お姉さんと親友と…
今回だけ?のオリキャラ出ます
ピロン!
「お?なんだ?」
久しぶりに親友であり、幼馴染からの連絡が来る
『今、帰省してるけど一緒に飲まないか?』
「ふむ…飲みに行くのは良いけど…一部の人間にバレると大変そうだな…えーっと一応行くっと…。よし。」
ピロン!
また返事が来る。
「なになに…?駅前の居酒屋に集合か…。了解っと…」
早速支度をしよう…えーと、服は…着替えてるし…あとは、タバコ、財布、スマホ…OK。
「あとは…みんなにバレずに家を出ることか…」
その時、コンコンと自室のドアがノックされる
「はーい。」
「玄助くん。ちょっといい?」
「粋怜…どうしたの?」
「ちょっとね…ってお出かけ?」
「あー…うん。」
「へー…?」
「う…な、なに…?」
「玄助くん、なにか隠してるでしょ?」
「隠してなんか…」
「んもー…私も元々は玄助くんの奥さんよ?隠し事くらい分かるわよ。」
「はあ…仕方ないか…友達と飲みに行くんだよ。」
「友達って女の子?」
「いや、男だけど…」
「ホントにー?」
「ホントだって。ほら。」
スマホを取り出しメッセージのやり取りを見せる
「じゃあ、私が付いて行っても問題無いわよね?」
「付いてくるの?」
「玄助くんがナンパされないようにね。」
「されません。されたとしても断りますー。」
「お酒が入ったらどうなるか分からないじゃない…それに男2人で飲むって決まったワケじゃないし…」
「いや…友達から女の子連れて来るって連絡は無いから…」
「それでも。よ?」
こうなった粋怜には説得は不可能だ…仕方ない…連絡しとこ…
「はあ…。分かった。付いてくるのが粋怜だけだったら許可する。」
「ふふ。お姉さん口は硬いから安心して。」
「誰かに言いふらすとかの不安は無いから…ただ…他の子にバレたら…」
「そこは私が説得するわよ?」
「んじゃ、粋怜、支度して。」
「私はこのままで行くけど?」
「化粧は?」
「してるわよ?ほとんどスッピンに近いけど…」
「粋怜らしいよ。準備万端じゃん…」
「そうでしょ?」
「それじゃ、行こうか。」
「はーい。」
そうして2人で外に出る。
「どこに行くの?」
「駅前の居酒屋。この近くだと居酒屋はそこしかタバコ吸えないんだよね…」
「大陸では吸い放題だったのにね。」
「まあ…タバコは悪い所ばかりが取り上げられて喫煙者は肩身が狭いよ…」
お喋りをしながら駅前まで向かう。
「えーっと多分ここだと思うけど…連絡取ってみよ。」
返事が来る。どうやら喫煙席で飲んでるらしい…アイツめ…
「どうだった?」
「ここで合ってるみたい。入ろうか。」
「ええ。」
ドア開けるとお酒の席特有の賑わいだった。店員さんに待ち合わせだと伝え喫煙席へ向かうと…
「おー。玄助!コッチー!」
「おう!久しぶりだな。元気にしてたか?」
「めっちゃ元気よ。玄助こそ元気にしとったか?」
「俺は元気にしてたけど…色々あってな…」
「色々ってのはコッチもだけん気にせんでええよ。そこの美人さんもお前の連れやろ?一緒に飲もうや。」
「初めまして。程 粋怜です。」
「程さん?珍しい苗字じゃね。」
「あー…えっと粋怜は大陸から来たんでな?」
「あー…なるほど。大陸の人じゃったか。どうも、玄助の幼馴染の朝倉 潤です。」
「あら、ご丁寧に。こちらこそよろしく。」
「玄助。お前こんな美人さんどうやって捕まえたんじゃ?俺にも教えて欲しいわ。」
「あら?朝倉さんは私は玄助くんとの仲を知ってるの?」
「なんとなくですよ。それに程さんと玄助の距離感が近いからどうせ付き合っとるんじゃろうなー。とは思ってます。」
「あは。8割正解。本当の正解は未来の奥さん。」
「玄助!お前こんな美人な嫁さん貰うんか?」
「まあ…ね?」
「私以外にも居るんだけどねー…」
「なんじゃと!?玄助、マジか?」
「マジ。」
「はあ…こりゃ早速、一夫多妻制度が使いモンになった瞬間じゃね。あ、程さん。俺の方言キツイじゃろ?コレが抜けんのよ。許してください。」
「大丈夫よ?大陸にも訛りとかあるもの」
「へえ…そうなんかあ…やっぱり土地で違うんじゃね。」
「んで?お前が俺を呼んだってことはなにかあるんだろ?」
「お、よう分かったな。」
「こんな長期休暇でもない時に帰省してくるんだから有給でも取ったんだろ?」
「当たりじゃね。お前には隠し事出来んわ。」
「んで?本題は?」
「俺、婚約したんよ。んで彼女がウチに挨拶するからそのついでじゃね。」
「お前が婚約ー?よくそんな相手居たな。」
「よー言うわ。程さん、コイツも問題児やったんですよ?」
「あら?どこが問題児だったの?朝倉さんもそうは見えないけど?」
「あはは。俺と玄助は学校の二大問題児やったんですよ。」
「おい、お前…」
「どんなことしてたの?」
「はあ…コイツは学校中の女子に告白しまくって、俺がそのフォローに回ってたの。そしたら…」
「俺は尻軽失恋王、玄助は女子狙いのハイエナだっけか?」
「全部、お前が原因だよアホ。」
スマホでメニューを見ながら答える
「アホって酷くない?」
「尻軽失恋王って…あはは。」
「お、ウケた。」
「んで、お前の嫁さんは?」
「ウチのは化粧直しに行ってるわ。そろそろ戻ってくると思うんじゃけど…。お、美樹ー!」
朝倉が声を掛けた女性は…美人だった。まあ、ウチの粋怜には負けるけどな。
「どうじゃ?ウチの嫁さん。美人じゃろ?」
「おう、朝倉の嫁さんには悪いがウチの将来の嫁さんの次に美人だな。」
「程さんには悪いがウチの嫁さんのほうが美人じゃろ。」
「ぐぬぬ…」「にぎぎ…」
「睨み合ってる男は放っておいて…初めまして、田所 美樹と申します。」
「あら、ご丁寧に。私は程 粋怜です。」
「程さん…珍しい苗字ですね?」
「おう、美樹。程さんは大陸から来たんじゃて。」
「大陸の方でしたか。こちらにはいつ頃来られたんですか?」
「えーっと…玄助くん。どれくらい前だったかしら?」
「えーっと確か…1ヶ月半かと…。あ、初めまして、このアホの幼馴染の三船 玄助です。」
「誰がアホじゃ。」
「お前だよ。尻軽失恋王さん。」
「潤さんのそのあだ名を知ってるってことはもしかして…三船さんが女子狙いのハイエナ…?」
「なりたくてなったワケじゃないんですけどね…」
「でもお前告白とかされとったじゃん。」
「そりゃお前女子だけで何人居たよ?」
「1学年100人くらいじゃろ?ってことは…300人くらいか…」
「だったら告白される可能性も高いだろ…」
「まあ、お前は俺の次にカッコイイもんな。」
「もういいよ…そのノリ…飽きた。」
「酷いやつじゃ。」
「んで?馴れ初めは?」
「いきなりぶっこんで来んなや!ビール吹き出しそうになったわ!」
「田所さん。コイツの何が良かったんですか?」
「ふぇ!?えーっと…その…優しいところに…」
「言うんかーい。美樹、そこは誤魔化すとこじゃ。」
「え?そうなの?」
「んで、出会いは?」
「会社の先輩と後輩じゃね。俺が美樹の担当で…」
「ふーん…社内恋愛か。」
「そっちは?」
「ん?俺が出張で行ったとこで出会った。」
「へえ…言葉の壁とかは?」
「粋怜が元々話せたからな。苦労しなかった。」
「あら?玄助くん大陸で読み書き出来なくて困ってたじゃない。」
「今じゃ完璧だけどな。」
「んじゃアッチの言葉もペラペラ?」
「んー…どうだろうな…」
「なんでそこが不明瞭なんじゃ。」
「ンなモン知るか。事故に合ってから記憶が曖昧なんだよ…」
「あー…なるほどなあ…大変やったなあ…」
「んで?報告はそれだけか?」
「おう。式にはお前も呼ぶけん。祝儀期待しとるよ。」
「任せろ。割り切れる数だけ入れとくわ」
「縁起悪いわ!」
「ははは。んじゃ、俺達は帰るな?ここは俺が払っといてやる。田所さん、コイツ不器用なんで精一杯支えてやってください。それじゃ。」
スタスタ…
「あーあ…いいトコ取って帰りおったわアイツ。」
「でも、いい人だったね。」
「そりゃ俺の親友じゃけえ。信用しっちゃ。」
「うん。あの2人より幸せになろうね?」
「何を比べとるんよ。俺等が幸せじゃって思ったらそれが一番なんよ。」
そうして、ジョッキに口を付ける朝倉であった
あんまり粋怜を会話に参加させられなかったー…すみません…




