高校への期待
体育館から教室に戻りながら、俺はどの部活に入ろうかと悩んでいた。そしてプリントをもう1回見るためにその場に立ち止まったら誰かが俺の背中にぶつかった。
「うわぁぁぁぁ!!!」
「きゃあぁぁぁ!!!!!」
俺はいきなりの出来事で大声を出してしまった。
まず、話しかけられる事がないぼっちの俺は誰かにぶつかるだけでも大声が出ちゃうくらいびっくりするんだよ。え?キモイ?知ってるわ。これが話しかけられないやつの行動なんだよ。これ道徳の教科書に書いてくれねぇかなぁ……題名は……そうだな、ぼっちの生態。一気に人から離れた種族みたいになったじゃん。
俺は不良に絡まれたのかと思い、一瞬で笑顔を作った。いや、こんな1人出歩いてるやつの近くを通るとか不良くらいでしょ。俺は話しかけられた事が嬉しすぎてお金とか自分から渡しちゃうまであるよね。え?無い?
確かにお金あげて話しかけてもらってるみたいだな……やばいな……。
笑顔を作り振り向くと、黒髪のショートボブで女子の平均よりかなり小さいと思われる可愛い女の子が片手に棒付き飴を持ちながら尻もちついて怯えていた。
「だ、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫でしゅから!あの……その……ちょっとついてきてくれましぇんか?」
涙目で女の子はそう言った。やばいなんか俺がいじめてるみたいだ……。ん?今なんて?
「ついてきてって言った?」
「は、はいぃ!!言いましたぁ……。うぅ……」
まじか!まじでか!これはパンを咥えた女の子じゃ無くて飴を持ってる女の子だけど超絶美少女!!ここから俺の青春が始まるのか……。高校生になったらリア充になれるって本当だったのか。本気で信じるどころか馬鹿にしてたけど見直したぜ山田。お前のこと初めて見直したよ!!
「じゃ、じゃあ私についてきてください!」
「はい!」
女の子は嬉しそうに立ち上がって飴を舐めながら歩き出した。俺はもちろん二つ返事でその子についていった。
歩いて10分くらいたっただろうか。普通の学生じゃあまり通らない所を歩き、ある教室に指を指した。
「あそこです!」
俺はあそこで告白されるのかな?とか思っていた。やばい!ニヤニヤが止まらない!!
期待して女の子が入っていった教室に入ると、その女の子は教室に敷いてあった布団に速攻で潜った。
「やっと……やっと解放されたぁぁ……これで良いよね真莉先輩……。私は頑張ったから後でお菓子沢山よろしくね……」
そう言って女の子は眠りについた。あれ?告白は?あとここどこ!?なんで連れてこられたの!?
あれ?真莉先輩って確か生徒会長の名前だったような……。生徒会長である真莉先輩がなんで……。そんな事を考えていると入口のドアがドン!と開いた。目の前には俺のようなぼっちには話すことが無いだろうと考えてた学校で1番人気の美少女生徒会長古里真莉先輩がいた。
「あ、もしかして新入り君かな!!私は古里……きゃっ!」
そう言ってドアのちょっとした段差につまずいてこけた。
「いたぁぁい!!」
あれぇ?なんかイメージと違うよ?生徒会長って……こんなんだっけ?高校ってこんなんだっけ……。教室に布団敷いて寝る美少女とちょっと残念な美少女生徒会長。
何この展開?やっぱりお前を信じるのを辞めるわ山田……。
どうもです!今回はTwitterの知り合いの方からぼっちエピソードを頂いたので紹介させて頂きます!
十真さんから頂きました!
ある時ちょっと同じ数少ないオタ友(最近は話してない)に話しかけようと席を立って近くまでいって背中をポンポンと叩いたらガチでうわぁぁって驚かれ理由を聞いたらガチで気づかなかった
移動するのに大きいアクションとかもしないからわからなかったと言われ孤独感がやばかった…
やっぱりぼっちは存在感がないこそ!ですからね!!それではまた次回で!!