第2話〜死ぬ必要ってあったのかな〜
「フー・・フー・・」
今だに鋭い眼光から怪しい光を放ちホッケーマスクの口元から白い蒸気が放たれている女神。
あ、あのー女神様?
「・・・・」
すいませんでしたぁ。
見た目に惑わされてつい図に乗ってしまいましたぁ。
・・・・・
・・・
・・
・
「次はぁ〜ないよぉ〜おっ?」
はいっ
と、ところで、あの青玉はどうして廃棄なのでございましょうか?
「あれはぁ〜そうですねぇ〜面倒?そうっ!面倒だから廃棄なのですぅ〜」
へぇ・・・面倒だから廃棄ってどんだけだよ。
「でしたらご自分でのぞいてみてくださいぃ」
そう言い放つと女神は握りしめていた右手の人差し指を伸ばし瞳からはまたもや怪しい閃光をはなち口からは大量の蒸気をはきだす。
ど、どこの世紀末覇者だぁー!!
そのまま俺の一つしかない瞳にダイレクトアタックを決めた。
ギャーツ!!目がぁー目がぁー・・・なんともない・・・?
「うおいっ!!」
すいません。すいません。
と、謝っておく、出来る大人は違うのだ。
青玉を見てみると、頭の中に直接、声が届いてきた。
「拙者は転生して勇者になってハーレムを作るでござるよぉ」
とか
「魔法の世界でヒロインに私はなるっ!」
等々、聞いていたらイライラしてくる。
先日に自分が同じ様な事を言っていたのはもう忘れた。
うん、忘れた。
「ねぇ〜面倒臭いでしょ〜転生することがぁ女神にとってぇ〜どんなに大変な事かぁわかってねぇーんだよ!」グシャッ!!
世紀末覇者の一撃がダンボールの中に放たれた。
あっ声が・・・聞こえなく・・・なったよ。
いや、冗談はさておき、これで赤と黄と青の終点がわかった。
問題は・・・白だ!
そう、俺は白なのだ。
今ではつぶらな瞳が一つ中心にあるが俺は白玉なのだ・・・はずれとか?いやまさかな・・・
ところで女神様、もう一つ聞きたいのですが?
「なにぃ〜?」
よしっ機嫌が良さそうだ!
白玉は他にないのでしょうか?
「っっっえ!?なにぃ〜?聞こえないなぁ〜」
女神どこを向いている・・・
明らかに何かかくしてる・・・
強気に聞くしないか・・・
白玉とはいったいなんですか!?
「め・・の・・.ずら・・」
あん?聞こえねぇよ?
「だぁかぁらぁ〜女神の悪戯って言ってるのよ!」
はっ?何?女神の悪戯?何それ?
突然女神が輝き出した。
そして・・・
「白玉とは、女神の寵愛を受け、その一生を幸せに、超絶ハッピーに全うする事ができるのです!」
・・・・・えっ?
俺、死んだよ?
「・・・・みたいですね」
これから生き返れるとか・・・ですか?
「そ・そうですね。
ちなみになんですけどぉ?」
はいっ!なんでしょうか?女神様!
やったぜ!!今後の人生超絶ハーレムハッピー!!嬉しいあー生きてるって素晴らしいなー!
「どれくらいここにいらっしゃいましたか?」
えっ?んー3・4日といったところでしょうか?
実は暗闇でしたし時間の感覚がなくて、ハハハ!
「っ!!えっっっと、ちょっと待ってくださいねぇ」
女神は目を閉じ、ん〜と首を傾げながら唸っていた。
「あっ!」
えっ!?
女神はアイスホッケーのマスクはしているが、明らかに目を合わせようとはしない・・・
ど、どうかしましたか?
「っっ!!いえぇ〜なにもぉ〜ホホホホッ」
「おっほん!それでは、準備はよろしいでしょうか?」
おいっ大丈夫なんだろうな・・・
俺は嫌な予感しかしないのだが・・・
「問題ありません。
今あなたの体は消滅していますが、戻った瞬間どこかの女神のところに赤玉か黄玉で幸せになるでしょう。」
って、おいっ!ちょっっ!待てよ!!
決まったぜ!
って違う!違う!違ぁーーーーーーう!!!
おいっ!女神・・・?
「は、はいっ!」
これはーどぉーゆー事だぁ?
ちゃーーーんと説明してもらおうか?
「は、はいー」
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
まじかっ!?
これが・・・女神・・・
やはり、俺が生前、最後に見た妖精(現在アイスホッケーマスクガール)本当ならあの場で俺は女神の寵愛を受けてその後超絶ハッピーに暮らせる・・はずだった!!
それなのにっ!!
こいつはっ!!
ただタコ焼きが冷めたらマズイと思ってあの場を走り去ったと言う事だった。
「死者がぁ〜全部ぅ〜私のぉ〜所にこないのでぇ〜」
とりあえず語尾のばすなよ?
「っはい・・・他の女神の所に行って寵愛を授かると思いまして・・・そしたら、気がついたらまさか私の所にきてたとは・・・てへっ?」
ブチッ!!!!
おい・・・女神・・・どうしてくれるんだよ?俺の人生をよぉ?あぁーーん?
側から見たらおそらく少女が正座をして両手を天に向けその掌の上にある目玉に頭を下げているとしか見えないであろう。