井戸の底
※閲覧にはご注意ください。
あまり気持ちの良い詩ではありません。
読み取り方によっては、人怖系のホラーかもしれません。
底が見えない 古い井戸
陽が当たらない 真っ暗な穴
いつからあるのか
誰が掘ったのかも わからない
生きているのか
枯れているのかさえも わからない
小石を投げ入れたら わかるだろうか
枯れているなら 砕け散る
水があるなら 沈んで二度と浮かばない
アレで試してみようか
いいや それでは騒ぎになる
呪詛でも吐いてみようか
そうすれば 憎くて愛しいアレに届くだろうか
いっそのこと 我が身で確かめてみようか
そうすれば アレはどんな顔をするだろう
もし この井戸が
清い水で満たされていたならば
水鏡に映る己の顔は ひどく歪んでいるのだろう
お読みくださり、ありがとうございました。