だったが、イルリアも急がなくていいと言ってくれたし大丈夫だろう。


…だったら、最初から「ついてきて」なんて言わないでくれよな。紛らわしい。すぐ行かないと行けないかと思ったわ。




城門について、衛兵にイルリアから渡された書状を渡すとすんなりと通してくれた。


どうやら情報が行き渡っているらしい。



衛兵に連れられて城内を歩いて行くと、以前見た謁見の間ではなく応接室へと通された。


「もうじき国王陛下がいらっしゃる。暫しここで待て」


部屋の中にはいかにも高そうなソファーが置いてあり、テーブルも凄く重厚感のある木製だ。


すぐにメイドさんが入ってきて紅茶を入れてくれる。お茶請けはクッキーである。


クッキーはレブラント商会から大々的に発売されており、庶民向けと貴族向けの2種類が販売されている。


今出されたクッキーはレブラント商会の中でも1番高いものだろう。たまに卸している蜂蜜と果物のジャムをふんだんに使った逸品だ。


待つこと30分で国王と、見たことのない初老のお爺さんが入ってきた。


「すまない、待たせたかな」


「いえ、紅茶とお菓子が美味しかったので直ぐでした」


「それは良かった。最近クッキーが大量に売り出されたようなのでよく買っているのだ。余の妻も毎日お菓子を食べておるわ」


「王妃様もですか!それはその商会も鼻高々ですね」


まぁ、レブラントさんのことだから、それでも満足せずにもっと上を目指してそうだけど。


「おっと、紹介が遅れたが余の隣にいるのが新しい宰相となったアグロムだ」


「宰相となったオルマーニ・フォン・アグロムです。君が英雄アウル君だね?よろしく」


凄く物腰の柔らかそうな人だけど、感じるオーラは初老のそれではないな。


もしかしたら中々の狸かもしれないな。宰相になるくらいだし、油断はできないぞ。



「私がアウルです。英雄だなんて恐れ多いですよ。たまたまです」


「ワハハハハ、操られて本調子ではないとは言えたまたまでSランクが倒せるならこの世界はもっと面白いだろうな」


さすがにたまたまは言い訳として無理だったか。にしても、面白いってなんだ?なんかこの人も性格に難がありそうだな。


面倒ごとは嫌だし、もう首は突っ込まないことにしよう。


「それで、今日はどうしたんですか?」


「余が話そう。アウルが捕まえて仮死状態にしてくれた宰相だがな。…7日前に何者かに本当に殺されたのだ」


殺された、か。じゃあやっぱりまだあの事件は完結してなかったんだな。


…なんだよ、なんで俺ばっかりこんなに面倒な事に巻き込まれるんだ!


・・・いや、俺が半ば首突っ込んでるからか。自粛しなきゃいけないのに。俺の馬鹿野郎!



「驚いてるようだな。正直彼奴が殺されたのは痛いが、そこまで問題ではない。問題は殺されたのが城内だと言うことだ」



国王によると安易に仮死状態を解くのではなく、事前に奴の恩恵を完璧に封じる為の結界を張っていたらしい。その上で色々と話を聞こうとしていたそうだ。


ただ、宰相の捕縛後、その後の引き継ぎやいろいろと国を落ち着かせるために日数がかかり、やっと宰相から話しを聞こうと思った矢先の出来事だったようだ。


さらには城内なので確実にそれを手引きしたものがいるのだが、それがわからないと言う。


「…かなり国家機密なお話だと思うのですが、何故それを私に教えるのですか?」


「いやなに、あいつは最後に色々言っていたそうじゃないか。だから何か手掛かりになることを言ってなかったかと思ってな」



手掛かりか…。確かにルナとヨミの魔道具越しではあるが聞いていた。


気になる点は幾つかある。



・宰相になった際に、王族しか知り得ない進化の宝玉のことを知った。


・恩恵について研究し、恩恵の可能性を地方の村で実験していた。


・10〜15歳の頃はいろんな街を巡って勉強し、知識を得た。




「こんなところでしょうか?」


「「・・・・・」」


気になる点について言うと、なにやら黙り込んでしまう2人。この2人も同じことに気付いたのかもしれない。


正直言うと、元宰相の話を聞いて気になってはいた。ただ、もうこれ以上首を突っ込むのもどうかと思ったし、ルナとヨミが一通り騎士団とリステニア侯爵に報告したと言っていたので問題ないだろうと思っていた。


2人の様子を見ると、大事な部分は何処かで握りつぶされたかもしくは、2人の説明に不備があったのかもしれないな。


「もしかして報告された内容に無い話がありましたか?」


「うむ、1つだけ聞いてない情報があった。それを聞くと、かなり違和感を感じざるを得んな」


「そうですな。確かにそれは変かもしれませんぞ」


2人に詳細を聞いてみると、やはり違和感を感じたのは俺と同じ所だったみたいだ。






さて、2人はどこに違和感を感じたのだろう?



3人が気になった点とはどこでしょうか?


細々とですが更新します。

評価・ブクマしてもらえたら嬉しいです。






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― 新着の感想 ―
[一言] 今更なんですがアウル君のお父さんとお母さんの出会いが気になるんですがでもお母さんミュール夫人と結構仲がいいような気がするんですが気のせいですかね? それと父親の方はお前絶対Aランク以上の冒険…
[一言] そろそろ創造神から遣わされた女神さまだすべきだろう さらに強くならないと魔神ぽいやつに勝てないだろう?
[一言] 「ただ、宰相の死後、その後の引き継ぎやいろいろと国を落ち着かせるために日数がかかり、やっと宰相から話しを聞こうと思った矢先の出来事だったようだ。」 私の至らなさかも知れませんが、この文章、お…
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