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光と残酷  作者: qumu
20/49

後始末

 ━side━

 咲羽メア



「手が!私の手がぁぁあ!!」

 あの仮面の翼人の女!どこに行った!?逃げられたの!?クソッ!!


「警備兵!!!すぐに追って!!仮面の翼人女!恐らく天眼持ち!!魔導兵機の使用は私の権限で許可するわ!都市中心街に向かったはずよ!!!」


 仮面で隠れていたせいで色まではわからなかったけど、私のユニークスキル”魔眼封じ”が発動したのよ。間違いなく翼人の天眼持ちよ!


 クッ、とりあえず止血して、飛んだ手首を探さないと!

 それにしてもあれは一体なんの能力なの?上半身と下半身を分断するつもりで切ったのに胴を半分程しか切ることができなかった。それに何故手首が吹き飛んだのか。


 手首…あった、良かった。喪失していたら一大事だわ。


 部位欠損の復元は容易ではない。リバースが得意な翼人を100人集めてようやく可能なレベル。魔法、ヒール、ハイヒールでも復元はできないのがなんとも厄介だわ。

 私がアルケレトスに行ければ欠損も怖くないのだけれど…毎回詳細不明の入国拒否をされるなんて…。

 あちらの間者を少し殺しすぎたのバレたかしら?あっちもなかなかの情報網をお持ちなのかもね。


 それにしても、本当今日は散々。やってられないわね。

 でもまぁ魔眼封じが天眼にも通用することがわかったのは朗報だわ。それに…解剖のしがいがありそうな翼人と出会えたのは、今後の楽しみが増えたってことで割り切りましょう。天眼の仕組み、自分の手で調べてみたいものね。フフッ…


 ━━ただ、あの異世界の翼人…あいつだけはこの世の絶望を味わいながら苦しんで死んでもらわないと…


 絶対に許さない。


 私の唯一の楽しみを奪い、尊厳を奪われ、汚された。

 それに飽きたらず、先生と一緒に作った大切な思い出のポーション…いつも抱きしめて寝てたら、いつの間にかどこかにいってしまって最近見当たらないと思っていたのに…。

 まさかあんな形で見つかるなんて…絶対に許さない。あのクソ異世界人は必ず見つけて必ず殺す。


 しばらく顔だしてなかったけど、一度暗部に行ってあの異世界人の指名手配を出してもらわないと、暗部指南補佐の立場を最大限に使って追い込んでやるわ。見てなさい。


 それと天眼の翼人も魔導兵機部隊を捜索に当たらせるべきね。深傷を追わせたとは言え、どこかで回復している可能性もあるし。


『ピピッ━━━━』


 通信…。グリナスタ?そう言えば廃棄翼人の子を追わせていたわね。非番のスウェイも向かわせたけれど…はぁ、今日は散々だから、せめて一つぐらいいい報告が聞きたいところだわ。


「私よ、そっちはどうなの?」


『廃棄翼人の確保は無事完了しました。途中邪魔が入りましたが、スウェイの援護があり邪魔に入った者は撤退しました』


「ふ~ん期待してなかったけどよくやったわ、ご苦労様。それでその賊は?勿論追跡は出したのよね?」


 あの廃棄翼人の子供を確保しようとしたの?誰が、なんのために?…天眼の翼人の襲撃といいタイミングが良すぎないかしら?

 少し臭うわね。しっぽを掴めれば天眼の翼人までたどり着けるかもしれないわ。


「現在スウェイが追跡中です。私は廃棄翼人を連れて研究所に戻ります」


「あ、そっ、わかったわ。その子逃がしたらあなたに実験台になってもらうから、ちゃんと連れてきなさい」


『ピッ』


「ともあれ、この有り様じゃしばらくは実験もお預けかしらね…」


 メアは周囲を見回してそうぼやきつつ、吹き飛んだ手首を元あったところへ押し付けハイポーションを掛けた。



 この日を境に名前のない”異世界の翼人”は20人以上を殺した凶悪犯罪者としてアースシュミラ王国とその関係国に指名手配されることとなる。


 名前の代わりにつけられたコードネームは落ちた天使”IKAROS-イーカロス”。

 キューロは自分の知らないところで、もう一つ名前をつけられたのだった。


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