青年、危機一髪
今回は大分短いです。
屋敷が光に飲まれる瞬間、俺は危険を察しすぐに隠し部屋へと戻った。
しかし、俺はその隠し部屋に戻った瞬間、謎の衝撃を受け気を失ってしまった。
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俺が気を失い、何時間過ぎたころに俺は目を覚ました。
「……気を失っていたのか……とりあえず、俺自身には少しばかりの傷以外は特になにもないな……あの屋敷を襲っていた光はなんだったんだ……」
俺は目を覚ますとすぐさま自身の体調や怪我などを確認した。
確認したところ、これと言った目立つ怪我も無かった。
そして……俺は隠し部屋の扉があったところを見た。
そこにはあるはずの隠し扉が無く、青い空が見えた。
「……これはどういうことだ……屋敷自体が消えている。」
俺はその風景に唖然としてしまった。
けれど、逆に俺は安堵もしていた。
なぜなら……
「……とりあえず不幸中の幸いと言うやつか、咄嗟に隠し部屋に戻ったのは正解だったか……」
俺が呟いたとおり、俺が巻き込まれて消えなかったからだ。
「……とりあえず、一旦様子を見てから魔王様の所へ行くべきか?それとも族長に伝えに行った方がいいか……ふむ」
俺は、ひとまずその隠し部屋だった部屋でどちらに先に伝えるかと言うことを考えていた。
本来ならこのことは族長に伝えてから言うべきなのだが、前族長の屋敷にいった時の対応を考えると魔王様に先に伝えてしまってもよいのではと思ったからだ。
「とりあえず……今日はひとまずこの部屋で休むか……まだいるかも知れないからな、俺みたいに難を逃れて。」
俺はそう考え、この部屋で一晩過ごすことにした。
その際、消えていた隠し扉を新たに作成しそこにはめておいた。
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俺が、この部屋で一晩過ごすことを決めてから、少しの時間がたった。
その時間で、俺は二つほど魔王様に伝えることを考えていた。
まず、一つ目はあの魔王様が泊まっていた部屋に仕掛けをしていた人物のことだ。
これは、まずあってからはじめに言わなければならない。魔王様の部屋に仕掛けをしたということは魔王様を狙っていると言うことだからで、しかもあの黒ローブは俺が見たことのある服装をしていた。
俺を襲った人物たちとほぼ同じ服装だった。
そして、もう一つは……俺の親父、そう族長のことについてだ。
疑いたくは無いが……どうしても気になるだから俺が気になることは全て魔王様には伝えておいたほうがいいと思った。
「さて……もう考えても始まらねぇ……明日のためにもう寝ておくか」
俺は、明日魔王様に伝えることをもう一度考え、その隠し部屋で一夜を明かしたのであった。




