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神の箱庭  作者: ユージン
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変身魔法

 気になる相手に挨拶まわりは終わったし、後は人型になる魔法を開発するだけだ。魔法の原理は魔王に教わったところ、神が醜いと思った感情を魔物につくりかえる機構がありそれに干渉することで、自分の感情を魔力とし魔物を創る代わりに現象を引き起こすことができる。魔物を創る代わりに自分の人型をイメージできれば変身できるはずだ。

 魔法を発動すると一瞬人型になったがすぐにもとに戻ってしまった。どうやら強大なドラゴンの肉体を人型に押さえるには魔力が持たないようだ。


(欲を魔力にしたがこれは無理だな、ごっそり欲が減った気がする。回復には時間がかかりそうだ。こんな調子じゃ魔法を使うたびに悟りが啓けそうだ。・・・は!!これが賢者モードか。なるほど、多くの魔法を収めたものが賢者と呼ばれるわけだ。)


 本来変化の魔法は簡単なものであるが本来の姿からかけ離れたものになるほど難しくなるため強大なドラゴンがひ弱な人を真似るのが難しかったのだ。


(これは魔法以外の方法を考えるしかないか、魔王みたいに自分以外の感情を魔力にできないと無理だな。しかし、あれは魔王が魔物を創るために与えられた固有のものだから真似はできないし。)


 結果、変化の魔法はできたが、人型になる方法はまた一からやりなおすことになった。

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 そのころ周りの山々では、人間の斥候が調査に来ていた。突然世界に魔物が現れたかと思うと湖で隔てられていた中央に突如天まで届きそうな山とそれを囲む大きな山脈ができたのだ、調べないほうがおかしい。

 各人種の始祖男女五人計十人おり、神の加護と、不老の肉体を与えれれている。そのため国のトップや重役に位置する。エルフとドワーフは隠れ里に引っ込んで魔物は関係ないため神から告げられたことを里の皆に周知するだけだった。しかし、寿命に反比例して繁殖力のある人間はその膨大な数から始祖が管理しない新しい国も生まれ、もともとエルフとドワーフの国があった場所も戦で自分のものとし国を作っていた。始祖が治めるのは始まりの一国と増えた人を率いてできた二番目の国だけで後は増えすぎて移住した人が作った国だ。始祖は敬われているが影響力は年々小さくなっている。

 ある秘密の一室で十人の始祖は外に漏らせぬ話し合いをしていた。


「神に告げられた内容、魔物が生まれた理由は発表できんな、醜い人間を減らすためなどとても公表できん。」


「精霊王、魔王、竜王だったか、神に世界を任されたのは。」


「精霊王だけだろう、後はいないほうが助かる存在だろう。」


「そうそう、精霊王以外は世界にあまり関係ないよ。」


「しかし、魔物を創る魔王は人に影響が大きいだろう。」


「確かに、魔物の対策は必要ね、軍の強化と、対魔物の組織作りが当面の方針でいいかしら。」


「ええ、何かあったら相談すればいいしね、後は中央の山をどうするかね。」


「とりあえず、干渉しなければ問題ないだろう。他の国が調べるだろうし、我々は精霊のことを告げ、魔物対策をしていればいいだろう。後はそのつど相談でいいだろう。」


「神の加護もちなど、力について研究する必要もあるんじゃないかしら?」


「確かに、魔物相手じゃ人は不利だもんね。」


「じゃーそーいうことで早速行動に移りましょう。」


 その後二国は神のお告げを元に対策をとったが、残りの人の国は魔物に混乱し、突然現れた山に人を派遣してドラゴンによる被害を出すことになった。


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