移動中の出来事
久しぶり過ぎる投稿です
「さっきから黙っちゃって〜、寝た?」
あぁ…うるせぇな
静かにしてればきっとあいつも黙んだろ。
「寝た?寝たの?じゃあ甘噛みしてもいいよね!」
髪が揺れた?…って!マズい後ろに
「……フーッ」
「…ッ!くぁ」
体に力が…
「いいリアクショ〜ン、ハハハ」
このクソガキ!息吹きかけやがった
「アッハハ、噛んでもらえると思ったの〜?意外と期待しちゃう人〜?」
キレないように耐えてたがもう限界だ
「んな訳あるかっ!それに気ぃ遣ってやってんのになんでお前はそれ無視すんだよ。」
「ん~~?なんとなくかな」
この野郎‥!
「細かいことは気にしなぁい」
そう言うとまた俺の近くに寄ってきた
「何もすんなよ」
「しないよ」
気を無駄に遣い過ぎたのか睡魔が…
「…し、よ…、よし、よし」
軽く目が覚め…
「ッ!どういう状況だこれ!」
「どういうって?そのまんまでしょ。」
膝枕状態だ
「言っておくけど、アタシなんにもしてないからね。グラングが倒れてきたんだよ。」
嘘…では無いな
「…その〜…すまんな」
するとヒナは少し笑みを浮かべた
「とか言いつつも、どけないんだ」
こんな事思いたくもないが思いの外、寝心地が良かった
「すぐに退くから待ってろ。」
「いいんだよ、甘えてもさ。気ぃ張ってばっかりは疲れるでしょ」
俺はこんなやり取りがどこか懐かしく感じた
「ん~、ヒナ…ちゃん?」
「あっ!起きた〜?」
頭を撫でられてまた…
「うん、起きたよ…って何してるの?!」
「シーッ、お〜きちゃ〜う〜」
心地よい
その一言に尽きる
「スーッスーッ」
落ち着けるチャンスなんてこの先ないかもしれないしな
ガタッ!
ん?馬車が急に止まった?
野盗かなんかか?
「頭を痛くないように気をつけて〜よいしょ、アイリちゃん安心して、アタシが行くから」
頭をおろされた?
状況を理解したことにはヒナは馬車にはいなかった
「待てっ!」
遅かったか…
「う〜ん、リーダーぽいのがこの強さだとなぁ手応え無いな〜」
俺が出ようとする頃にはとっくに制圧が完了していた
「ひぃ!この女化け物だ逃げろ!」
「ちょっと〜!この人は置いてかないでよ!」
「はぁ、とりあえずここに置いておくか。じゃーね」
一言だけ言うと馬車へ駆け足で帰ってきた
あれほどまでの力量
「お前どこの騎士団の所属だ?」
どうしてあんなにも強い
「いや、別にどこにも?」
は?
ありえない独学でここまで強くなるかよ
「というか起こしちゃった?」
その一言を聞いて急に冷静になった
アイリは、無事か?
目をやるとそこには怪我ひとつないアイリの姿があった
良かった。生きてる
…というかさっきからなんで目を合わせてくれないんだ?
なんかいかんことでも…
ハッ!
少し考えた末ひとつの結論に至った
「アイリ違うんだ!あれは…」
「大丈夫、疲れてたんだよね。」
少し距離をおかれているのが嫌と言うほど伝わってきた
「いや本当にごめん」
少しの沈黙が流れる
「あの…その‥今度から気をつけて。」
許してもらえたのか?
まぁ許してもらえたんだろうけど
どこか悲しいそんな気持ちになった
大変遅れてしまい申し訳ありませんでした