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ちひろが危ない②

 気がつくと、ベッドの上であった。起き上がろうと思ったが、動けない。手足が縛られ、大の字に固定されている。

『ちひろさん、気がつきましたね。さあ、僕のものになりなさい。拒否権はないです。これは命令です。心配しなくて大丈夫。みんな、やってることですから。僕は大スポンサー。だから、この業界で逆らえる人はいないのです。』

竹田は、俺にキスを迫ってきた。

『やめて!』

『なんとも聞き分けの悪い子だな。お仕置きしないと、ダメなようだな。』

竹田は、引き出しから何かを取り出した。

バシーン!

鞭だ。

『僕の言うことが聞けるように、調教してあげましょう。』

バシーン!

鞭で床を叩いた。

『痛いですよ。どうしますか?僕の言うことを聞きますか?それとも、まだわがままいいますか?』

バシーン!

『お願い、やめて。』

『自分の立場を考えてますか。やめて、など無意味ですよ。僕のものになりなさい。』

竹田は、俺の胸を揉み始めた。

『やめて、お願い、やめて。』

『いいよ、いいよ。泣きなさい。だけど、泣き叫んでも、誰も助けに来ないよ。』

『竹田さん、いつもこんなことしてるのですか。もう、こう言うことはやめた方がいいですよ。』

バシーン!

『説教するとは、なかなか度胸がいい子だ。その凛々しい顔が崩れていくところが見られると思うと、嬉しくてたまらない。君はどんな声で喘ぐのかな?』

『竹田さん、最後の忠告よ。おやめになって。神の裁きが下されますよ。』

『どこまでも、強情な女の子だなあ。僕は、そう言う気の強い子が大好きだ。裸になって服従させよう。仕事などしなくていいよ。一生、奴隷として飼ってあげるから。』

バシーン!

竹田は、俺の服を脱がしにかかった。

『これから、お前が泣くところを見させてもらうよ。ひひひ。』

馬鹿な男だ。泣き叫ぶのは、竹田、お前だよ。

ガタン。ガタガタガタガタ、、、。

『な、な、何だ。地震か。』

部屋に煙が立ち込めた。

『何だ。この煙は。』

煙はすぐに消えた。だが、そこには大きな影が現れた。

『神に逆らう不届き者はどいつだ。』

恐ろしい顔が三つ。腕は六本。大きな影の正体は、阿修羅大王だ。竹田は腰を抜かしている。大王は、竹田にゆっくりと近づいていく。竹田は、這いつくばりながら逃げていく。しかし、逃げた先には、もう一つの影が待っていた。

『わしの大切なお方を、縛り付けたのは、貴様か。八つ裂きにしてくれる。』

異様に発達した胸筋。鬼のような顔。伐折羅大将である。大将が、竹田の体を掴んだ。俺は気を放ち、縄を焼き尽くした。そして、床に落ちている鞭を拾った。

バシーン!

『竹田さん。気の強い女性が好みなのよね。私は気が強いのよ。覚悟してね。』

鞭の乱れ打ち。奇跡の千手観音の技の披露だ。鞭が、竹田の衣服を切り刻んでいく。そう、肌には傷はつけない。衣服のみ切り刻む。竹田のやせ細った体が露わになった。チンチンは縮んでいる。俺の両隣に、伐折羅大将と阿修羅大王が立っている。まさに仁王立ちだ。

『竹田さん、いいこと教えてあげるわ。この方々は私のお友達。人間ではないわ。神よ。さっき、忠告したでしょ。神の裁きが下されると。どうする、竹田さん。もう、悪いことはしない?それとも続ける?』

『ごめんなさい。もう、二度と悪いことはしません。だから、助けて下さい。お願いします。』

『さあ、どうしましょうね。』

『わしは死刑がふさわしいと思う。』

『わしは、生きたまま地獄に落とすのがいいと思う。』

二人とも、この状況を楽しんでいる。

『竹田さん、どっちがいい?』

『ごめんなさい。どちらもイヤです。許して下さい。』

竹田は、失禁している。

『まあ、竹田さん、お漏らししてるわよ。うふふ。じゃあ、私が判決を言い渡すわ。竹田さんは、私の奴隷として働きなさい。私の言うことに服従するの。どう、これなら本望でしょ。あなたは、Sを装ってますけど、本当はとびきりのMですから。』

『は、は、はい。何でも言うことを聞きます。だから、許して下さい。』

『それじゃあ、決まりね。私からの命令。真面目に働きなさい。いいわね。それと、今日のことは絶対に秘密よ。この2人は、いつも見てるわよ。裏切ったなら、次は地獄よ。』

『はい。分かりましたあ、、、。』

『竹田さん、約束は守ってね。私も約束は守るわ。CMには、出ます。美しく撮影してね。そうしないと、お仕置きだからね。いいわね、竹田さん。』

『は、はい、ちひろ様。』

その言葉を合図に、伐折羅大将と阿修羅大王は消えていった。

『竹田さん、明日、石川プロダクションに来て下さい。契約しましょう。』

『ははあー。ちひろ様。』

裸の竹田は、土下座で答えた。俺は、亜美に電話した。

『亜美、私は無事よ。明日、竹田さんが来社するそうなので、そこで契約しましょう。契約金は言い値でいいそうです。ね、竹田さん。』

『ははあー。』

俺は瞬間移動で、この場を去った。

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