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ターゲット②

 さらに見ていくと、気になることが書かれているのを発見した。

『恐るべしは、あの女。今はまだ小さな幼児。その名はちひろ。あの子を成長させてはならぬ。成長すれば災いが起こる。魔人となりて、全てを破壊する。善良なる民よ、ちひろを抹殺せよ。これは全能の神の言葉なり。』

何だ、この文章は。さっきの暗殺予告とは全く違う。まるで、ちひろの正体を知っているかのような文章だ。「ちひろ=魔人バブー」このことを知っているのは、彩先生、佐々木組長、組長の女であるゆかり、北朝鮮の朴、同じく北朝鮮の野村と田原、DGSE長官のダニエル。他にはいないはずだ。彼らが、俺を抹殺しようとする理由はない。故に、除外できる。すると、容疑者が浮かんでくる。魔界の者である。これは罠だ。ちひろの居場所を突き止めようとしている。ネットで、これ以上、詮索するのはやめておこう。しかし、なぜ、俺を狙う。敵のターゲットは、レイちゃんのはずだ。俺を狙うということは、ルシファの指示ではない。単なる復讐か。俺が倒した悪魔の私怨とみた。俺は阿修羅大王の助言を聞き入れる。こちらからは動かない。奴らが仕掛けてくるのを待つことにしよう。


 夕方、かすみとレイちゃんが帰ってきた。

『ただいまあ。お利口にしてたかな。』

『おかえり、ママ、レイ姉ちゃん。』

『ちひろちゃん、可愛いの選んだよ。ああ、早く見せたいなあ。はやく着せたいなあ。絶対に似合うと思うよ。』

『ありがとう、ママ、レイ姉ちゃん。』

『でも、ついでに、レイのお洋服も買ってもらっちゃった。レイも木曜日に着ていくんだあ。』

『レイ姉ちゃんも、出ればいいのに。』

『私はお姉ちゃんだから、出られないの。お母さんといっしょは、小さい子だけしか出られないのよ。だから、ちひろちゃんは出られるの。』

やっぱり恥ずかしい。

『ちひろちゃん、全国の人がテレビを通して、ちひろちゃんを見るわよ。お利口にしないとダメ。ダダこねたり、泣いたり、お漏らししたりしちゃダメだからね。』

『ママ、私、もうお漏らししないから、大丈夫。』

『そうだよ、ママ。ちひろちゃんは、お漏らしさないよ。おねしょだけだよ。』

『レイ姉ちゃん、恥ずかしいよ。』

 そうだ。魔界の男は、テレビを見るだろうか。悪魔がお母さんといっしょを見てる姿は想像できないが、俺がテレビに出ているのを確認するだろうか?

もし、番組を見て、俺を確認すれば、ここの住所を探りにかかるかもしれない。こちらも罠を仕掛けておこう。俺は、Mr.Tに連絡を入れた。

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