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お約束の展開は無く

「ごめん、遅くなっちゃった」


出ていった時より元気無さげに古里先輩が入って来た。片岡先輩も心配そうに古里先輩を見ている。


「片岡先輩、片岡先輩」


俺は片岡先輩を手招きすると、ゆっくり俺の方まで来た。


「どうしたの?久保君」


「あの、古里先輩の事なんですけど……」


「あぁ、僕も夢ちゃんをお見舞いに行こうとしたら、元気が無い師匠だけがいたんだよ……」


「なるほど……ありがとうございます」


片岡先輩にお礼を言うと、夢先輩と橘さんと話してる古里先輩を見た。さっきの悲しそうな表情は無く、笑っていた。俺の思い違いだったのかと考えがあるよぎった。でも、片岡先輩も見たと言っていたし……。


「久保君、こっちを見てどうしたの?もしかして、こっちに混ざりたいの?いいよ!」


古里先輩が笑いながら言ってくれたが、何時もの俺に元気をくれる笑顔では無く、少し無理してるように見えた。


「混ざるったって今何の話をしてるんですか」


古里先輩を横目に見ながら話に入って行った。片岡先輩が「え、俺は?」みたいな雰囲気を出していたがそれよりも古里先輩が気になってるから触れないようにした。


「いつも……俺ばっかり1人じゃん……。そっか、これぼっち部だもんね。1人でも出来る部活だもんね……。そんな部活だったよね……。おかしいな、前はこんなんじゃ無かったんだけど……」


小さい声でぶつぶつと言っていた。1人でやる部活じゃ無かったと記憶しています。


「獣いなくても除け者はいるよー」


片岡先輩はどこかで聞いた事あるテンポで急に歌い始めた。もう片岡先輩はダメかもしれない。


「何してるの?カムイ君もおいでよー」


「え?今なんて……?俺も?」


古里先輩の言葉に片岡先輩は聞き返した。もう俺は涙が出そうになった。


「そうですよ、カムイ先輩もお話しましょ」


夢先輩の言葉を聞いてさっきまでの悲しい顔は嘘のように笑顔になった。


「今から行く!」


良かったね、片岡先輩。俺は目から涙をポロリと流した。あれ?なんで俺涙流しているんだろう。何時ものお約束は?ま、いいか。こんな日があっても。この後全員で楽しく話した。

今回は片岡先輩の何時ものスルーされる展開を無くしてみました。あった方が面白いですね。しりませんが!

次回もよろしくお願いします

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