俺を馬鹿にする幼馴染がクラス一のイケメンと浮気してトラブっているが、平和なのが好きな俺は可愛い図書委員長と付き合っております
喧嘩が絶えないうちのクラスがやっと平和になったと思ったのに、また騒がしい。
「何があったんだ?」
幼馴染に聞いてみた結果…
「うるさい! 陰キャが気にする問題じゃないから」
と返された。
あ、これは幼馴染が元凶ってことね。把握しました。
でも最近、幼馴染、俺にマウント取ってたぞ。
クラス一のイケメンと付き合い始めて。
まさか、そのクラス一のイケメンには…。
幼馴染に詰め寄る女の子がいた。
「あんた、私があいつの彼女って知ってたけど付き合い始めたよね?」
「し、知らないもん!」
あー。浮気系ってことね。
俺は納得した。
そういうことなら俺は避難しよう。
浮気の騒がしさに、第三者が巻き込まれる筋合いはないもんね。
クラスの男たちが話している。
「あー、これでうちのクラスのカップルはことごとく壊されたな。」
「高一の一学期でこんなゴタゴタするのまずいよな。クラス内恋愛なんか絶対できないだろ」
怒る幼馴染。
「コソコソなんか言わないの!」
「うわ。浮気してる張本人が怒ったぞ」
「はあ?」
うん。やはりうるさいっすね。
というわけで、俺は図書室に行った。
図書室に行くと、図書委員の佳菜がいた。
「あっ、どうしたの?」
佳菜が俺に気づいた。
「いや、教室が騒がしくなっちゃって」
「じゃあここにいるしかないね」
「うん」
「でも、私たちが付き合ってるのバレちゃうかもね。こんな一緒にいたら」
「まあ大丈夫でしょ。さっき、クラス内恋愛はもう無理だみたいな雰囲気になってたし」
「なら、ひっそりと私たち付き合えるね。私たちの望み通りってことか」
「そうだね」
俺たちはとにかく喧嘩が嫌いなので、のんびり二人で誰からも注目されずに付き合えるのが一番だ。
☆ ◯ ☆
「って感じだったってパパから聞いたもん!」
「あ、そう。で? テストを見せなさい」
「ママ、喧嘩が嫌いなんでしょ? じゃあ見せないほうが平和でいいと思うよ」
「私、喧嘩大好きよ」
「ひ、ひぃー。パパ助けて!」
「ええ…俺はいまだに喧嘩嫌いだから、退散しまーす」
「パパひどい! ママの味方してるのと同じだよ!」
「さて。ではテストをいよいよ見せてもらいましょうか」
「け、喧嘩したくない」
「喧嘩はしないかもね。あなたが素直に私のお説教を聞けばいいの」
「やだもん。だって、今回のテストの時は、友達と縄跳びするので忙しかったし」
「ん?」
「こ、こわいよお!」
「いいかげん、見せなさい! え、7点…」
「ご、ごめんなさい!」
「こらあ!」
騒がしい…。いつの間にか、俺の彼女は貫禄のあるお母さんになってましたとさ。
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