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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

歩く僕と自由と機械化されたオレンジジュース

作者: 轟 奏矢

いつもこんな作品を見てくださる、読者様に感謝を込めて

この世界には自由がない

自分の周りは薄い膜で覆われていて

常に現実味が薄い

毎日毎日味気ないオレンジジュースを

飲み干しているみたいな


周りには世界がある

ただ僕が入れないだけ

僕にも世界がある

ただ周りは知らないだけ


今日も僕は味気ないオレンジジュース

煮詰まっても薄い味

どこにいても誰といても

薄い薄いオレンジジュース

冷たい冷たいオレンジジュース

冷えすぎて味が分からない

自分の血潮もざわついて

個性がないって叫ぶんだ

自由がないって叫ぶんだ



個性なんてなくていいんだ

だって僕はいつも誰かに混ぜ物されて

冷たく硬い機械の下で

無難になるように作られている

冷たすぎて痛みを感じないよう



僕の僕の人生は

小さな硬い金属の下で

うすっぺらな作り笑いを浮かべながら

歌って踊って生きている


この世界には自由なんかあるもんか

個性なんてあるもんか

毎日毎日踊らされて

自分の靴底も磨り減るほどに


自由なんてあるもんじゃないんだ

この世界で僕は

奇妙な作り笑いを浮かべながら

湖に溺れた蟻のように

日々苦しみながら生きている




僕は自由さ

のっぺりとした仮面を着けて

日々苦しみながら生きていても


考えるって自由じゃないか

息苦しいって自由じゃないか

味気ないオレンジジュースの味が

分かるってほんとに自由じゃないか



僕は毎日オレンジジュースを飲み干す

明るい明るい色をした

僕の感情の塊を


味気ないオレンジジュースを


目が光った大人たち

目が曇った大人たち

個性がないってうるさいんだよ

個性がなくて何が悪い

誰かの害にならないように

こんな世界に生きていくことが

悪いことなんかあるもんか


うすっぺらいこの世界の

現実味なんてなくていいんだ

味気ないオレンジジュースでいることが

誰かに責められたとしたら

太陽みたいな色したジュースを飲み干して

「何が悪い」って胸張って言おう



自由ってそもそもなんなんだ

君にとっての自由はなんなんだ?


僕にとっての自由は・・・・・・

個性がなくて

味気ないオレンジジュースを飲むことさ


なぁ、君にとって自由ってなんだ?



もし意味が分からなかったら、質問受け付けます。

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