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『今までも、これからも。』  作者: 藤乃 澄乃
第3章 大切な人
27/110

明日、彼女にプロポーズをする

 明日のことを考えると妙に心拍数が増える。仕事に集中していても、ふとしたときに考えてしまうからだ。明日のデートはどうしても成功させたい。


 ヤツ・・とは10月の本配属で別々の部署になり、以前ほどには顔を合わさなくてすむようになって、ある意味少し平穏な日々を取り戻しつつある。


 あまり邪魔されることもなく、ヤツ・・抜きで有意義に社会人ライフを謳歌したい。





 明日はクリスマス・イヴ。


 自分で言うのも何だが、これでも責任感はあるし、曲がったことは大嫌い。親友たちといると、ついつい調子に乗ってしまうところもあるが、根は真面目だ。仕事もちゃんとこなしている。


 明日はクリスマス・イヴ。


 あの秋の日に決心してから、ずっとこの日を心待ちにしていた。

 いろいろとプランを考えては練り直し、の繰り返しだったが。


 僕が彼女を想う気持ちはだんだんと大きくなっていくばかりだ。





 明日はクリスマス・イヴ。



 ……明日、プロポーズするつもりだ。


 僕は疲れた身体をベッドの上に放り投げ、そのまま天井をながめながらあれこれ考えた。親友たちのこと、彼女のこと、色んなことを想い出したりしていた。


 僕たちが出逢ってから今までの出来事。

 片想いの日々、告白、ケンカ、仲直り、記念日……。

 走馬燈のようによみがえる日々。

 それらを乗り越えてなお、これからも一緒に過ごしていきたい女性ひとに出逢えたことに感謝しながら。





 時間とともに周りも変化していった。


 親友はというと、大学3年生の時にプロポーズし、学生結婚。今では良きパパになっている。アイツがあんなに子煩悩だったとはな。それに嬉しそうに彼女ちゃんの尻に敷かれている。彼女ちゃんは、天真爛漫さは残しつつ、しっかり肝っ玉母さんをしている。あの彼女ちゃんがだよ。母は強し……だな。


 そして休日、僕と彼女が家に遊びに行くと、話もそこそこに僕たちに子守をさせ、『デート、デート』と仲良さそうに出かけて行く。僕と彼女も満更でもなく、楽しい時間を子供ちゃんと過ごしている。


 ちょっとだけ、未来の2人を想像していたのは、僕だけだろうか。



お読み下さりありがとうございます。


次話「今日、彼女にプロポーズをする」もよろしくお願いします!

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