閑話 魔王の母の楽しみ方
……本編が難産中のため 閑話です。
最近の私の周りは楽しいことがいろいろ起こっている。
例えば、私の息子にお嫁さんができたことだ。
そして、最近そのお嫁さんが私達の家にやってきた。
私達はそれを受け入れ、その子を我が家へと招き入れた。
その子が私達の家で暮らす中でとても楽しかった。
新しい娘ができることに私は喜んでいたからだ。
それから、その子が私達の家に来てから数日立ち、また新たにその子の仲間がやってきた。
どうやら、その子は仲間に己の現状を伝えていなかったようだった。
だから、私はその子にあの子から渡されていた服一式を渡すため奥の部屋に案内することにした。
私が、その子を奥の部屋へ案内するとその子は
「ここは?」
と聞いてきた。
「ふふっ、ここわね私の服部屋。今のあなたにふさわしい服装にしてあげる。」
私はそう答えてからその子に渡すための服が収められている棚へと移動した。
「さぁ、これよ。」
私はその子へ知っているはずの服一式を差し出した。
私がその子へ差し出すと、その子は驚いていた。
まぁ、それはそうだろう……私が渡したのは、その子が元々使っていた服一式だからだ。
「どうしてこれがここに?」
「いえね、貴方が元々着ていたという服をレインから渡されてね、必要な時が来るだろうと思って、私が今の貴方に合うように服を作ったの」
その子が聞いてきたので私はそう答え、にっこりと微笑んだ。
その子はその服一式に着替え仲間の元へと走っていた。
□□□
それから、その子とその子の仲間達は私達の家で泊まることとなった。
泊まることになりいろいろとあったけれど、それも楽しいことばかりであった。
ただ、あの男の子は鍛えたほうがよさそうだと思った。
本人に自覚は無いが、あの手のことを起こす体質なのだろう……
だから私は、あの男の子を私の庭へと配置した。
そして、その男の子はほとんど一日で、私の庭を突破して戻ってきていた。
「へぇ……あれを一日で突破かぁ。やるわね」
□□□
あの男の子が私の庭から戻ってきて一日たち、私は兵士の子を連れてブティックへと向かっていた。
なぜなら、あの子はおそらくあの服装が似合うと思ったからだ。
「あ、あの、私をどこへと連れて行くのですか?」
「んー……着いてからのお楽しみってことでね」
「はぁ……」
私はそんな会話をしながら、ブティックへの道を歩いていた。
そして、そんなに時間もかけずにブティックへと辿りつきその中へと入っていた。
□□□
「うーん、これもいいけどこっちのほうがいいんじゃないかな」
「そうですね。ベルリネア様こちらは?」
「あぁーこっちもいいわぁ」
私はブティックの店員とこの兵士ちゃんにあう服を選んでいた。
私達が選ぶものはどれも似合っていて迷うほどであった。
そして、結果的には一つの服にすることにした。
「あ、あの……」
「あぁ、そのままでいてね。私、貴方を見たときからこれとかこれ合うんじゃないかなぁとか思ってたの」
「あ、はい」
私はそれを兵士ちゃんに渡して着てもらった。
着てもらった結果、とても似合っていた。
「どう?男装用の服だからとっても体にはフィットしていると思うけど?」
「あ、はい……とても、動きやすいですね」
「そう?それは良かった。じゃぁ、これにしましょうか」
「えっ?」
「分かりました。この服ですね、他の服はどうしますか?」
「うーん、そうね。それじゃぁあれとそれも」
「分かりました」
私は、他に気に入ったものも選び、服を購入していった。
そして、兵士ちゃんは最後に来てもらった服装のまま帰ってもらうことにした。
その後は、特に何もなくその日は終わった……




