3章までのあらすじ&人物紹介
死に通じる仮神に殺され、剣と魔法の世界に新しくセイジェンド(セージ)として生まれ変わった。
仮神ことデス子(セージ命名)はセージに街で一番の魔力持ちに成長してねと言い、そのために魔力感知(が出来る)加護を与えた。
デス子の加護はその仮神である自らの体の一部である瞳をくり抜き、幾重もの封印でもってセージに宿すというものだった。封印はセージの成長に従って少しずつ緩み、その力を解放してセージのものとさせるよう細工がされており、封じられた瞳は自らの開放を願って運命に変化を与え、セージに多くの試練を運んでくる。
セージは生まれて一ヶ月もしないうちに実父と死別し、経済的に困窮した母親から孤児院と勘違いされた家の門前に捨てられ、セイジェンド・ブレイドホームとなった。
そして拾われたものの、そのブレイドホーム家は貧乏だった。
セージは幼いながらも四苦八苦してアルバイトに精を出し、なんとか食べるのに困らない程度の生活を送っていたが末弟の死をきっかけに簡単に稼げる命がけの仕事に足を踏み出す。
幸い、セージには仮神の瞳が封じられており、擬似的な神性、不死の力を持っていたので死んでも何とかなった(本人は未自覚)。
そんなこんなで一般家庭並みに生活水準を上げ、エンゲル係数を引き下げることに成功したセージだったが、養父であり師であるジオレイン・ベールガーが偉大な功績をなした英雄であったため、金銭的な不自由がなくなった(ただしセージはジオに感謝などしない)。
ただ二番目の兄であるカイン・ブレイドホームとのとある事件を経て、少なくとも兄弟たちが立派な大人になるまでは、命がけの仕事はやめずに立派な職人(戦士です)として胸を張って仕事をしようと決意する。
そして、自分の生まれ育っている国の治安の悪さなどを再確認しつつ、七歳に成長した。
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ここからは設定ネタ混じりの人物紹介になります。苦手な人は気をつけてください。
年齢に関しては3章開始時のものとなります。
セイジェンド・ブレイドホーム。
愛称セージ。七歳。
本編の進行役で、元日本人。前世で家族から言葉の虐待を受けて育ったため、サイコパスな一面がある偽善者さん。
普段は人当たりがよく、実母から受け継いだ愛くるしい顔立ちと合わさってショタコンクリエイターなあざといアイドルと化している。
有事の際には優先順位が切り替わり自分本位に振舞うが、やってることが人助けであることが多いので、周りからは嫌われるというよりも心配されることが多い。
仮神の瞳を宿しているためその肉体は擬似的な不死性を持っており、通常の魔物ではセージを殺せない。またセージは与えられた加護の力を魔力感知としか教えられていないため、普通の人が使える魔力感知よりも格段にすごいものを貰ったと勘違いしているが、実際にはそれ以上に多種多様な面でセージはその瞳の力の恩恵に授かっている。
例としては、肉体の擬似神性による人間としての能力限界突破。死に近い概念を持つ夜や闇の助けーー夜間時の能力向上。睡眠時の回復力向上ーー等である。
さらに死に通じる瞳には他者に訪れる致死の運命を見通す力なども含まれるが、それらの力を存分に引き出すにはセージの能力はまだまだ未熟である。
デス子
本名年齢共に不詳。死に通じる仮神。仮神となる前は人間だった。死を連想させる喪服として、常に黒いドレスを着ている。
セージの行動を見守りながらどうしようもないときには手を貸すが、あくまでそれはセージ個人を助けるだけであって、それ以上の介入はしない。だから出番が少ない。
ジオレイン・ベルーガー
愛称ジオ。あるいは親父。推定年齢四十一歳。
竜殺しを果たした英雄であり、セージたちを拾った一家のまるでダメな大黒柱。
両親の知れない捨て子であり、まともな教育も受けずに盗みや残飯あさりを繰り返して幼少期を過ごし、ある程度体が大きくなってからは強盗まがいのケンカに明け暮れる、手の付けられない悪童だった。
上級ギルド・メンバーのアシュレイ・ブレイドホームに殴り飛ばされてからは、彼の後見の元に最低限社会に適応できるぐらいには常識を学んだ。そしてアシュレイから、悪い遊びも沢山教わった。
戦闘能力と自己生存技術に特化した極振りさんで、文化的な生活力や社会適応力が底辺の人。
その愛情と男気から子供たちに慕われているものの、同時にダメ親とも認識されていて、特に生活環境を回復させたセージには頭が上がらない。
竜の呪いを受けて現役を退いているが、いまだに国内で最強の一角を担っている不思議の塊みたいな英雄。でもマダオ。
アベル・ブレイドホーム
愛称アベル。あるいは兄さん。十四歳。
ブレイドホーム家の長男で元は名家傍流の出で、神童と呼ばれていた才気あふれる青少年。ただその才能はマルチなものであって、戦闘能力単体で見ればそれほど突出したものではなかった。そして数年前までそこに拘っていたためにしばらくはその才能に蓋をしていた。
とあるきっかけからその蓋は外れ、商会の主や高級官僚の指導のもと目覚しい成長を遂げつつあるが、今のところ本編では活躍の場がない。
家庭教師のようなことをしてくれている高級官僚さんと、最近仲がよろしくなっている。
マーガレット・ブレイドホーム。
愛称マギー。あるいは姉さん。十三歳。
ジオが最初に拾った子供で、それだけにお互いに思うところが強いファザコンさん。
託児の仕事に家事と休む暇もないハードワークにさらされていたが、最近になって保育士さんなどが雇われたことで自分の時間が持てるようになったが、何をしていいかわからなくなった不憫な子供。
そんな不憫さを見かねて『趣味をみつけようよ』と、世話を焼くセージに構って欲しくて、趣味を見つける気がないブラコンさん。
カイン・ブレイドホーム
愛称カイン。あるいは次兄さん。十一歳。
過去に両親を殺され家に放火された過去から幼少期の記憶を失っている。ただしアベルが実兄ということは認識できている。
英雄に憧れる子供らしい子供で、才能あふれるセージに嫉妬したり、張り合ったり、良い兄貴に見られようとしたりで、忙しい。
戦闘に関しての才能はアベルを凌ぐものがあり、ジオの道場の中でもはっきりと頭角を現しているが、最近バイトで覚えた料理が楽しくて困っている。
ifカイン
享年十歳。
実父に憧れるあまり軽い気持ちでカツアゲなどを繰り返したところ、捕縛依頼を受けたケイ・マージネルによって殺される。
デス子の介入とセージの行動によって消失した致死の運命。
セルビアンネ・ブレイドホーム
愛称セルビア。あるいは妹。七歳。
セージと一緒に拾われたことで、周囲からは双子として扱われている。セージにべったりのお姫様で、甘える時だけお兄ちゃん呼びをするちゃっかりちゃん。園芸が趣味。
友達が騎士養成校に通うと聞き、さらに憧れの皇剣様がそこの卒業生ということを知って、学校通いを始める。
ダスト・ブレイドホーム
愛称ダスト。あるいは弟。故人。享年四歳。
実母を早くに亡くし、実父は男手一つでダストを育てようとしたが、ギルドの仕事や育児疲れなどから次第にダストへ暴力を振るうようになった。dustはそんな実父がたびたび吐いた暴言であり、彼の本名ではないが、両親が彼につけた名前は知られることはない。
実父がギルドの仕事で命を落とした後、家を出るなと厳命されていたダストはそのままアパートで飢え死にするはずだったが、セージに金銭と精神の面から負荷を与えようとする試練の導きによってブレイドホームの姓を得る。
その後は人道的な扱いを受けて幸福な時間を過ごすが、もっと家族と楽しい時間を過ごしたいと思い、もっともっと家族と一緒に幸せな時間を過ごしたいと願いながら、死にたくないと苦しみながら、その短い生涯を閉じた。
シエスタ・トート
愛称シエスタ。
ブレイドホーム家の離れの家を借りている高級官僚さん。役職は監査室室長。高学歴で若くして偉い立場を持つエリートさんで、さらには美人さん。一回り年の離れた青少年と仲がよろしくなっているショタコン(ガチ)さん。
アリンシェス
愛称アリス。
エルフの受付嬢。美人なのにお笑い担当になることが多い残念さん。
アレイジェス
愛称アーレイ。
この国に派遣されているエルフの代表者で、肩書きは族長代行。アリスの実兄。あんまり出番はない。
ケイ・マージネル
最年少で皇剣の座に就いた才気あふれる少女。名家当主の孫娘。ジオには色々と思う所がある。
マリア
ケイのお付の人。メイドの格好をしている。女の子にセクハラ発言をするのが好きで、よくケイが被害に遭っている。百合というよりはおっさん。ジオにはとても思う所がある。
ラウド・スナイク
この国における公式最強さん。精霊との契約者である皇剣で、本当に強い人。未だに未婚で子供がおらず、名家当主である弟から月に一度は見合いの話を持ってこられて辟易している。ジオには本当に思う所がある。
スノウ・スナイク
名家の当主で、別にジオに思うところはない。その代わりシエスタやセージに興味津々。
クラーラ・シャルマー
名家の当主で、陰険姫と陰口を叩かれている。そしてその事をこっそり気にしている。ジオにはそれなりに思う所がある。あとシエスタに憧れている。
ミルク・タイガ
セージやアベル、カインがお世話になっている商会の代表で、シエスタの後援会長のようなこともしている。
アシュレイ・ブレイドホーム
二十五年前に亡くなった故人。ジオに真っ当に生きるすべを教えた面倒見のいいアニキであり、ジオに数々の悪い遊びを教え込んだチンピラでもある。ちなみに現在のブレイドホーム家は、彼のかつてのハーレム御殿であった。