イタズラ連合forバレンタイン
初めての作品です。
モテない男のバカなバレンタインをなるべくリアルに書いたつもりです。
ツマらないかもしれませんが読んで見て下さい。
目覚めは7時ピッタリ!
今日はモテない男達を晒す悪魔の日…
いったい何が嬉しくて婦女子…いや腐女子達はこの日を待ち望んでいるのだ?
希望?愛?喜び?あえて言おうク〇であると!!
そんな物はあれだ!欠点のテストの答案用紙といっしょにクシャクシャに丸めてゴミ箱…いやドブ川に捨てればいい!!
…ん?ゴミのポイ捨てはいかん?……知ったことか!!
何?今日は2月14日ではないと?………答えは簡単だ!我が校のアニマール浜口高校では2月14日に教師達による一斉荷物検査が行われるため世で言う悪魔の日もといヴァレンタイデーがいつの間にかずれてしまったのだ!!そして今日がその日なのだ!!……今日学校休もうかな………いや!!俺があの浮かれまくってる腐女子とチャラチャラした若者を裁かなければ誰が我等モテないブ男を救うのだ!?そんなことを一人自問自答しながら時計を見ると7時15分!そろそろ行動を起こさなければ!!・・・
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そして時間は7時40分ついに学校についてしまった……怖じ気付いた自分を奮い立たせ悪魔の住家と化した校舎に意気揚々と歩んで行った。
教室に入るとすでに多数の腐女子がグループを作り楽しそうにラッピングされたあれを片手に話していた。そして教室に一歩踏み込んだ瞬間話し声が消え全ての腐女子がこちらを凝視……
何もしてないのにパトカーを見たときのような緊張感が体を走る……
まさか……俺の時代がついに来た!?
そんなことを考えていると一人の女子が溜め息を付くそれと同時にまた騒ぎだす腐女子……。
そうだよな…俺の時代が来る訳がないよな…ククク………ハハハ……ハァーハッハッハッハッハ!!!良いだろう今日はお前等に地獄をくれてやろう……。まずは……いたいた…いつも俺達ブ男を汚物でも見るかのように見下している橘 恭子……
お前が三宅のことを好きなのはわかってるさ。
そう呟きながら俺は犬笛を軽く吹く……
一陣の風が教室に吹いたのと同時に俺の机の周りにを4人のブ男が現れた。
ブ男A
「お呼びですか山田さん?」
ブ男B
「今年もあれをやるのですか?」
「当たり前だろ!おれがやらなければ誰がやる!?」
ブ男C
「ハァ……帰りたい……」
ブ男D
「お腹減ったビィ」
「もう少しやる気だせやC!
てか語尾にビィてなんだよ!ビィてお前デブなんだからせめてブゥにしろよD!!」
まぁいい。さっそくやるぞ!
まずはこいつらで壁を作り三宅の机を漁る……あったあった
(これが私の気持ちです。放課後体育館裏で待ってます。恭子)
まったくお熱いね〜。しかしもう少しアピールが足りないな…
少し変えてやるか。(拝啓三宅様、立春の侯いかがお過ごしですか。この度あなた様に思いを伝えるべくこの猪口を差し上げたく存じます。どうかいただいて下さるとありがたいです。敬具、恭子)
……まぁこんなもんかな?おっとこんな糖分たっぷりのチョコじゃなくてこっちの100パーセントカカオのチョコ……てかカカオを変わりに入れて終了〜!!・
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さてと他もあらかた終わったしABCDとは分れて後は結果を見るだけだな。
それにしても今年はたくさんイタズラしたな。クラスのマドンナの彩花ちゃんは鞄からこっそりチョコを取ってクラス1のブ男の中野の机にパソコンでCG加工やらなんやらしてモロ18禁な彩花ちゃんの写真といっしょに入れて置いたし、不良の康子のチョコはDが
「ビィビィ」
言いながら食べたから空っだし、
他にもいろいろしたから楽しみだな!!
おっ!?監禁王子がやっと来やがった!クククッ……さっそく机を漁り始めたよ!あっ見付けた見付けた……やべぇ、あいつ涙流してるよ。キメェ!!
中野も机からチョコを取り出して唖然としてるな。しかしサンはしっかりスタンドアップしてるな。
康子のチョコ…箱をもらった虎吉は空っぽの箱を持って康子と口喧嘩してるし。
やべぇ、笑いが止まんねぇ!!
笑いを堪えるために下を向くとピンク色の箱が机からはみ出ていた。………思考回路停止……回復……素早く周りを見渡し半径3メートルに人がいないことを確認し、バレないように箱をあける。
そこには形は微妙だが明らかに手作りな感じのチョコが入っていた。自然と涙が出た………周りから、キモいだの、ウザイだのと腐女子から言われても耳に入ってこなかった。手紙が付いていた…
(放課後教室に残っていて下さい。Tより)
Tて誰だ!?このクラスにはTはいないとなると別のクラスか!?その後は放課後が来るまで待てなく貧乏揺すりをしまくったせいで廊下に立たされたり、昼食で箸をひたすら噛み続けるといった訳の分からない行動とったりした・
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ついに来た……放課後が来た……めっちゃ緊張してきた……誰だろ?可愛いかな?ブサが来たらどうしよう?
ガララッと音がする。即座に顔をドアに向けると天使が居た。……まさか智恵子ちゃんからだとは!!後輩なのだが会話したことは無いし目もあったことがない。
「え…えっと…君がチョコをくく、くれたのかな!?」なんとか心を落ち着かせて尋ねる。
智恵子ちゃんは可愛らしく首を傾げる。
「あれっ?もしかして私間違えた?……ごめんなさい山田孝一先輩の机と間違えちゃいました。…」
………間違えた?……山田孝一……山田太郎……山田…山田………机に書かれてるのは名字だけ……智恵子ちゃんは孝一の机と間違った……………山田孝一!!!!!11お前絶対ぶっ飛ばす!!
一人ぶつぶつこの場にいない孝一に文句を言う。
そんな俺を見ながら少し苦笑している智恵子ちゃん。
「もしかしてチョコ食べちゃいました?」
悲しそうに下を向きながら聞いてくる。
「ああ、大丈夫、大丈夫後で食べようかなと思って置いてあったんだよ。はい!はやく孝一に持っていきな。」
そう言いながら涙を堪えるために微笑みながらチョコを渡す。
「あっ…ありがとうございます!!」
顔を赤らめながら何度もお辞儀して教室を出て行く智恵子ちゃん……
神様……俺決めたよ来年はもっとイタズラして困らしてやるよ……
そう心に決め、教室を出て行く。裏門から出るため渡り廊下を渡る。
「………から……」
ん?まだ誰かいるのか?
「ほんとマジキモかったんだよ。机間違えてチョコ入れたのは私だけどチョコ返してもらうときのあいつの顔マジウケたし!!」
智恵子ちゃんがそんなふうに思ってたなんて
……本当ヘコむわ……
幸せそうに俺の悪口を言う智恵子ちゃんと孝一を睨みながらトボトボと家路を帰って行く。
「バレンタインなんてバレンタインなんて無くなっちまえ!!!!」
そう涙を流しながら河川敷で1時間叫び続けた。