物語にはキーパーソンがいるお約束
国立マテリア魔法学園。ガルダント帝国が運営するその学園は有力貴族や権力者の子供が多く通うエリート学校だ。
主に魔法学や戦闘術に関して学ぶことが出来るこの学校はガルダント帝国にて地位ある職につく際には卒業が必須とさえ言われており、事実この学校を出ずに国家の要職についている人物は皆無と言っても過言ではない。
その魔法学園のある教室。
主に騎士を排出する為の技能を専門に教えるクラスでは丁度教師が入室し生徒が静まり返っている最中であった。……毎朝の変わらぬ光景。だが本日は少しだけ違う。
「おはようございます。今日は皆さんに新しい学友を紹介したいと思います」
ざわ……と教室が騒がしくなる。
教師の説明が意味する所は転入生がやってくるということだ。
本来なら喜ぶべき所だが少々腑に落ちない点があった。
マテリア魔法学園は原則として転入や編入といった制度を認めていない。
にもかかわらず転入してくるということは相当な財力と政治力を有しているに違いなかった。
どの様な人物がやってくるのか? 教室にいる全員に緊張と好奇心が沸き立つ。
やがて幾分もったいぶる様に時間が経ち、ようやくその人物が入室してくる。
「はじめまして、ヴェルダートといいます。好きな言葉は――正義です」
爽やかかつ嘘に塗り固められた挨拶をするのはヴェルダートだ。
隣には事態についていけずあわあわと慌てながら同じく挨拶をするシズクもいる。
先の事件で魔王デモニアークの下僕テッシータを倒したヴェルダート。
彼は設定上テッシータが残したことになっている秘密の情報より、ここ国立マテリア魔法学園に魔の手が居伸びよっていることを把握。
敵の影を追って転入して来たのだった。
◇ ◇ ◇
挨拶も終わり、クラスメイトともいくらか挨拶を交わしていくらか面識を得た転入日の午後。
ヴェルダートは一息ついて机の椅子にだらりともたれ掛かる。
目の前にはシズク。自分が座る椅子をヴェルダートの方へと向けちょこんと行儀よく座っている。
「ヴェルダート。この学園に魔が忍び寄っている気配は感じる。彼らはもう駄目かもしれない。あと君と一緒のクラスになれてよかった。一人はその……ちょっとキツイから」
学園生活という新しい環境で己の想像力が刺激されるのかウキウキと設定を撒くシズク。
気合を入れていたのか思わず声が大きくなり、クラスの同級生から訝しげな視線を送られるがもはやこのレベルまで達した中二病患者を止める物は何も無いに等しい。
歓喜の表情で何やらノートに設定やら絵やらを書き込むシズクを冷静に眺めながら、ヴェルダートは今回の転入について説明を始める。
「まぁ『お約束』的に別のクラスになることはないけどな。ってかこういうパターンでクラス別になったらそれはそれで物語が展開しづらくて困りそうだ」
「また『お約束』? まだその話については明かしてくれないんだね……」
相変わらず『お約束』にご執心なヴェルダート。
シズクはヴェルダートが自分だけ『お約束』という謎めいた単語について理解し執心していることが気に入らないのだろう。
少々機嫌を悪くすると、ブツブツと聞こえない程度に文句を言い始める。
だが、ヴェルダートは下衆い男だ。そんなシズクの不満を知りながらも『お約束』についてなかなか明かそうとしない。
「まぁ別にことさら隠さないといけないって訳でもないけどなー」
「もういい。そのが来たら真実は明らかになると思うし……」
ぼんやりと窓の向こうに見える雲を眺めながら気持ちの篭っていない声でヴェルダートは答えを返す。シズクはその態度からヴェルダートに『お約束』を説明する気持ちがないことを理解すると不貞腐れ気味に自らの設定を書き連ねたノート――黒歴史ノートと世間で呼ばれる物の作成に勤しむ。
やがてひとしきり新しい設定を書き込んで満足したシズクはふと教室を眺め返すと感慨深いといった様子で呟く。
「けど学生か……。その、驚くかもしれないけど私実はこういうのに憧れていたんだ。でも不思議。学費はどうしたのかな? それにこの学園って凄く敷居が高いことで有名だしコネがないと入学出来ないはずだったんだけど……。ヴェルダート。キミはどんな魔法を使ったの? こっそり教えてくれないかな?」
「シズク。いい子だからそういう細かい点を指摘するのはやめてくれ。俺だって何もかもできる訳じゃないんだ。世の中の全てを把握しているんじゃないんだぞ? そういう怪しい箇所はそっとしておいて欲しいんだ」
無邪気に尋ねてくるシズクに冷や汗が止まらないヴェルダート。
基本的に今回の冒険については深い設定が考えられていない。故にツッコミが入ると非常に苦しいのだ。特に滞在費用含む金銭関係については一切考えられていない。
よって、細かい設定を問われることは最も避けるべき事柄であった。
主人公とて完璧ではない。読者さんに質問されて初めてその場で設定を考えることもある。
ヴェルダートはその様な主人公の辛い現実を踏まえ、節度を持った質問をシズクにして欲しかった。
もちろん、『お約束』も何も知らないシズクがそこまで思慮深く質問が出来るはずなど無い。
彼女は自らの好奇心に命じられるまま、気になったことをガンガン質問してくる。
「……どうして?」
「……『お約束』だからだ」
「誠に残念な話なんだけど……ヴェルダート。私はその『お約束』とやらについて知らないからキミの話は理解できないんだよ」
思わせぶりな態度でヴェルダートの言葉を否定するシズク。彼女はヴェルダートが一向に『お約束』の説明をしてくれないことに業を煮やしたのか小さないじわるを開始することにしたのだ。
本来なら小言程度の小さなイタズラ。だが思いの外それは効果的だったらしくヴェルダートが遂に折れることとなる。
これ以上長引かせても逆に面倒になるだろう。その様に判断したヴェルダートはため息をつきながら遂にシズクへと『お約束』について説明することを決意する。
「仕方ないなぁ……。まぁ『お約束』ってのは世界の法則だと思ってくれたらいいよ。そういうものがこの世界にはあるんだよ」
詳しく説明しても良いがシズクは『お約束』やギャグ的なノリを知らない貴重なヒロインだ。
これからも彼女を通じて"俺ツエー"を行いたいヴェルダートはなんとか表面上の言葉だけを説明することでこの場を切り抜けようとする。
あまり余計な知恵をつけて欲しくないというのが正直な所だった。
「うーん。イマイチ分からないよ。魔法法則みたいな感じかな? 火水土風の四属性みたいな。でも世界に隠された秘密の法則ってなんだか素敵だね。とりあえず奥は深そうだしそういうことがあるって知っておけばいいのかな。わかった、もう完璧だよ」
「いい心がけだけど若干の心配もあるな……」
爽やかに宣言するシズクにヴェルダートも不安を隠せない。
基本的にシズクは比較的聞き分けの良いチョロいキャラではあるがギャグ物語のキャラとして突拍子もない行動に出たり人の話をあまりちゃんと聞いていない雰囲気がある。
結局余計なことを言って面倒事になるのではないかという予感がヒシヒシとした。
「大丈夫、安心して。世界の秘密を言いふらすような愚は犯さない。私も世界の秘密を知る者として節度ある行動をすると誓うよ。……じゃあ早速その『お約束』とやらで敵を見つけよう。まずは何をするのかな?」
どちらにしろ、彼女にはこのまま続けてもらうしか無い。『お約束』の説明以外で彼女の暴走を止める方法が無いことを承知しているヴェルダートは苦々しい思いを抱きながらも彼女の言葉を信じて物語を進めることにする。
「ああ、そこについては察しがいいなシズク。俺達がまずしなければならないことはキーパーソンを見つけることだ。俺達がわざわざ転入して来たんだ。きっとこのクラスにもそんな奴がいるはずだ。ってかいないとおかしい。『お約束』的にな」
キーパーソン。それはありとあらゆる物語において存在するものだ。
大きな部類で言えば主人公やヒロイン。やや小さめの部類で言えば敵やライバル、そして仲間等と言った物語の進行に大きく関わってくる人物である。
今回物語は新章に入っている。キーパーソンとしてシズクがヒロインになった。
そして最初の敵、テッシータを倒し舞台は学園へと移動している。
学園で物語を進めるに当たって新しいキーパーソンが登場するのは確実であった。
「キーパーソンか。重要人物ってことかな? うーん。でもそんなのどうやって見つけるのだい? この前みたいに精霊に祝福されし聖なる宝玉を出したりとか? あれ凄く格好良かったな。ヴェルダートがどこで手に入れたのか気にな――おっと、聞いちゃ駄目だった。これこそが『お約束』なのだから……」
「おい、読者さんが忘れていることを掘り返すな。指摘されたらどうするんだよ。あれは別に伏線でもミスリードでもなんでもないんだからあのままにしておかないと駄目なんだよ」
ドヤ顔でいきなり話題にされたくない話を蒸し返すシズク。
ヴェルダートは早速余計なことを持ち出す彼女に心底疲れながらなんとかその方向性を変えようと努力を重ねる。
「言葉に出すのも憚られるなんて、『お約束』の深淵は広大にして未知に溢れているんだね。……じゃあ聖なる宝玉――じゃなかった。例のアレを使わないんだったらどうすればいいのかい?」
言うなと注意しているにもかかわらずホイホイと過去の設定を何度も持ち出すシズク。
ヴェルダートは半ば呆れてこれ以上彼女に指摘しないことにする。
きっとこれも『お約束』なのだ。
『天丼のお約束』。
しつこいほど同じネタを繰り返すこれがある限りシズクが余計な発言を控えることはないだろう。
後は覚悟の問題だけである。そう、ヴェルダートが様々な指摘を全力でスルーして一切読者さんの疑問に答えない覚悟である。
主人公にあらぬ不誠実さであった。
ヴェルダートは内心で鋼の覚悟を完了させる。小さくため息をつき、ふとシズクに視線を向けると彼女はキラキラとしたそれはそれはゴキゲンな表情で彼を見つめ返してくる。
きっと「上手くやった」と自分の行動に十分な満足を感じているのだろう。
ラブコメ物で時々見られる謎のオーラ、”褒めてオーラ”がこれでもかと放たれている。
彼は数多くの”チート主”さんがそうしてきたように、シズクの頭を意味もなく撫でて彼女の頬を朱に染めると、キーパーソンの見つけ方についての講義を始める。
「……特徴があるんだよ。キーパーソンには」
ヴェルダートは人差し指を立て、そう不敵に笑った。
「特徴?」
「ああ、特徴だ。基本的にキーパーソンってのは他のやつと差別化しないとならないからな。レギュラークラスになればそこらのモブ生徒とは違った特徴があるんだよ」
「それだけじゃちょっと……具体的には?」
「まず、男の場合はすっごい服を着崩している。後はものすっごい気障っぽい雰囲気を出している。超傲慢な雰囲気がある。総じてナルっぽい奴がキーパーソンだ」
「……不良ってこと?」
「不良じゃない。見た目で差別化を図るためにわざと着崩しているんだ。逆に言うとちゃんとした服装をしている奴はモブ――つまりあまり話に絡んでこないやつだな。後は髪型が奇抜だったり変な装飾をつけていたりもする」
「ん? ああ、彼とかそうなのかな? えっと……カイン・ゴールド氏だったはず」
「ああ、そうだな。アレは完全にそうだ。テンプレ的に平民を見下している雰囲気がプンプンする。いい感じだ」
ヴェルダートとシズクが視線を向ける先には金髪の気障ったらしい雰囲気がする男が女生徒達にちやほやされている。
どこから傲慢な雰囲気さえ感じさせられるその男は主人公と何らかの因縁を持つ典型的なキーパーソンだ。
この様なわかりやすい人物が学園編には求められる。
とりあえず手っ取り早く”チート主”さんに喧嘩を売ってきて叩きのめされる人物が必要なのだ。
そういう点ではこのカイン・ゴールドと呼ばれる人物は百点満点だった。
ヴェルダートは幸先の良さに満足し幾分機嫌を良くする。シズクの余計なツッコミが不安だったがこの調子で行けば今まで以上に”俺ツエー”が出来そうであった。
それは彼を満足させるものであり、新しく冒険を始めた目的でもる。
満足気に頷きながらヴェルダートは説明を続ける。
「ちなみに女の場合はミラルダみたいな奴だ。取り巻きのヨイショ役生徒を引き連れていたら完全にキーパーソンだな」
「ミラルダ……さん? それは誰だい?」
「……知り合いだよ。読者さんにわかりやすく説明しただけだ」
ミラルダは典型的なお嬢様キャラだ。
この様なキャラが学園にいる場合は確実にキーパーソンである。どの様な形であれ物語に関わり、そして大きな展開を引き起こす。
ちなみに、大抵が主人公の敵として描かれる。それが学園編におけるお嬢様キャラの典型的な役回りであり、『お約束』であった。
そしてそんなお嬢様キャラのミラルダはいつの間にヴェルダートの知り合いに格下げされていた。悲劇でしかない。
「……? そう。でもヴェルダート、よくよく見たらほとんどの人が何かしら特徴的だよ。皆凄く個性的でそうじゃない人がいないけどこれってどういうことかな?」
「む……確かにそうだよな。どういうことだ? あんまりキャラ出しても処理しきれないんだが……本来ならキーパーソンなんて二~三人で後はだいたいモブキャラなんだけどな」
シズクの問いかけでクラスを眺め返したヴェルダートはその異様な光景に訝しむ。
彼女の言うとおりクラスは特徴的な人物で溢れている。
容姿、格好、雰囲気、性格。どれをとっても皆一癖二癖あり、凡庸な人物など一人とていない。
普通ならほとんどのキャラがモブだ。場合によっては顔が描かれずなんかよくわからない薄暗い影で隠れていることもあるモブキャラが一人も見つからないことにヴェルダートも眉を潜めた。
「……モブの特徴はあるのかな?」
「特徴が無いことが特徴だな。つまり地味なやつだ――何故かここにはいないが」
「……なるほど」
ヴェルダートの様子がおかしいことに気がついたのか、シズクも彼と同じく眉を顰めうんうん唸りだす。
特に『お約束』について詳しいわけでもこだわっている訳でもないシズクではあったが、ヴェルダートが困っていることからなんとかその力になれないかと思っている。
ヴェルダートの役に立ちたい。そんな少女の健気な願いはやがて一つの閃きによって実を結ぶ。
「ああ! そうだ、メリアーネさんがいたよ! メリアーネさんはきっとモブだ。全然物語にかかわって来ない。凄い地味だしオーラがないからね!」
ババっと席を立ち、満面の笑みである一点を指さす。
そこに居たのは一人の特徴の薄い少女。ちょうど席に座り好みの本を読んでいる所だ。
メリアーネと呼ばれたクラスメイトは突然自分の名前を呼ばれたことに驚き思わず本を落としそうになる。だがなんとか平静を装うと何が何やら分からずにオドオドと聞こえていないふりをしながら耳を立て話を窺い始めた。
「とりあえずシズクは後でメリアーネさんに謝るとして……ああ、あの子も全然駄目だ。完全にキーパーソンだわ」
メリアーネと呼ばれた少女の方にチラリと視線を向けたヴェルダートは対して確認するでもなくすぐにシズクの指摘を否定する。
ヴェルダートの説明通りに判断するならメリアーネは典型的なモブキャラだ。見た目、性格、インパクト全てにおいて薄い。シズクが彼女をモブであると判断するのも無理からぬことだ。
自分が下した判断の何が間違っていたのか。
思いがけずバッサリと否定されてしまったシズクはあんまりなヴェルダートの態度に機嫌を悪くすると思わず反論してしまう。
「どうしてだい? メリアーネさん凄い地味だよ? オーラも何も無いし服も優等生バリの着こなしだ。しかもメガネ、縁の分厚い黒、完全に選ばれてない感じなんだけど……」
不機嫌を通り越し怒りとなっている為か自然とシズクの声は大きくなる。それはクラス中に響き渡る物だ。
もちろん、件のメリアーネにも十分すぎる程聞こえる声量であった。
何故か転入してきたばかりのクラスメイトから理不尽にディスられたメリアーネは泣きそうになる。
だが溢れ出そうになる涙をこらえ、健気に聞いていない風を装う。下手に関わりあいになると面倒事になりそうな雰囲気がひしひしと伝わってくるからだ。大正解である。
静かに本を読み微かにぷるぷると震えるメリアーネに不躾な視線を向けながらヴェルダートは呆れた様に騒ぐシズクへと注意する。
「と言うかメリアーネさんは名前つけてもらっている時点でキーパーソン確定じゃねぇか。しかも女で地味目の大人しいキャラってことは確実に何処かのお姫様か何かがお忍びで生徒として過ごしているパターンだ。ほんと、後で謝っておけよ」
「そんな筈ない! メリアーネさんは地味だよ! 王女様とかありえない! そんなキャラ彼女には似合わない! 彼女は絶対モブだ! これは宿命なの!」
ヴェルダートの言うとおりメリアーネは姫である。
彼女は自然と頬を伝う涙を拭うこともせず今後シズクをどの様に扱うか考えを巡らす。
生まれてはじめて、自らの権力を振りかざそうかと思った瞬間だった。
「ほんと、もうお前今すぐメリアーネさんに謝ってこいよ!」
「むむむ。メリアーネさんで駄目だったら誰がモブなのかい? こういってはなんだけど皆それなりに個性的で流石の私の目を持ってしても判別が難しいんだけど……」
当初はヴェルダートの役に立とうとモブキャラを探していたシズク。
だがいつの間にかその手段目的が逆になっている。
いつまで経っても見つからないモブキャラに業を煮やした彼女はメリアーネを強制的にモブ認定しようとしていたのだ。
しかし彼女の怒りもわかる。
なぜなら、クラスの全員がキーパーソンだったからだ。
その事実にようやく気がついたヴェルダートも拾いきれないであろう登場人物の多さに若干引き気味になる。
「ま、まぁ確かにそうだよな……こんなに重要キャラ出して回収できるんだろうか?」
数十人はいるかと思われるキーパーソン。
その全員とイベントをこなしていかないのかと思うとヴェルダートもどうしていいか分からず混乱する。
「と言うわけでここは彼女にモブになってもらうつもりなんだけどどうだろうか? 選ばれし者は私以外いらないしね」
「とりあえずその前にすることはメリアーネさんに謝ることだな」
強引に締めようとするシズクを制しながら一番の被害者であるメリアーネのことを気遣うヴェルダート。
そうして一番最初のキーパーソンであるメリアーネにシズクを伴って謝罪に向かう。
様々なフラグと伏線が無計画に散りばめられる中、学園編は唐突に始まる。
ちなみに、メリアーネはとても心優しい人物だったのでシズクとヴェルダートの謝罪は快く受け入れられた。




