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片岡颯太のぼっちの理由

我の名前はカムイ!……間違えた。僕の名前は片岡颯太です。何故、僕が高田さんや師匠にカムイと呼ばれているのかと言うと、それは紛れもなく厨二病だからです。僕は根っからのオタクで、休みの日はアニメとライトノベルを見て過ごしています。僕はこの手の話になると口が止まりません。クラスの人がその事について話してたらずっと止まらず語ってしまいます。そして引かれて、結局話す人はいなくなりました。これが僕のぼっちの理由です。

僕は何をしたのでしょうか。

話すのがダメだったのでしょうか。

好きな事で話す事は駄目なのでしょうか。

僕は……好きな事で話してはいけなかったのでしょうか。

そして、僕はそんな自分を変えたかった。こんな自分が嫌だった。だから、小説を書くことにしました。自分がなりたい姿を。未来の姿を。主人公の名前をカムイにしました。この自分が書いている主人公は人を助け全員が平等でひとりぼっちがいない世界にしたいと動きます。僕もカムイみたいになりたくて自分の事をそう呼んでいます。でも、周りの人はバカにしてきます。書いていることをバカにするのです。僕は悔しかった。言い返したかった。けれど、言葉が出なかった。言えなかった。僕は見返してやろう。その気持ちで僕は書きました。

けれど、誰も読んでくれる人はいませんでした。周りの人にはバカにされ、これが読んでくれた人は面白いと感じるのかすら分かりません。

僕は自分を変えることすら出来ないのかと。自分のせいでカムイは死んでしまうのかと、自分の不甲斐なさに涙を流しました。

その時古里真莉さん、師匠が僕に声を掛けてくれました。


「何で泣いてるの?」


「あ、いえ。ちょっと自分の不甲斐なさに涙が」


僕は恥ずかしくて涙を拭いた。女の子に涙を見られるなんて恥ずかしかった。


「どうしたの?私で良ければ聞くよ?」


僕は話した。全部話してしまった。泣いた理由も。話す人がいなかったから、聞いて欲しかったのかもしれない。それでも師匠は飽きずにずっと相槌を打ちながら最後まで聞いてくれた。そして僕に言ったのだ。


「小説書けるなんて凄いね!是非見せて!」


師匠は僕の小説を見てくれた。


「うーん。なんか漢字ばっかりで難しいねー。主人公が何を言ってるのか分からないね!」


「そ、そうですか……」


「でも、私は片岡君の気持ちは伝わったよ。優しい気持ちが」


僕は、初めて作品の感想を貰った。内容はボロボロだった。けれど、とても嬉しかった。人から言葉を貰うだけでこんなに嬉しくなるのかと思った。だから、何処が伝わらないのかとか聞いた。そして教えて貰って師匠呼びをさせて欲しいといったら、


「はずかしいなぁ……。まぁ、悪い気はしないかな?えへへ」


僕はその満面の笑顔に惚れた。僕はこれが恋なのだと気づいた。


師匠のおかげでカムイも僕もここにいる。高田さんも僕の話を聞いて、片岡ではなく、カムイとして受け入れてくれた。ぼっち部の優しさに触れて、また新たに頑張って行こうと思った僕だった。

どうもです!!

今回は片岡颯太君の話です!話が全く出てこない片岡先輩を出しました!どうだったでしょうか?少し知って頂けたら嬉しいです!

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