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カースト最底辺からの成り上がり  作者: けんもも
第二章 ガノ王国編
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迷宮探索 2日目

今日は、朝食をサッサと済ませた後日がやっと昇るかって頃には迷宮地下2階に飛んでいた。皆結構肉食系なのかもしれない。狩りが面白いみたいだ。兎って肉食じゃないけどなぁって思ったけど黙っていた。


「今日から地下三階だよ。頑張って行こう。基本は彩とアリスが前衛、ミミは今日までは魔法で戦ってね。槍の練習は夕方みっちりつけてあげるし、何よりレベルが低いとレベルアップしやすいし、魔法を使って魔物と倒してレベルアップすると魔力総量が上がりやすいみたいだからね。」


「承知しました旦那様。今日は連続発動にチャレンジしたいと思います。」


「さて早速来たよ。団体さんだな。個体数6だよ。数を減らしていこう。」


地下3階は、ゴブリン、一角兎、ボアーのコンボだ。異種同志で喧嘩しないんだろうか。まあいいか、数が増えても問題ないだろう。その後はサクサク進む。エンカウント率が上がってるし、一集団の数が多いからね。ただ、ミミ以外の3人の経験値の入りがかなり悪い。魔物とのレベル差が出て経験値が入らないのかもしれない。お昼まで狩った時点で、ミミのレベルが20になった。魔力的にも中級魔法を十分に撃てるぐらいの魔力値になっている。

地下4階への転移水晶の間でお昼を食べてる時に、


「皆の経験値を上がり方をみていると、この階層では俺達3人にはほとんど入らなくなっている。多分魔物とのレベル差が関係しているんだと思う。」


「そうだよね。ほとんど素振りしている感じだしね。」


「アリスも全くダメージを受けずに処理で来てるよ。」


「ミミには、ちょっときついかもしれないけど、できるだけ下層に潜って適性レベルの階層で訓練した方がいいかもしれない。」


「ミミは大丈夫です。旦那様のお考えの通りに。」


「アリスもその方がいいかな。強くなりたいし。」


「拓哉、じゃあ次の階層からは下層への転送の水晶の間を見つけることを優先させるの?」


「皆に異存がなければそうするつもり。ミミは次からは槍を使ってみようか。彩とアリスはフォローお願い。ミミ少し素振りをしてみようか。」


それからしばらくミミの槍の訓練をして、2人に断って家に戻ってちょっとだけ交合って槍術のスキルをアップさせた。


「旦那様、何とかやれそうです。」


「まあLV2にはなってるし、慌てなければ大丈夫だよ。槍にも魔法付与が掛ってるから軽いでしょう?」


「はい。とっても手に馴染ます。旦那様ありがとうございます。」


「よし、じゃあ一気に下層に進もう。」


地下4層は、キラーアントが出てきた。固い甲殻と口から腐食液を吐く。ほとんど単体でしか現れないので余裕だ。アリスなどは腐食液を華麗にかわしながら攻撃をしている。


「狙い目は関節部分ね。後は口腔内。」


キラーアントには槍攻撃が効果的だ、ミミは器用に立ち回り腐食液を吐くために口角を開いた瞬間、槍を突きいれる。


地下5階への転送の間は早く見つかった。すぐに地下5階へ転移。この階はキラーアントが複数出てきて、時々グリーンキャタピラーが出現。キラーアントは、キラーアントの甲殻というアイテムか、魔石しかドロップしないけど、グリーンキャタピラーは大芋と時々絹の糸というレアアイテムを残した。ドロップアイテムは最終アタックが彩の場合にレアー度が高いアイテムをドロップするみたいだ。もしかしたら幸運値が関与しているのかもしれない。多分、俺の幸運値もパーティー全体に影響を与えているとは思う。計算式は不明だけど。

その後、順調に階層を下がって、地下8階の転送の間まで来た時点で今日の訓練を終了した。ミミの槍はかなり上達した。中衛として隊列を組めそうだ。


「よし、じゃあ、今日はここまでにしようか。一旦冒険者組合に行って、それから家に戻ろうか。夕食は外で食べてもいいけどどうする?」


「うーん、もう少し自主練習をしたいので夕食は簡単にでも構わないでしょうか、旦那様。」


「問題ないぞ。身体がやりたいって感じている時に自主練習した方がいいかもな。じゃあ、今夜は何か買って帰るか?」


「彩はそれでいいよ。あっ、もし時間があったら機織りとか見てみたいかも。急ぎじゃないけど。」


「じゃあ、冒険者組合に行って一旦家に帰ってミミは庭で自主練習して、彩は買い物に行こうか。アリスはどうする?」


「アリスもミミと自主練習しようかな。魔法の練習もしたいし。」


「了解。じゃあ皆つかまって。」


冒険者組合の裏庭みたいな場所に転移して、今日のドロップアイテムを換金した。


「こんにちは。アイテムの換金をお願いします。」


「タクヤさん、こんにちは。ではこちらの方へどうぞ。」


今日もリュックに詰め込んだアイテムを冒険者カードと一緒に渡した。今回はキラーアントの甲殻が結構場所を取ったのでバックをもう一つ分けている。


前と同じように数分待たされた後、


「では、こちらが今回の換金額と明細です。詳細はこちらに書いておりますのでご確認ください。お金もこのままお持ち下さい。」


今回金貨や銀貨をトレーに直接乗せるのではなく、袋に詰めたまま渡してくれた。お姉さんが小声で、


「金額が大きいのでこのような形に。あとB級へ昇格しています。こちらも異例の早さですので、しばらく情報を伏せる方がいいだろうと上が判断しましたが。」


「お気づかいありがとうございます。そのように処理して下さい。」


俺は周りの目を引かないようにそのまま、渡したバックに入れて貰ったお金を受け取って冒険者ギルドを離れた。金貨50枚ぐらいはあるなー。確かに目を引いちゃうかもな。


その後家に戻ってから、


「全員B級に昇格したようだよ。ただ異例の早さなのでしばらくは情報を伏せるみたい。そっちの方が俺達にとってはありがたいし受け入れることにした。皆もそのように理解しておいてね。」



その後、ミミとアリスを置いて、俺と彩は市場近くに飛んだ。一応冒険者組合で機織りの機械のことを聞いていたのでそっちに行ってみることにした。久しぶりの二人っきりだし彩もべったり俺にくっついて歩いてる。元の世界で見られたらリア充爆発しろって周囲から呪い殺されてると思う。彩ってこんなに美少女だったんだなぁー。


「えっと、冒険者組合から紹介を受けたんですが、こちらで機織り機を扱っていると聞いたんですが。」


「いらっしゃいませ。個人商店向けの機織り機ですか?ございますよ。どうぞこちらへ。」


「いろいろ型があるみたいですが、織れる糸に違いがあるんですか?」


「基本的に糸であれば大丈夫ですよ。ただレアー素材の糸の場合、ここの糸が掛る場所が破損してしまうので、特殊な金属を使っているんですよ。構造自体はどれも一緒です。」


「一番いいやつっていると、これですか?」


「そうですね。今あるやつの中では一番いいものですね。金貨30枚になりますが。」


「彩、これでいい?」

「うん、彩は違いは解らないけど、レア素材も織れるんだったらこれがいいかも。」


「一度機織りを見せて頂くことはできますか?」


「はい、大丈夫ですよ。ではこちらで実演してみますね。」


この店の人も、セミオーダーの女主人も機織りとかのスキルは持ってなかった。裁縫LV3だけだ。おそらく裁縫レベルで織れるんじゃないかな。


「巻かれた糸をここにおいて、糸をこちらに通しますこれが縦糸ですね。別の糸をこちらに通して、こっちが横糸になります。後はこれを踏みながら交互にこれを走らせればOKです。慣れると1時間かからず10メートルほど織れますよ。少しやってみますか?」


「はい、じゃあちょっとだけ。」


彩が代わって織り始める。しばらくするとスムーズに織り始める。LV3になってるしね。


「お上手ですね。織りは初めてですか?」


「はい、初めて織らせて貰いました。」


「大したものですね。織り手としても十分働くことが出来ますよ。」


「それでは、こちらの納品はどうしましょうか?」


「このまま受け取ります。マジックバックがありますので。」


「まあ、初めてみました。A級冒険者の方ですか?」


「まあそんなところです。ただこのことは御内密にお願いします。」


「はい承知しております。私もよい経験をさせて頂きました。うわさの遺跡級アイテムを目にすることが出来て感謝しますわ。」


金貨を払って機織りを受け取って店を後にした。周囲にはいろんな生地屋さんが集まっているので彩に聞いてみた。

「いろいろ生地があるけど、何か買っておく?」


「うーん、生地より糸を買ってもいい?」


「勿論、お金は彩の物でもあるんだから遠慮なく使って。」


「うーうん、お金は拓哉のものだよ。私だけなら最初に貰った金貨10枚を使いきったらお金稼げなかったと思う。」


「そんなことないよ。彩がいたからここまで来れたんだし。それに彩は俺の奥さんなんだから、もう二人で一人だよ。」


「ありがと。拓哉についてきてよかった。」


その後、レアな糸を含めていろんな種類の糸を買った。レアな糸はイムタランチュアの糸しかなかったけど金貨3枚もした。ギルドの買い取り価格の2倍ぐらいするんだろうな。通常の糸が銀貨、銅貨の値段だからレア素材が如何に高価かってことだ。


その後、露天でいろいろ売っていたので適当に買ってどんどん無限倉庫に収めた。そう言えば倉庫の中、一回整理しないといけないかも。盗賊のアジトから奪ってきた商品とかちゃんと見てないんだよね。時間を作らないといけないなー。無限倉庫とか転移とかあるんだから亜空間領域の作成とかあればいいのにな。


家に戻ると庭ではまだ自主練習していた。二人で模擬戦をしてたみたいだ。


「ただいま。熱が入ってるね。」


「勿論です。夕食の場所が掛っていますゆえ手加減なしです。」


「ん?夕飯の場所?」


「はい。どっちが旦那様の膝の上で食べるかと・・・うぐっ。卑怯な・・・」


「ダメよ、試合中に注意を逸らしたミミがいけないの。魔物相手なら今ので命を落としてるわよ。」


「それはそうだけど、納得できない・・・」


「勝負は時に非常なのよ。」


うーんアリスがカッコイイこと言ってる気もするけど、まあいいか。


「よしじゃあ、皆でお風呂に入って夕食にするか。」


「おー、もうそんな時間ですか。なんとこれは一大事ですぞ。早くお風呂を出て夕食を食べなければ。」


そんないつもと変わらないお風呂タイムと夕食タイムが済んでから、空き部屋の一つに買ってきた機織り機を設置した。


「お兄ちゃん、これすっごく立派な機織り機だね。村で見たのと全然違う。」


「アリスは機織りできるのか?」


「やったことないよー。でもやってみたい。」


「じゃあ、まず彩のやるのをよく見てるんだぞ。ミミも優秀なメイドになるには機織りも大切な技能だと思うぞ。頑張って覚えてくれよ。」


「承知しました旦那様。奥様ご指導よろしくお願いします。ミミは一生懸命頑張ります。」


その後は3人で機織り講習会みたいになった。彩は教えながら出来上がった布で何か作り始めた。彩にはレベルが上がって機織りするともしかしたら布自体に空欄が付加されるかもしれないと言ってある。その布を使って、アイテムをさらに高LVの者が縫製すれば空欄が2つつくんじゃないかと予想を立てた。それは武器にだけ空欄が2つある物があるからだ。材料の練金過程。そしてアイテムを作る鍛冶過程それぞれで空欄が着くんじゃないかと考えた。これが確定すれば、俺としては、練金、鍛冶、彫金の3工程全てで空欄を付けるようなアイテムを生み出すことが出来るんじゃないかと考えている。そのためにはレア素材の糸をたくさん確保することが肝心だな。


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