ぶらり街1
勇者A【男:レベル78】魔法も剣も得意とするオールラウンダー。勇者オブ勇者。
勇者B【女:レベル66】武具の扱いに秀でる。どんなものでも装備可能。割と勇者。
勇者C【男:レベル6】何の異常か、レベルとステータスが噛み合わないバグ男。推定レベルは72。技名もバグっているが適当に出しても、だいたい強い。たぶん勇者。
周りは人、人、人。いい匂いがあちらこちらから。駅前の繁華街に3人はいた。
勇者A「ファンタスティック……」
勇者B「見て、みんな服が違うわ……」
勇者C「とりあえず、この装備を売って、どうにかしないといけないのでは?」
勇者A「おのぼりデビューしやがって、インテリぶるな」
勇者C「わきまえなさい、ここには多くの人々がいる、目立たぬようにしなくては、そして生活をしなくては」
勇者B「...まずはツボの中とか調べなきゃ」
AとCはお互いに木の棒で殴りあっている。
Bは、ゴミ箱から雑誌を取り出した。
すると、険しい顔の男が2人。
「君たち、やめなさい」
AとCは取り押さえられる。
勇者A「くそっ、これがオマワリってやつか、気をつけろと言われていたのに!」
勇者C「正当防衛です!正当防衛です!」
オマワリ「いいから来い!」
勇者A「やめてください!助けてください!」
勇者C「あちらが叩いてきたんです!話せばわかります!」
オマワリ「いいから来い!」
AとC「あの、だから」
オマワリ「いいから来い!」
その頃、勇者Bは、袋とじを開いていた。
勇者B「この国は……裸で歩いても許されるようになったのかしら……」「ねぇ勇者A?」「勇者C?」「あれ?」
ぽつんと駅前の繁華街に取り残されたB。
装備は、布の服と、週刊誌。
A:職業:無職
装備:布の服
B:職業:無職
装備:布の服、週刊誌
C:職業:無職
装備:布の服
全員、木の棒を失った。