第1話 桶狭間 開戦
1467年。戦国時代の始まりとされる戦いが始まった。
"応仁の乱"
この戦いは細川勝元と山名宗全の勢力争いまで発展した。
だがしかしこの戦いに大きな勢力が加わったせいで、戦乱の灯火は日本各地に広がった。
ーーその勢力は"魔王軍"。
世界最強と噂されるほどの軍勢。異形の者の集団。
勇者ですら倒すことが困難であるその魔王。
だれが止められるというのだろうか。
1478年。応仁の乱は終わるはずだった。だがしかし空から巨大な船と共に魔王が降ってきたのだった。
日本の民は混乱した。
魔王軍の支配が長く続き、戦乱の世は終わると思われていた。
だがしかし尾張という国に魔王を恐れぬ者が生まれた。
なぜなら、その者は魔王であったから。
彼の名は…"織田信長"
天下人である。
1560年。時代は大きく動き出す。
尾張国桶狭間にて魔王軍悪大名の今川義元が進軍していた。
この日、戦乱の世は大きく動き出す。
織田信長は城を包囲されてもなお、諦めることはしなかった。
「皆の者。よく聞け。今、砦を囲まれている。敵の軍勢は三万。対して我らはたった三千」
「十……倍!」
「怖いか。羽柴秀吉よ」
「いえ。だが……その兵力に、どう勝てと……相手は魔王軍に寝返った反逆者。倒したところで魔王軍の援軍にやられてしまうのでは」
秀吉さんの言う通り、魔王軍を相手にして生きて帰った大名はいない。だから従うのが最もいい手段。
だが信長様は諦めないお方だ。この日のために準備してきたのに……速すぎた。
「これより、今川義元の軍勢を倒し、魔王軍に宣戦布告をする」
「をおおおおおおおおおお」
何故だ。何故皆やる気に満ちている。秀吉も、前田家も、毛利家も、柴田家も、なんで皆、こんなにやる気なんだ。
「行くぞ。武士琉」
「ですが、蘭丸殿」
「弱気になるな。僕たちには、皆が付いてるだろ。お前には、僕が付いてる。だから戦おう。戦って生きる。それが僕たち武士だろ」
武士琉と蘭丸はお互いを信頼し合うため、手を重ね合わせる。
「大丈夫」
1560年6月12日12時00分。
織田軍、今川軍を奇襲。
歴史は少しずつ変わっていく……。