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雑用

「失礼しまーす」


 俺は職員室のドアを開けるとそこには先生が立っていた。


「久保。遅いぞ」


 先生はイラついているように机をトントンと叩いていた。


「いや、まだ呼ばれてから15分しか経って無いんですけど……」


「教室から職員室まで10分あれば来れるだろ。私は待つのが嫌いなんだ」


「いや、俺は自衛隊か何かですか」


 あまりにも理不尽過ぎる……。これが俺みたいに友達が少ないやつでこの時間だぞ。もしクラスのやつ全員と友達だったとしたらこんなに早く来れないぞ。あいつらは友達と話すのが学校で生きる意味みたいなもんだからな。あ、でも俺がそんなやつだったら俺自身と友達にならないから全員とは無理か。


「じゃ、このプリントを私の机まで持って行ってくれ」


 そう言って大量のプリントがボンと置かれた。男がやっと運べる量の数だった。


「な、何ですかこの人を殺せる位の重さしてそうなプリントは……」


「これは地域の人に配る用のプリントだ。それを持って行ったらホッチキスで止めるんだぞ。ここに見本あるからこれと同じ様にしろ」


「いや、これも俺がするんですか?毎年こんな辛いのを1人選ばれているんですね。先輩達も大変だなぁ……」


「いや。こんな仕事してるのこの学校設立してからお前しかしてないぞ」


「は!?」


「お前が寝てるのが悪い」


「いや、あれはどうせ時間かかるし残った所でいいかなって思っただけで」


「つべこべ言うな。決まった事は変えられん。それ終わったら帰っていいから。て言うか終わるまでは帰るな」


「そんな理不尽な……」


「ほら、早く帰りたかったらさっさとやる」


「痛っ!」


 先生に肩を叩かれて渋々プリントを持って教室を出る。


「はぁ……。重い……」


 ゆっくり一段ずつ階段を登るがおっくうになり二段で階段を登ろうとした時足を滑らせた。


「痛ったぁ……あーあ」


 幸い怪我は無かったがプリントが散らばった。


「くそ……めんどくさいな……」


 溜息をつきながら散らばったプリントを集めていると、目の前に落としたプリントを集めて俺の前に渡してきた。


「はい、どうぞ」


「あ、ありがとうございます……って、橘さん?」


「買い出しに行こうとしたらプリントを集めてる久保君を見つけたから。怪我とかしてない?大丈夫?」


「うん。何とかね」


「じゃあ、私が手伝うよ。どこに持っていけばいいの?」


「いや。これは俺の仕事だし。自分で運べるよ」


「今みたいにプリント落としたら大変でしょ?いいからいいから」


「じゃ、じゃあ、遠慮なくお願いしようかな」


「うん!」


 2人で話しながら教室に向かった。

半年ぶりの更新です!!

一時期止まってましたが更新を頑張って行こうと思います!よろしくお願いします

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