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カースト最底辺からの成り上がり  作者: けんもも
第二章 ガノ王国編
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亜空間領域

3人を残して、ベッドへ行き俺は俺で出来ることをやってみる。

まずは固有スキル「賢者」の把握なんだけど、何の説明もでないから検討のしようがないんだよな。ただ、ほとんどの魔法が使えるスキルであると推定はできる。アクティブ魔法スキルが獲得の度に出来るのはスキルレベルの関係があるんだろうと思う。つまり魔法を使える下地を持っているだけで、賢者に含まれる全ての魔法を使える状態ではないと言う感じかな。

問題は、何が含まれているかってことだけど、この辺りは魔法の知識を誰かから教えてもらうか、あるなら本で知識を得るかしかないと思う。


死んだら手からプレートが出てきてそれを取ったら光となって消えるとか、完全に俺が生まれ育った地球と言う世界とは異なる法則で動いている世界だ。ただこの世界なりに混沌とはしていないんだから、一定の法則が働いていてその法則に沿って全ての事象が起きていると考えていいと思う。

その中で、魔法と言う物の働き。いや鍛冶や物を作成する過程でもそうだけど、スキルと言う名の元、俺の感覚で言えば超常現象的に物事が変化する。その時に一番大切なことは、スキルを働かせると言う明確な意識と、変化させた後の明確なイメージだ。つまり意思の力がこの世界の根源と言えると思う。


意思の力。こうしたい。こうありたい。こうする。こうなる。あっちの世界で言えば夢を実現する力ってやつか。夢を持ち、それに向かってあらゆる努力をする、あらゆる犠牲、時間をかけて夢を実現する。この世界の場合。あらゆる努力や犠牲、時間と言うものがスキルとスキルレベルと言うものによって一緒のうちに発生する。

そもそも時間と言うものは、一定不変の様で実に曖昧で可変的だ。時間が普遍的に存在すると言う縛りが無意識下でも働くとこっちの世界のスキル発現にブレーキがかかんじゃないかなぁ。


転移と言うのは瞬間移動とも言われるけど、要するに「時間を無視した空間移動」なんだよな。同じ考え方でいけば無限倉庫って言うのは、「空間を無視した空間移動」って言えるのかもしれない。つまり俺は「時間と空間を無視した」空間移動が出来るってことだな。

あれ?時間と空間を無視したって、これって「亜空間」そのものじゃないか?つまり俺自身は「亜空間移動」が出来るってこと?いや、亜空間を扱えるってことだよな。


無限倉庫がそのまま広がればいいだけだし、広がった先の時間の流れとか自分で設定できるんじゃない?物質の移動と言うより精神体の移動と考えた方がいいのか。おっ「時空間魔法」が習得出来たっぽい。賢者の中に入っているから固有スキルだ。転移と無限倉庫が項目から消えた。時空間魔法に吸収されたってことか?


その後、自分で作った亜空間領域に入り込み、かなりの時間を過ごした。全魔法レベルがLV5になった。魔力消費を256分の1にまで減少させ、魔力回復を256倍まで増加させる補助魔法も見つけた。魔法の威力も最大256倍までできるけど比較できないので細かい検討はしていない。体力回復速度は16倍までしかできなかった。また他の能力値上昇も4倍までしか確認できなかった。と言うのも体力、魔力は9999がカンスト、他の能力値は999がカンストみたいだ。また、知恵と幸運をカンストして生産スキルを使うと練金、鍛冶、彫金の3工程分の3つの空欄のあるアクセサリーが出来た。手持ちの銀の魔力を通すとミスリル鉱に変化することも見つけた。作れるだけの指輪を作った。指輪を4つ付けて能力値を256倍にしてカンスト状態にして、毒、麻痺、睡眠の3つの耐性をもつ指輪も作った。同じものを3組ずつ作ったところで、現実世界に戻ることにした。現実時間では1秒も経ってないけど俺自身は一ヶ月以上亜空間領域で過ごしてきた感じだ。


しばらして部屋に彩が入ってきた。


「久しぶり彩。」


「何?久しぶりって。10分ぐらいしか経ってないわよ。」


「うん、まあそうなんだけどね。一ヶ月ぶりぐらいな気がした。」


「変なの。でも私も何かちょっとだけ拓哉の気配が消えた感じがしたんだよ。」


「俺の気配?」


「うん、離れていても拓哉のこといつも繋がっているっているか解るんだけどね、さっきちょっとだけ拓哉の気配が消えた気がしたんだ。」


「彩レーダー?」


「そうだよ。あっちの世界でもいつも意識してたしね。拓哉は彩の世界の中心なんだよ。」


「そうっか。じゃあ、彩も案内してあげよう。」


そう言って彩と一緒に亜空間領域に入った。


「多分、こっちに入ったからだと思うよ。ここは俺が作った亜空間領域。」


「えっ、拓哉の魔法?」


「うん、固有スキルの中に入ってたみたい。さっきいろいろ考察して見つけた。」


「ここって、時間が別なの?」


「みたいだね。こっちでいろいろやってから、元の世界に戻ったけど一秒経ってなかったみたいだし。」


「何にもないの?」


「いや、無限倉庫から物が取り出せる。ただこっちではお腹もすかないし、眠くもならない。精神体の世界って感じかな。でもこっちで作った物はちゃんとあっちで使えるし、精神体の世界と言うのとも違うか。別次元の世界なんだよ。」


「よくわからないけど、拓哉と一緒ならどこでもいい。」


「あっ、その前にいろいろやってこれをつくった。能力値がカンストするアクセサリー。」


彩に4つの指輪を渡した。結婚指輪を取って、3耐性の指輪を左手の薬指に嵌めた。

残りの指輪も嵌めて鑑定してみると、無事カンストしてた。


「でこの状態でスキルを使うとスキルレベルも上がりやすいみたい。俺は持ってるスキル全部カンストさせた。一ヶ月ぐらいかかったけど。」


「それは魅力的だけど、能力値がカンストしてるんだよね?彩には見えないから解らないけど、確かに身が軽くなった感じがする。」


「尤もこれはブーストしている訳だから、基礎値は変わらないからね。そこを上げるためには基本のレベルアップをする必要はあると思う。指輪の作用が無効化される場合だってあるだろうしね。」


「拓哉、何か凄いね。拓哉だけだよ。こんなことできるの。」


「まあ、俺の場合この世界に召喚させられて最初に貰ったスキルと能力値がよかったんだと思う。恵まれてたよ。」


「それをこれだけ短期間で活かせたのは、拓哉自身の能力だよ。ありがと、拓哉。」


「まあ、ともかくこれでモノ作りには困らないと思う。武器、防具、薬剤、その他の物品ほとんど自分でアレンジできると思うから、後はこの世界の知識と言うかレシピを手に入れられたら当面、誰が相手でも大丈夫かな。一旦戻ろうか。」


「その前にここでゆっくりしたらダメかな?ベッドもあるし。」


「そうだな。久しぶり二人でたっぷりやるか。」


その後丸一日ぐらい交合ってから現実世界に戻った。一秒も経ってないと思う。隣で機織りの音が聞こえるし。


「ちょっと、機織りしてくるね。」


そう言って、彩が機織り部屋に戻って、レア素材の生地を作ってきた。空欄がついてる。そう言うと、彩は喜んでた。かなりの分量があるけど、あれで何を作るんだろう。楽しみ。

アリスとミミには、3耐性を付加した指輪と、体力、魔力、幸運の3つを256倍にした指輪を渡した。他の指輪は二人には効果が強すぎて、普段の鍛錬に支障をきたすから今はパス。俺達異世界人補正がないから能力値の伸びが遅いからね。素の状態で武器を扱えるようになってないと拙いから。当人達には詳しくは言ってない。ただ毒や麻痺耐性の指輪だとしか話さずに付けてやった。

ただこの時、彩がレア素材の生地を上手く作ったことで喜びすぎていて、アリスの策略に嵌ってしまい、アリスとミミの左手の薬指に3耐性の指輪を嵌めてしまった。もう一つの指輪は右手の薬指だ。で、状態を確認しようとして二人を鑑定して名前と職業が変わってることに気がついて、ニマニマしているアリスの顔を見て嵌められているのに気がついた。ミミまでニマニマしてるし。


「えっと、二人とも俺の妻になっているんだけど、どうする?」


「勿論、受け入れます。お兄ちゃん末永くよろしくお願いします。」


「旦那様、よろしくお願いします。ミミもお嫁さん。へへへ。」


「ミミはメイドさんになるのが夢だったんじゃないか?」


「それは、職業としての夢はメイドですけど、女の子の夢はお嫁さんですから、こっちが優先です。いや、これしかありません。返しませんからね。」


「えっと、彩、いいの?」


「えっ?彩の中では最初から3人とも拓哉の妻だけど、拓哉嫌だった?」


「別に嫌じゃないけど。いや、嬉しいかな。これでずっと一緒だしな。」


「これからもお兄ちゃんて呼んでいい?」


「好きに呼べ。妻になってもアリスはアリスのままだしな。第二夫人さん。」


「第二夫人か。嬉しいかも。結婚できなくても愛人でいいかなぁーって思ってたし。」


「あーこの際だから言っとくけど、二人の隷属魔法は最初から契約解除してるからな。首のチョーカーはアクセサリーだな。いらなかったら外していいぞ。妻になったし、街で攫われることもないだろうしな。妻は夫が死亡しない限り奴隷契約出来ないみたいだし。」


「これは、できればそのまま付けていたいと思いますが、旦那様そのままではダメでしょうか?」


「いや、アクセサリー用のチョーカーに換えてるし、そのままでもかわいいよ。」


彩はさっきまで丸一日愛し合ってたから満足してるみたいだったけど、他の子につられていつものように皆で深くつながった。


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