春一番が運んできたのは…(200文字小説)
掲載日:2017/03/02
カフェのガラス越しにぼんやり外を眺めていた。
「今日は風が強いなあ…」
街路樹が枝を震わせている。
そう言えば、春一番が吹くとか天気予報で行っていた。
交差点の信号が変わった。
見知った顔がこちらに向かって横断歩道を渡って来る。
突然の突風。
「あっ!」
目が合った。
彼女がすごい勢いで店に入って来た。
「見たでしょう?」
「可愛いクマさんだね…」
彼女は一瞬微笑んだのだけれど、次の瞬間、僕の頬に彼女の平手が飛んできた。




