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アプリ坊主  作者: 蚊取TENGO
第一章
14/82

1-14 万南無高校VS雲葛高校 09『ハートキャッチプリクラ』

状況を整理するという事は人生において大切な過程のひとつだろう。今自分が置かれている立場を紐解いて観れば、自ずと次やらなければならない行動が解るのである。




『ちょっと待って』

『落ち着いて状況を整理してみようよ』



翼子はかばんの中から、数学ノートとシャープペンシルを取り出すと、ひとつひとつ状況を書き出した


『ええと、まず私…と』

『しっとりくん(球)』

『ラブラブっと』


どうやら相関図を書こうとしているらしい


『タイがハサミの事を好きで…』

『店主は私に片思い…っと』

『しっとりくん(球)とハサミはいまのところ家族(同じ店の商品)』


ぽっ、とほほを染める店主。少し照れているようだ


『できたぁ!』


完成した相関図を高々と掲げる翼子。店主も心技タイも、ぱちぱちと拍手して祝福した

皆、子供のようにはしゃぎ、喜んでいる



『ねぇ、記念にプリクラ撮ろうよ!』


「おお、よかタイ、よかタイ。」


{今、プリクラの電源を入れるのでの、少し待っておるのじゃ}



すっかり気を良くした翼子は店主とタイに提案した



『うっわ…古っるい』

『魂抜かれそうだね』


「昭和のプリクラタイ(適当)」



まず、画面の中央に収まるように翼子がしっとりボールを抱えて鎮座した。その左に高枝ハサミを柄のほうを上にして危なく無いように心技タイが構えた。

右には肌着の白いシャツと、どこから出してきたのか、お洒落な帽子を身にまとった店主が続く。



{はい!チーズ!}


店主が掛け声とともに、撮影ボタンを押す。

しばらくすると、取り出し口から写真が出てきた。


{……もう1回撮るぞイ}


よく解らない霊がいっぱい映りこんでしまったので撮り直す


{はい!チー…へっくし!}

{ぶぁっくし!}



『まじめにやれ』


「まじめにやれ」



{…ふぁい}

{チーズっ!}



〔(カッ)〕



店に閃光が走り、激しい爆発音とともに辺りが吹き飛ぶ。どうやらここのプリクラはなにかと連動して起爆スイッチの様になってしまっていたらしい。

だが、幸か不幸か全壊には至っていない。



『…みんな無事?』


「タ…ィ」


{ワシは無事じゃあ!}



どさくさに紛れて翼子の尻を揉みしだくタイ



『…』

『…ねぇ!カラオケ行こうよ!』


そしてそれをスルーしたままよく解らない提案をする翼子



{(…お穣ちゃんまず病院)}



「良いタイが、お金はどうするんじゃ?」

「わしゃ、あと2千円くらいしか持っておらんぞ」



『私もそんくらいしかなぁい。残念…』



{わ…わしも生活がきつくての…}

{…あっ!}


店主は何かを思い出したように、半壊した店の奥に入っていった。そして、しばらくすると帰ってきて


{わ、わしゃカラオケの機械持っておるでよ!}


二人に告げた


『!!』

「!!」


顔を見合わせ、おどろく2人


『で、でもどうせ高いんでしょう?』

『ぼったくりなんでしょう?』



{お金なんていらん。2人の笑顔が欲しいんじゃ!}



爆発で吹き飛んだ翼子のかばんから取り出した下着を頭に装着すると、店主は最高の笑顔を見せた。



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