表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

3話 『街へいこうよ』

移動。

因みに赤い小鬼はゴブリン君でした。


まともなバトルはもう少し成長してから

 はぁ


 逃げ切った安堵と、のしかかる敗北感に思わず溜息をつく。あの小鬼がゴブリンなのだとしたら、この世界ですごく弱い部類なんじゃないか?


 森を直線に歩きながら、思考を続ける。


 異世界転生、説明が無いパターン、しかもゴブリンに勝てない、と。


 最悪の気分だ。とりあえず生きていくために人を見つけないと――――


 人?


 この世界に、人間はいるのか?




 絶望しか芽生えない問いに頭を抱えようとしたその時、森の終わりを告げる光が視界に入った。


 塀がある――――


 人工物にこれほどの感動を覚えたことがあっただろうか。その高い壁は、まさに俺の希望だった。


 森を抜けて、まだ人が通れる道に足をつける。


 突き当たった壁を右に、壁沿いに歩き出す。



「この壁の中に町があったとして、町のすぐ横に森があるのは良くないんじゃ…」


 喋ると疑問が沸く。塀が作れるくらいの文明の力があって、森を伐採しないのは何故だろうか。


 ―――ゴブリンが怖くない、から?



 あまり明るい考えは出てこないまま淡々と歩みを進めていると、塀の角が見えてきた。


 期待と一抹の不安を胸に、角を曲がると、数メートル先に整備された道と門が見える。


 安心感と、達成感からだろうか。

 どう立ち振る舞えばいいかなんて考えは全く浮かばないままに、走り出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ