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雪蓮と冥琳の買い物

「♪~。」


たまの休日に読書をしていると…


コンコン


「ん?誰だ?」


「私よー。」


「おお、雪蓮に…冥琳も…どうした?」


「買い物行きたくて。玄助は今日はお休みでしょ?」


「そうだけど…買い物って何買うの?」


「雪蓮は酒で私は本だ。」


「両方納得…」


「ね?だから連れて行ってよー」


「しょうがないな…んじゃ準備するから玄関で待っててくれ」


「はーい」


そうして俺は支度を済ませ、玄関まで行く


「遅いわよー?」


「準備に遅いも早いもあるかっての…」


「ほら、早く行きましょ?」


「はあ…」


「玄助…雪蓮はいつも通りだぞ?」


「うん。この振り回される感じ、懐かしい…」


「なにしてるのよー。」


「今行くから。」


車の鍵を開け2人を乗せる


「今日は車で行くのね。」


「酒と本なら車使った方が早いからな…」


「楽しみー。」


「んで?雪蓮の酒は分かるけど…冥琳はどんな本が欲しいんだ?」


「私は歴史書だな。」


「歴史書か…本屋ならあるだろうし…」


「ならば…そうだな…雪蓮の方を先にしても構わんぞ?」


「そう?んじゃ、雪蓮が先ね。」


そうして酒屋へ車を走らせる


「ねえ?玄助ー?」


「ん?なんだ?」


視線は前から外さずに返事をする


「お酒ってどれくらい種類があるの?」


「俺も詳しくないが…数百はあるんじゃないか?」


「そんなにあるの?」


「ああ、同じ酒でも作ってる所が違うと味も変わるからな。」


「へえ…楽しみ!」


「そりゃ楽しいだろうよ。」


そうして酒屋の到着する。


「わー…色んなお酒があるのねー…」


「いらっしゃい。」


「お邪魔します。」


「こんなに量のあるお酒もあるのね…」


「業務用だな…普通に買うよりこっちの方がお得だな。」


「じゃあ…コレにしようかしら…」


「でも、それだと置く所無いぞ?」


「あー…そっか…」


「こっちはどうだ?同じ業務用だけど大きさは違うぞ」


「こっちなら置けるかしら?」


「多分。」


「じゃあ、コレにするわ。あとは…そうね…私のとっておきでも買おうかしら…」


「それもいいと思うけど…ちゃんと隠しなよ?」


「もちろん。」


「んじゃ、雪蓮の買い物は終わりで…次は冥琳か…」


「うむ。」


「本屋ならここから歩いて行けるし、行こうか。」


「車は良いのか?」


「うん。置いてても問題ないよ。」


「そうか…なら行こうか。」


「うん。コッチだよ。」


そうして本屋まで行くと


「ここにあるもの全てが本なのか?」


「うん。そりゃ本屋だもん、本ならほとんどあるんじゃないかな?どれくらいの量があるか分からないけど…」


「これだけの量は…流石に消費出来んな…」


「図書館ならもっといっぱいあるけど…図書館は借りれるだけだから…」


「ふむ…購入するなら本屋か。」


「そういうこと。」


「えーっと…歴史・文学…ここだな。」


「歴史書だけでもこんなにあるのか。」


「そうだね。」


「悩むな…」


「歴史書でこんなに悩むのも珍しいと思うけど…」


「歴史だぞ?正しい歴史の書いてあるものが良いではないか。」


「歴史なんて書く人の解釈で変わるからなあ…アッチでもそうだったじゃん。」


「それはそうかも知れんが…」


「でしょ?だから大まかに分かれば良いんじゃないかな?正確になんて誰も分からないよ。」


「それもそうか…」


「そうそう。歴史なんて見た人じゃないと分からないよ。」


「確かに実際に見ているワケではないからな…」


「そういうこと。」


「ふむ…ではどれが良いのか…」


「コレなんかは?」


「ふむ…分かりやすくまとめたものか…」


「これならある程度の知識は手に入るし…それに勉強を始めてからあまり時間も経ってないし…ある程度の理解力があってもの難しい言い回しとかされると混乱するでしょ?」


「まあ…そうだな…」


「んで、どれにする?」


「ではこれにしよう。」


「それじゃそれで買い物終わり。」


「うむ。」


スマホをチラリと確認すると…お昼になっていた


「もう昼だけど2人はどうする?なにか食べて帰る?」


「そうだな…そうしよう。雪蓮もそれでいいな?」


「私は構わないわよ?」


「んじゃ、ファミレス行くか…」


「ファミレスとは聞き慣れん言葉だな。どんなところだ?」


「えーっと…大衆食堂みたいな…」


「なるほど。」


そうやってファミレスの説明をしながら歩く


「着いたぞー」


「綺麗ねー。」


「そりゃ食いもん扱う店だからな…綺麗じゃないと…」


「それはそうだけど…こんなに綺麗てことは値段もそこそこするんじゃない?」


「そんなことないよ。」


「そうなの?」


「うん。」


「それじゃ遠慮なく…」


そうしてボックス席に座る


「どれにする?」


「えーっとね…」


「ふむ…写真も付いているのか…分かりやすいな…」


「そそ。んで、どれにする?」


「私はコレ。」


「では私はコレにしよう」


「んじゃ決定。」


そうしてボタンを押し店員さんを呼び注文を済ます


「はあ…何もかも便利ねえ…」


「なにが?」


「声を掛けなくても店員さんが来るのもそうよ」


「あー…アッチじゃ声掛けないといけなかったもんなあ…」


「こんなに便利だとダメになっちゃいそう…」


「確かにソレは問題になってるな…」


「こんなのじゃお喋りなんて出来ないじゃない…」


「そうだな…コミュニケーション取るのも大変だし…」


「便利になった反面よねー」


「そうだな…」


「しかし…何も注文してないのに水が出てきたぞ?飲んでも良いのか?」


「ああ、水は無料だから飲み放題だよ。」


「それはどの店でもそうなのか?」


「そうだねお店によってはお茶の場合もあるし」


「茶も飲み放題なのか?」


「そうだね。」


「それで儲けが出ているのかが不思議だな…」


「まあ…お茶も安いし…水なんてタダみたいなモンだし…」


「全くこの国の国力はどうなっているのだ…」


「まあそこそこの経済大国だから…」


「しかしだな…水はともかく、茶まで無料と聞いてしまったら気になるではないか本当なのかと…」


「まあ…そう思うのは納得するけど…ホントなんだって。」


「はあ…こちらに来てある程度慣れてきたつもりだったが…まだ驚くことがあるとはな…」


「ドリンクバーもあるけど頼む?」


「なんだそれは…」


「定額払ったら水以外の飲み物が飲み放題になるの」


「そんなことが可能なのか?」


「まあ…可能だからやってるんでしょ…」


「はあ…本当にこの国はどうなっているんだ…」


「これがサービスだからねえ…」


「全く…末恐ろしいよ…」


「あはは…」


「全く…笑い事ではない。庶人が通える店でこれだろう?金持ちが通う店はもっと凄いのだろうな…」


「さあ?俺も行ったことないから分からん。」


「今度、お義父さんに連れて行ってもらいましょ?」


「それではお義父殿に悪いではないか…」


「大丈夫よ。お義父さん私達に甘いもの。」


「利用出来るモンは利用しようってか?」


「あは。正解。」


「全く…人の親父をなんだと思ってるんだ…」


「まあ、いいじゃない。ほら料理も来たし食べましょ。」


「はあ…」


そうしてなんだか納得のいかない感じで食事をするのであった

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