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コレもこの世界による事象改変?

ボーっとリビングのテレビを見ていると…


『今回、国会で少子高齢化による対策として一夫多妻制度が可決されました』


「ぶは!げほ!ごほ!」


「玄助、大丈夫?」


「ああ、蓮華、大丈夫…。しかし…一夫多妻制の可決だと…」


「お兄ちゃんやったね。これで皆と結婚できるよ?」


「それは嬉しいが…」


「何か複雑そうだな。」


「そりゃ皆と結婚出来るのは嬉しいけど…今、結婚しようモンなら、三船さんの所の息子さん女遊び激しいのねー…なんて噂が出るだろ…」


「それは確かに…」


「でしょ?ウチの威厳を守る為にもそれは気をつけないと…」


「その通りだな…」


「あらー…お母さんはそれでも良いのよ?ねえ?お義父さん?」


「ほっ?儂に振るかのう…。そうじゃな…家のことばかり気にして玄助自身が幸せになれんのじゃったら意味は無いのう…玄助よ、家のことは良いから幸せになりなさい。」


「お袋…爺様…」


「それに、皆が正式に義理の娘、孫になるのよ?こんな嬉しいことはないわよー?」


「やっぱりお袋はお袋か…」


「なに当然のことを言ってるの?貴方の母親は私しか居ません。」


そう言って胸を張るお袋…なんだかジーンとしてしまった…


「ただいま!玄助!大ニュースだぞ!」


「ん?親父?まだ昼前なのに帰ってきたのか?」


「俺のことはどうでもいい!お前にとって最高のニュースがあるぞ!」


「最高のニュース?一夫多妻制度の可決のこと?」


「あれ…?みんな知ってたのか…?」


「うん。だってニュース見てたし。」


「そんな…仕事を早退して玄助に伝えようと思っていたのに…」


「いや、電話でいいじゃん…」


「俺にとっても大ニュースだったんだぞ?なんたって、俺の義理の娘が正式に出来るんだからな?」


「あー…うん。さっきお袋が言ってた。」


「すみれに取られたのか…。しかし!俺の娘が増えることは事実!と、言うことで皆に小遣いをあげよう。」


「何かとつけ込んで小遣いを渡そうとするな!皆の金銭感覚が狂うだろうが!」


「悪い悪い…皆が可愛いモンで…」


「ぶー…お父さんはホントの娘の私は可愛くないって言うのー?」


「いや…そんなことは…」


「そういうことでしょー?」


「ふーんだ。お父さんなんて知らないもんねー。」


「琴音。お父さんが悪かった…」


「じゃあ…ん。」


「なんだ?」


「お小遣いちょうだい。」


「お前も結局金かよ…」


「お兄ちゃんは黙ってて。」


「あ、はい。」


「それで。お父さん。くれるの?」


「ああ…仕方ない…」


そう言って財布からいくらか渡す親父…俺はこうならないようにしよう…うん。


「それで、あなた?会社は良いの?」


「ああ、もう早退してしまったし…」


「あらあら…どうしましょう…あなたが帰ってくるのを想定していなかったから、あなたのお昼が無いわ。」


「仕方ない…俺はどこか食べに行くよ。」


「親父。俺も付き合うよ。」


「玄助…お前ってやつは…」


「何ジーンとしてるんだよ…」


「こんなに父親のことを思ってくれるなんて…」


「いや…親父が不憫で…」


「お前…俺のことを不憫だと思ってたのか…」


「琴音にはタカられ、お袋からはハブかれ…可哀想じゃないか…」


「なんかトゲのある言い方だな…」


「親父だから言えるんだよ。」


「これもコミュニケーションってことか?」


「そそ。親父思いだろ?」


「それは嬉しいが…」


「なら行こうぜ。みんなは後でな。」


「「行ってらっしゃい。」」


そうして男2人で近所の定食屋に行くのであった。しかし…一夫多妻制度とは…どれだけ都合が良いんだ…?

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