雫
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「もうくそくらえだ。」
持っていたフォークとナイフをテーブルに叩きつけた。
23年間、母と父の目線に耐え続けた私はもう我慢しきれなくなった。
これからされるお仕置とやらは親がする所業では無いものだ。
幾度となく繰り返されたお仕置きとやらは安易に予想出来てしまう。
そして、母は血相を変え私の座っている席の横まで向い、私の頭を掴み、今から食べようとしていた、綺麗に盛り付けられたお皿に私の顔面を押し付けた。
その後は父が私の手を取り、薄暗い地下室に連れていき、拘束具が付いている椅子に座らされ、排泄の我慢を余儀なくされた。
そして耐えきれず溢れ出した時、見知らぬ3人程の成人男性が来て、私を罵り、強姦するのだ。
「お母さんとお父さんの言う事が聞けないからこうなるんだよ。」
「汚ねえなあ、自分が出したものだろ?食べろよ。」
「お前は出来損ないの最底辺のゴミだな。」
薄っぺらい幼稚な言葉たち。
そして泣き叫んで嗄れた私の声が響くこの部屋の中で私の父と母は談笑をしている。
もう今となっちゃ気が狂いそうだった。長らくこの狂気に気づけないでいたが、こっそり目を盗みインターネットを使えるようになった最近はこれらが正しいことでは無いと理解できた。
1ヶ月が経った頃だろうか、ようやく私は地下室から開放された。
「そんな所から早く逃げよう。こんな絶望の中の今の救いは、君が23歳だというところだ。君が未成年じゃなくて良かった。とりあえず私のところへおいで。」
インターネットを通じて知り合った知人に言われた言葉。
優しい言葉に思わず涙が溢れ出した。
そして歪んだ視界に目を凝らし、震えた足を握りしめ送られてきた住所へ向かった。
そこはタワーマンションの一室だった。
バクバクとなる心臓を抑えながら、私はインターフォンを押した。
いとも簡単に開いた扉に私は拍子抜けした。
「待っていたよ。」
目の前に現れたのは私を1ヶ月前に強姦した成人男性だった。