表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/23

冬の夜…

「んー…ん?」


「すぅ…すぅ…」


「あー…そうだった…」


深夜、違和感で目を覚ますと、横には冥琳が寝ていた


「うう…さむ…」


布団の中に居るのに寒い…と思っていたら、自分が一糸纏わず寝ていることを思い出した…


「冥琳は…寒くないかな…?一応暖房の温度上げとこう…」


そうして、ゆっくりベッドを降りた俺は暖房の温度を調整する。ついでに寝巻きも着る。そうして、俺はデスクの上に置いてあるタバコ一式を取りベランダへ出る。


「おおう…キンキンに冷えてるなあ…」


滅多に使ってないがベランダには俺が作った簡易喫煙所がある。椅子もキャンプ用品の椅子を置いてある。そこに腰掛け、タバコを咥え火を付ける


「すぅー…ふー…」


キンキンに冷えた田舎の空気とともに紫煙を吸い込みゆっくり吐き出す…


「今日は月がよく見えるな…」


夜空を見上げまた紫煙を吐き出す。


「こういう時ほど温かい缶コーヒーが飲みたくなるな…」


ぽつりと呟くがその言葉は夜の冷たい空気に吸い込まれる…。タバコを吸い終わり。灰皿に捨て、部屋に戻る。そうしていつも仕事で使っている椅子に座り、冥琳の寝顔を眺める


「ふふ、綺麗な寝顔だな…こんなに幸せそうに寝てたら俺まで幸せになっちまうぞ…」


ゆっくり冥琳の頬を撫でると…


「ん…んん…?玄助…?」


「おっとすまん、起こしたか…」


「どうした?手が冷たいぞ?」


気怠そうに、ベッドに横になってる冥琳が問う


「少し外に居たからな…冥琳は寒くないか?」


「ああ…私は大丈夫だ…。しかし外なんていつの間に出たんだ?」


「ちょっとタバコを吸ってた。」


「なんだ、外で吸ったのか?」


「うん。たまにはね。」


「それだけでここまで冷えるということは外はさぞかし寒いのだろうな…」


「キンキンに冷えてるね。その恰好で出たら風邪引くぞ?」


「私も目が覚めてしまった。玄助、タバコを分けてくれるか?」


「珍しい、冥琳が吸うなんて。しかも俺のタバコと来たモンだ。」


「たまには良いだろう?」


そう言って冥琳はベッドから出て服を着る。


「それで?くれるのか?」


「もちろん。俺ももう一回吸おう。」


そう言って2人してベランダへ出る。


「ふぅ…冷えるな…」


「大丈夫?寒いなら上着持ってくるけど…」


「大丈夫だ。心地良い寒さだ。」


「そっか…」


そうして冥琳にタバコを一本差し出す


「ん。すまん。」


そう言って受け取り冥琳がタバコを咥える。ソレに俺は火を付ける。そして自分も同じようにする。


「ふー…ふふ、やはりお前のタバコはキツいな…」


「そりゃそうだろうさ。でもむせてないのが凄い。」


「ゆっくり吸っているからな。クールスモーキングというヤツだ。」


「どこでそんな言葉覚えたんだよ…」


「動画で見た。」


「なるほど。」


「ふふ、しかしこの寒空の下で吸うタバコは美味いな…」


「そうでしょ?ここが深夜の公園だったらベンチで缶コーヒー片手に吸ってるよ。」


「ほう?」


「冬の夜、外でタバコを吸うなら俺的にはソレが一番美味い…と感じる瞬間かな…」


「そうか。それはそれで良いのだろうな。」


「最高だよ。大陸みたいに月明かりじゃないけど、街灯の明かりでさ。」


「ふふ、それは趣がありそうだ。」


「月明かりの下、城の廊下で吸うタバコも美味かったけどさ。俺はコッチの方が慣れてる。」


「しかし、深夜でも街の方は明るいのだな。」


「この時間でもやってるお店とかあるし…基本、明かりはあるよ。」


「この時間まで起きている人間が居ることが不思議だ。しかも仕事もしているのだろう?」


「そうだね。」


「大陸に居た頃では考えられんな。」


「そうだね。電気って概念が無かったから。」


「そう思うと、私は本当に違う世界へ来たのだな。と実感するよ。」


「そりゃ、概念から違うんだもん。俺が大陸へ来た始めの頃と同じ感覚なのかな…」


「そうかも知れんな。しかし、違いがある。」


「何?」


「頼れる人間が居るか居ないか。だ。」


「それは確かに。」


「お前が大陸に来た時に頼れる人間は居なかっただろう?」


「そうだね。」


「ソレと比べたら私たちはまだマシだ。頼れる宛あったのだからな。」


「そりゃそうかもだけど…俺は独りだったから、みんなと出会えたと思ってるよ。」


「それは結果だろう?過程ではお前には辛い思いを沢山させたのだろうな…」


「それ以上の幸せをもらったから…俺はここに居る。そして、また皆と会えた。こんなに幸せなことがあるか?って言われたら即答で否だね。」


「それは嬉しいことを言ってくれる。私もお前が夫で良かったと思っている。もし、お前と出会わなければ見合いでもして、なんの感情も無い男と子を成すところだった。」


「ひでえ言いぐさだな。」


「それだけお前が魅力的だと言うことだ。」


「それは男冥利に尽きるな。」


「お前以外の男など考えられん。」


そうしてじっと俺を見つめる冥琳…なんだろう…凄く綺麗だ。こういう真面目な話が似合う女性も珍しいな…


「ふふ、そうか。さて、そろそろ中に戻ろう。冷えるだろう?」


「そうだな。随分と冷えてしまった。」


「風邪引く前に戻ろう。」


そうして、部屋に戻る2人…


「部屋は随分と暖かいな。」


「うん。空調の温度上げたからね。」


「しかし、一回冷えた身体はすぐには温まらん。玄助、温めてくれるか?」


「それは…どう捉えたら良いのかな?」


「お前の自由だ。」


「そうか…」


そう言って冥琳の唇を奪う


「ふふ、強引な男だ。」


「俺の自由なんだろ?」


「確かに…そう言ったが…ん…ちゅ…」


そうして何度もお互いに口づけをし、身体を重ねるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ