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魔王の嫁は勇者様  作者: GN-Va
二章 日常と目族と
23/48

戦士、困惑する

今回もかなり短いです。

俺は、いや俺達か?……困惑した。

なぜなら、目の前にいる女性、それが、さっきまで俺達を案内していたカールさんで、そのカールさんが自分は薫だと言ったからだ。。

それに、俺……カールさんに思いっきり薫のことを聞いていた……

だから、気まずさも感じていた。


「えっ……えっ!?」

「まぁ、困惑するのも驚くのも分かる……」


カールさん……いや、薫?が頬を掻きながら呟いた。


「だが、私は私だ。結果的に言うのが遅れたんだけどな……」

「さっきまでの口調でよかったのにぃ」

「あの口調は口調で疲れるからな……何か磨り減っていく感覚がね」

「そうなのかぁ……まっ、いまの口調でも変わらないものは変わらないか」


そして、俺とラーサが困惑していると、ミーナが薫と話していた。

俺はそれに驚きつつ、ミーナに聞いた。


「ちょっと待て……ミーナ、お前……カールさんが薫だってこと知ってたのか?」

「うん、知ってたよ?魔力探って薫と同一だったからね。」

「はぁ……なんで、そのことを黙ってたんだ?」

「聞かれてないからね!」

「……はぁ」


俺はただ、ため息を吐いた。


「まぁ……いいか、それでなんで……女になってるんだ?」


俺は、薫になぜ女になっているかを聞いた。

それもそうだ、本来性別が変わるなんてことはない。

それに、元々男だったという女の話を聞いたことがないからだ。


「まぁ、それは屋敷の中に入ってからだな。」


薫はそう言い、俺達は薫に連れられ屋敷の中へと入って行った。


□□□


俺達が屋敷の中に入り、少ししてから、広い部屋へと案内された。

そこには、女の人と女の子がいた。


「フフフ、ようやく来たみたいね。さて、私達は少し離れるわね」

「義姉さま!後でお話してくださいね!」

「はいはい……分かりました。」


その女の人と女の子は薫に話しかけその部屋から出て行った。

俺達はその人達が出て行くの見てから薫にそれぞれの椅子へと座らされた。

そして、薫は俺達が座ったのを見てから先ほどの俺が問うた話をきり出した。


「さて、私がなんで女になってるかだったかな。……そうだな、あの日の次の日起きたらこうなっていた。」

「……はっ?」

「なんでも、魔王の家にある秘術だってさ。あの日、俺が言ったことに対して思ったことがあったから使ったみたいだな。」

「……その言ったことって?」

「男同士だぞって普通に……」

「あ、あぁ……うん。」


俺は驚きしか出なかった。

薫の話しを聞き、薫が言ったこともそりゃそうだと思ったが、魔王の行動も早いと思っていた。

それと、俺は妙に引っかかっていることを聞いた。


「んで……若干だが口調も変わってるし一人称も変わってるよな。」

「んっ……まぁ、これはな、私にも分からん……」

「そうなのか?」

「あぁ、だが、こうなったのもここ最近かな。」


薫はここ最近あったことを俺達に話してきた。


「……はっ!?あいつが生きてただって」

「そう、生きてた……でも死体で見つかったからもう大丈夫だと魔王は言ってたな。」

「それで……大丈夫だったの?」

「まぁ、見ての通り後遺症はなしだな、あの時の記憶が曖昧ってのはあるけれど……」

「そっかぁ……よかった。」


俺達はその話しを聞き、あれやこれやと薫と話していた。

そんな時、ふと俺がラーサのほうを見ると、ラーサは何を考えているのかずっと黙っていた。

それから、数十分間立ち、薫は俺達に今日はこの屋敷で泊まるといいと言ってきた。


「さて、部屋は既に用意はしてある。というかされてた……」

「そ、そうか……」

「まぁ、案内するよ、部屋まで」

「うん、頼むね!」


俺達は、薫に案内されそれぞれ部屋に案内された。


「ここは、アッシュの部屋だ。そして、あっちがミーナとラーサの部屋だな。」

「ふぅむ、俺だけ別か、まぁ当たり前だな。」

「さて、行くよラーサ!部屋に突撃だ」

「あ、あぁ……」


ミーナはラーサを用意された部屋へと連れて行った。

そして、俺も薫に一言、言い用意された部屋へと入っていた。

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