ぶらり街2
一方その頃……
勇者B「はぁー、いいなぁ、みんなかわいい服着てて……」
自分の服に目をやる。Tシャツにチノパン。
布の服というか、ポリエステルの服。
勇者B「円……円さえあれば……」
勇者たちは里の独自の貨幣しか持っていなかった。
単位はナン。
カレーのアレではない。
ベルトに下げた巾着袋に大量のナンが入っている。
うぞうぞ蠢くナン。
勇者Bは慌てて巾着袋を閉めた。
勇者B「街におりてきてから、ナンがうぞうぞしてるなぁ……はぁ……ていうか、これ、何なんだろう、今まで考えたこともなかった……」
勇者Bがため息をつくと、下に6ナンほど落ちていた。
慌てて自分のパラメーターを見る。
勇者B「さっき落としちゃったのかな、あれ?ナンの数は減ってるけど3ナン落としただけみたい……」
勇者Bは試しにナンをまた落としてみた。6ナンが12ナンに増えた。
勇者B「…………これは……儲かる!!」
ここはニホン島、通貨は円。何よりナンは謎の物。
勇者Bよ、引き返すなら今だ。
いや……、もう、無理のようだ。
ナンナンナン♪ナンナンナン♪ナンナンナン♪
増えるナンと繁華街に響く悲鳴。自作のナンの歌は狂気の歌にしか聞こえず、勇者Bは混乱を撒き散らした。
勇者AとC 変わらず
勇者B
装備:ナンのついた布の服
アスファルトにナンを撒き散らし、ナンをカンストさせた。しかし、ちょっとアレな感じになってしまった。
特技:ナン増殖 を覚えた。