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古里先輩と遊びの約束

今日は古里先輩と遊ぶ約束がある。ゴールデンウィーク明けに橘さんと夢先輩が会ったことを告白してしまった為に古里先輩が誘ってくれた。別に会ったことは言わなくて良かったけど、古里先輩と遊べるなら役得かなと思った。そんな事を考えながら今日の集合場所に行くと、古里先輩が既に待っていた。10分前に着いたはずなんだが、もっと早く着いていて、俺は少し焦った。


「古里先輩!すみません、待ちました?」


古里先輩は俺が来た事を知ると笑顔になり、ううんと首を振った。


「ううん、全然待ってないよ!」


古里先輩を見ると、結構足が震えていた。どれくらい待っていたんだろう。俺は聞くのはダメだと分かっていながらも聞いた。


「あのー、古里先輩」


「ん、何かな?」


「古里先輩っていつからここに居ました?昼の10時集合だったはずですが……」


「は、8時から……」


8時!?俺が来たのは9時50分だったから、1時間50分も待たせた事になる。気温はまだ暑い為、立ったまま待つのは相当キツかっただろう。俺は呆れより心配が来てしまった。


「古里先輩、早く来すぎですよ……。足震えてるじゃないですか。とりあえず、陰のある所に行きましょ……」


「久保君ごめんね?心配かけちゃって。楽しみだったからさ……」


俺はこの言葉にドキッとしてしまった。こんなに楽しみにしてくれたんだから、満足して帰ってもらわないと男として終わりだ。俺は古里先輩の手を取って、歩いた。


「さ、行きましょ」


「ちょ、ちょ、久保君!?手、手が……」


古里先輩の声が小さくてなんて言ってるか分からないがまずは休ませないとと思って近くの公園に行った。


「大丈夫ですか?」


「うん、少しだけ良くなったよ!ごめんね、せっかく遊ぶ為に来て貰ったのに、私のせいで時間無駄にしちゃったね……」


古里先輩が落ち込んでいた。俺は全く嫌な気持ちはなんにも無かった。何故なら、俺と遊ぶ為だけに2時間近く前から待ってくれていたのだ。むしろ10分前に着けばいいと思った俺が悪い。


「何言ってるんですか、古里先輩。俺はなんとも思ってませんよ」


「ほんと?」


「ほんとです。俺は遊ぶのを楽しみにしてくれた人と無理に遊ばなくてもいいんです。一緒にこうやってグダグダしてるのだって好きなんです。だって俺は前まで友達いなかった人ですよ?そんな人がこうやって可愛い女の子と休みの日も一緒にいられるだけで俺の気持ちはハイテンションなんですから」


言ってて恥ずかしくなったが、本当の気持ちだ。だって男の人と話すことすらなかったんだぜ?休みの日に可愛い女の子と話せる今はリア充でしょ。片岡先輩、俺は先にリア充になります。


「えへへ、ありがとう。そう言ってくれると嬉しいよ」


古里先輩は顔を赤くして言った。そして、いつの間にかお昼の時間になり、どこに食べに行こうか聞いた時に古里先輩はバックから弁当箱を取り出した。


「あ、今日は私が手作りで作ったから、食べてくれない?」


古里先輩は照れながら弁当箱を出した。古里先輩のその仕草めちゃくちゃ可愛いんだけど、めちゃくちゃ料理下手なんだよな……。片岡先輩、俺はどうやらここで死ぬようです。俺はあまりの不味さに涙目になったが、美味しい美味しいと言って、全部平らげた。

2ヶ月ぶりに更新しました!久しぶりに書くと楽しいです!もう少し、更新頻度あげようと思うので、よろしくお願いします!

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