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悪夢に愛される男

1831年、ジョージア州——

ジョン・ペンバートンの人生は、生まれた瞬間から波乱万丈だった——というか、彼自身はそんなつもりはなかった。ただ、夢を持っただけだ。


「究極の薬を作ってやる!!海原雄山には絶対に負けない!!」


そんな純粋?な夢を抱え、彼は17歳でジョージア南部漢方医科大学に入学。


周囲からは天才?と呼ばれ、未来は明るいはずだった。


しかし、人生というのは時に理不尽だ。


ペンバートンは22歳で結婚し、男児をもうけ、薬局を開く。商売も順調に回り始めた30歳


その矢先に南北戦争勃発。




「おいおい、俺の人生設計に戦争なんて入れてないぞ?」


そう言いたかったが、愛国心が勝り、彼は南軍に一等兵として入隊する。


戦場では「人生設計ミスった」と思う暇もなくかなり頑張った。


そして頑張りすぎた結果兵役免除年齢になっても義勇軍を組織した。


それが悪夢の始まりだった。


彼はまず弾丸に撃たれた。

「あっ、撃たれた。痛い。普通に痛い。」


その数日後——今度はサーベルで切られた。


「いやいやいや!痛みの上塗りやめろ!?!?!」


軍医が傷を見て首をかしげる。

「これはひどいな……うーん、薬は……痛み止めをもっと出しておこう。」


ペンバートン:「もっと!?お前ら痛み止めをドリンク感覚で出してないか!?」


しかし、痛みに耐えきれず、彼の鎮痛剤の摂取量は爆増。


その結果——リューマチまで発症する。


ペンバートン:「これが俺の人生かぁぁぁぁ!!!」


こうして、彼は薬に依存する生活へと突入してしまうのであった——。


彼の人生は鎮痛剤が起点となり動き出したのである。



序章:アメリカ、二つの道——国家分裂の序曲


1860年、アメリカ合衆国——大統領選挙の夜。


南部の男たちは酒場に集まり、激しく言い争っていた。


「おい、リンカーンが当選したぞ……!」


「くそっ……奴は奴隷制度を廃止する気だ……!」


「いいか、南部は綿花で生きてるんだ!俺たちの経済を潰す気かよ!!」


ジョージア州の農場主カルヴィンは、拳を握りしめて叫んだ。


「連邦政府が俺たちに指図するなんてありえねえ!!!俺たちには独立する権利があるんだ!」


酒場が騒然とする。


隣のテーブルでは北部の商人たちが呆れ顔だった。


「そもそも、なんで時代遅れの奴隷制度にこだわるんだ?こっちは機械で工場を回してるんだぜ!」


「お前らが機械に頼るのは勝手だが、南部は労働力が必要なんだ!」


「リンカーンの政策が進めば、経済が崩壊する……!」


「経済?いやいや、そもそも**人間を売り買いする**ことを続けるのが道理に合わねえだろ!!!」


空気が凍りついた。


カルヴィンは、じっと北部の商人を睨む。


「……ならば戦争だ。」



リンカーンの当選が決まった翌朝——。


南部の政治家たちは集まり、重大な決断を下す。


「連邦政府の命令に従う理由はない!」


「奴隷制度を守るために、俺たちはアメリカを離れる……!!」


この瞬間——**アメリカ連合国(CSA)が誕生した。**


連邦政府の指示に従うことを拒否し、南部諸州は独自の政府を立ち上げる。

彼らは「州の独立権こそが至高」と信じていた。


北部の政治家たちは混乱しながら、すぐにリンカーンへ報告する。


「南部諸州が合衆国を離脱しました!!彼らは独立すると宣言しています!!」


リンカーンは静かに立ち上がる。


「……戦争か。」



アメリカの未来は、もはや二つの選択肢しかなかった。


北部:「国家の統一を守り、奴隷制度を廃止する!」

南部:「州の権利を守り、独立を勝ち取る!」


こうして、歴史は大きく動き出したのである。ペンバートンは南部で生活していたため自ずと南軍に参加することになります。



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