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エリア88  作者: 東雲東
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Step1 この世界をぶっ壊したくて

特にSFに詳しいわけではないのですがそれでもSF×バイオレンスみたいな作品を書いてみたくてこの作品にチャレンジしてみました。ぜひこの作品を楽しんで頂けたら幸いです。

「『人間の倫理観は死んだ。

つまりそれは人の死を意味し、そしてそれは、世界の死を意味する。故にあと十数年後には…』」


学校の屋上で寝っ転がりながら大昔の偉人の伝記を朗読してみる。朗読すれば少しはこの人の気持ちに理解、共感…とにかく心を満たしてくれる「何か」を期待してみたが、


「よくよく考えてみれば今更こんなもん読んでところで意味ねえじゃん、あークソクソ」


本をぶん投げ大の字になって空を見上げる。空といっても超高層ビルやスカー(空飛ぶ車)が邪魔で満足に青空も眺められやしない。苛立ちよりもあきらめに近い。


「はぁ…全部、なにもかも死んでくれたら、いいのになぁ」


ずっと…ずっと俺の心は虚無だ。心から燃えたことなんてただの一度もない。だってしょうがないじゃないか。なにやったって俺はあいつらには勝てない。絶対に。


キーンコーンカーンコーン

6限目終了のチャイムが鳴った。やっと家に帰れる。あのクソ教師ども、なにが


「ラヴ アンド ジャスティス、そう!あなたに足りないのは愛と正義!鋼の心!虹色の友情!それらは学校でしか養えません。ですから6限目より前に帰ることは断固として許しません。」だ。


まるで()()()()()()ツラして説教たれやがって。地獄は地獄でもまだ施設のほうがマシだっつーの。あーまたどうでもいいことでイライラしてる。帰って寝て全て忘れる。それでおしまい。


早く学校から抜け出したくて鐘がなってから足早に下足箱へ行き靴を履き替えていたところに奴らが来た。

「お!そこにいるのは『ノーマル』のカイ君じゃあ~ん。なあなあなんでいっつも一人なんだよ。たまには俺らと一緒に帰ろうぜ☆カラオケ、ボウリング、バッティングセンター、どこに行く?俺らへのハンデはお前がかんがえていいぜ。だから、な?」


「やめな、ジュン。なにやっても悲惨な結果になることぐらいわかってるでしょ。」


「何でもかんでも最初っから決めつけるのはよくねーぜレイカ。もしかしたら『ノーマル』のこいつが『デザイン』級の覚醒をするかもしれねーし、ま、それでもボコるけど。」


そう言いながらジュンは右腕を俺の肩に乗せ、左手で自慢の金短髪逆なでする。

レイカはジュンの右手首を掴み上げ

「その辺にしなさい。これ以上やるなら私があなたの相手をするわ。」

そう警告すると

「ちっ、わかったよ。」

ジュンはレイカから腕をふりほどきしぶしぶそう言った後こちらをを一瞬睨んで仲間を連れて去っていった。俺は奴らの後ろ姿にきっちり中指を立てたあとその場からそそくさといなくなった。


*********************


「今日で思考自立型感情搭載人工機器、別名『アイ』誕生から120年が経ちました。そこで改めて誕生から今に至るまでの『アイ』という「感情を持ったロボット」が歩んできた歴史を振り返りましょう。まず最初に、『アイ』開発のベースとなったと言われる人工知能、通称「AI」は120年よりも前から…」


帰り道の途中、人通りの多い道に映し出されたNSV。通行者のほとんどはその内容に興味がないのかNSVに見向きもしないが、俺はなぜかふと足を止め見てしまっていた。

(*NSVとは ノースクリーンビデオの略。投射する媒体がなくてもその場に映し出される映像のこと、SF映画やスパイ映画でよくあるやつ)


この世界には三種類の人間がいる。


まず第一に「感情を持ったロボット」。呼び名は『アイ』。アイは見た目と心はそのまま人間だが、頭の良さと身体能力に関しては人間の域をとっくに越えている。当然だ。体そのものはロボットなのだから。アイが誕生してまもなくアイの人権を認める法が国際法で制定されてからというもの人とほぼ同じ尺度で扱われてきた。感情は赤ん坊の初期状態から歳をとるたびもともと組み込まれた人口DNA、周りの環境、それらに影響を受け育っていく。それ故にロボットにも個性が生まれる。

ちなみにジュンとレイカ、そのとりまきたちも全員『アイ』だ。


第二に「遺伝子操作されて生まれた人間」。呼び名は『デザイン』。昔は遺伝子操作について倫理的に強く批判されていたらしいが技術発展の波にそんなものはかき消されてしまったらしい。基本スペックは人以上アイ以下といった感じだが個々の特徴でそれぞれが部分的にアイよりも秀でたものを持っている。


第三に普通の人間。呼び名は…『ノーマル』。今ではアイとデザインに見下される対象となっている。

この俺、ユウミ・カイもノーマルだ。


『アイ』4割、『デザイン』4割、『ノーマル』2割。

今の世界人口比率。

こんなしょうもない出来レースの世界で俺みたいな人間は一体どうすればいい?

数年後、数十年後の世界に俺の生きる余地はあるのか?


俺はただ強く拳を握るしかなかった。























今話で世界観をなんとなく掴んで頂けましたでしょうか?まだまだ序章も序章です。この文量で週2,3話投稿していくつもりです。感想や質問大歓迎です。お待ちしております。

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