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魔王の嫁は勇者様  作者: GN-Va
二章 日常と目族と
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青年、謎の人物を観察する

俺が魔王様の部屋で待ち始めてから、数時間たった。

けれど、魔王様が戻ってくることは無かった。


「まっ、さすがにまだ案内されているところかな……」


俺はそう呟き、もう少し待ち、それでも戻ってこなければ探すことにするかと考え、待つことにした。


そして、俺がさらに1時間ほど待ったところ戻ってくる気配は無かったので探すことにしようと思い、その部屋から出て行った。


□□□


俺が、魔王様の部屋から出て、屋敷内の廊下を歩いている時のことだった。


「むっ……?」


この屋敷のどこかの扉が開く音が聞こえてきたのだった。


「……この音からして、玄関か?」


俺は、その音が聞こえてきた方へ足を向けた。

その音が聞こえた場所へ着くと、そこには一人の人物がいた。

俺は、その人物が魔王様かなと思い近づこうとしたが、近づくにつれその人物が魔王様では無いと言う事に気がついた。

なぜなら、その人物は上から下まで黒一色のローブを羽織っていたからだった。

俺は、その人物に気がつかれない様に近場にあった、隠れられる場所へと入り、その場所からその人物の観察を始めた。


□□□


観察し始めてからその人物は周りを確認してから、自身が入ってきた、扉を静かに閉め、俺が隠れる前に元々いた方向へと歩みを向けていた。

俺は、それが気になりその人物の後を追うことにした。


その人物は屋敷の廊下を歩きつづけ一つの部屋の前で足を止めた。

その部屋は俺もよく知る部屋であった。

なぜなら、その部屋は魔王様が今泊まっている部屋だったからだ。

その人物はまた、周りを確認してからその部屋へと入って行った。

俺は、気づかれないように隠れながらその人物が何をしているのかを確認した。

その人物は、魔王様が泊まっている部屋に入ると、まずベッド付近に何かの仕掛けをしていた。

その仕掛けは何なのかは俺が見ているところからは見えなかった。

そして、その人物はベッド付近の仕掛けを設置し終わると、他の場所にもいろいろな仕掛けを設置していた。

俺は、それは危険だと感じ、このことを魔王様や他の人物に伝えなければと思い、その場から離れようとした。

しかし……俺はその時、ミスを犯してしまった。

それは……はなれる時に廊下に置かれていた物に足を当て音を出してしまったことだ。


「……誰だ!」


その人物は音に反応しすぐさま、魔王様の部屋から出てきた。

そして、俺はその人物にいることを気づかれてしまった。


「ちっ、やっちまったか……」

「……お前は、まぁいい依頼対象か」


その人物は俺を見るや否や少し呟いてから俺に向けて攻撃を始めた。

その攻撃は、俺も見たことがある攻撃だった。

……最初から思っていたことだが、やはりこいつは俺を襲った人物の一味だと言うことだろう。

俺は、その攻撃を避け屋敷の奥へと向かって走ることにした。

俺が脱兎の如く逃げ始めたのを見て、その人物は……黒ローブは俺の後を追ってきた。

だが、俺はこの屋敷の構成をほとんど頭の中に入れているため、その黒ローブは見えなくなっていった。


□□□


「……ここまで来れば、どうにかなるか」


黒ローブから追われて、少しの時間がたった。

俺は、すでに黒ローブからは逃れ、俺が作っておいた隠し部屋にいたが、奥のほうへ逃げたため玄関付近まで近寄ることができなくなっていた。


「俺を見失ったとしても玄関付近で待ち伏せされている可能性が高いか……さて、どうする。」


俺は考えながら、ココからどうやって魔王様へと伝えるかを考えていた。

そして、何度考えても思い浮かばずに少しの時間がたった。


「……まぁいい、どうにかするか」


結局のところ、物理突破をするということに決め、隠し部屋から出ることにした。

……けれど、俺がその隠し部屋から飛び出したときにことは起こった。


「……!?なん……だ!光が満ちている!?」


俺に目掛けて……いや、屋敷に向けて光が襲ったのであった。

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