『藤原忠文、不眠にプレスマンを用いたこと』速記談4009
藤原忠文卿が近衛少将であったころ、宿直のときには、馬寮のお馬一匹を連れてこさせて、枕元に立たせて、馬がまぐさを食べる音を一晩中聞いていた。眠らないためであるという。この方法に気がつくまでは、プレスマンを一本用意して、ずっとかちかち音を立てて眠くならないようにし、眠くなったら太ももを刺すという方法であったが、プレスマンのかちかち音は意外と耳に心地よく、プレスマンを太ももに刺すのは怖くてできないため、結局寝てしまったという。
教訓:短くなった鉛筆を二本つなげて、うとうとしたら額に刺さるようにして、夜中に寝ずの勉強をしたという話を聞いたことがあるが、危ないと思う。