第150配信 GTR 3日目 AIだってAIしたい
遙香に入れ込んだ末に他ヒロインの攻略を妨害しようとしたセシリーをなだめ何とか沈静化する事に成功した。
『……クソッ! あのデルタとかいう偽キャニオンの野郎、よくも私にこんな辛い思いをさせやがりましたネ。ここから出たら絶対にぶっ殺してヤル!!』
「奴を庇う訳じゃないけど、多分このゲームの事ほとんど知らなかったと思うぞ。データがサーバー内にあったから利用しただけだろ」
『そんなの関係あるカイ! 遙香という最愛の女性を私に巡り合わせて奪い、他の女をあてがう鬼畜野郎デスヨ。この恨み晴らさでおくべきカ……!』
もうダメだこいつ。完全に怒りで我を忘れている。会話は成り立たなそうなので、俺だけでヒロイン同時攻略の仕込みを進めよう。
狂ったポンコツAIを放っておいて地道に複数のヒロインの好感度を同時に上げつつ、デート代稼ぎとステータス上げをしていると興味を抱いたのかセシリーがテーブルに戻ってきた。
「……怒りは収まったのか?」
『まだ怒ってはいますヨ。でも他のヒロイン達をちゃんと見ていなかったと思いマシテ。彼女たちと比較する事で嫁の魅力を再確認しようと思ったんデス』
「そんな歪んだ考え方でエロゲーしてる奴なんていないから。一応他のヒロインについても説明しとく?」
『私の遙香への愛は変わらないと思いますが聞いておきまショウ』
『上級生』ヒロインズ
ヒロイン①天堂 遙香:メインヒロイン。主人公と同じクラスに編入してきた。主人公を一途に想い続けてきた清楚な幼馴染み。小学生の時に引っ越したが高校二年生の春に師走市に戻ってきた。スタイル抜群。
ヒロイン②橘 立花:実家が華道の家元で幼い頃から華道を嗜んできた生粋の箱入り娘。そのため世間に疎い大和撫子。高校三年生。
ヒロイン③道頓堀 美玲:実家はお好み焼き屋で彼女もそこでバイトをしている。切符の良い性格で関西弁の姉御肌。大学生。
ヒロイン④白鳥 麗:世界的な大富豪白鳥財閥のご令嬢。英才教育を幼少の頃から施されており高飛車な性格。しかし本当は友達が欲しい寂しがり屋。高校三年生。
ヒロイン⑤アナスタシア・エリンギスキー・田中:ロシア人の母と日本人の父を持つハーフの帰国子女。愛称はアナ。プライドが高く他人を寄せ付けない性格。ツンデレ。高校二年生。
ヒロイン⑥音無 咲月。主人公の家の近所にある音無荘の管理人。元々は彼女の祖父が管理人であったが高齢の為に彼女に譲った。未亡人で二十代前半。
ヒロイン⑦愛日 澪:主人公のクラスの担任。二十代前半だが見た目は小学生にしか見えない合法ロリ。幼女の外見にコンプレックスを抱いている。頑張り屋な性格。
ヒロイン⑧一条 夏凜:主人公の高校の生徒会長。生真面目な性格の眼鏡美人。実はエッチな事に興味津々で趣味はアダルトグッズ収集。高校三年生。
ヒロイン⑨双葉 葵:主人公の高校に教育実習生としてやってきた。主人公の高校のOGでおっとりした性格。全ヒロイン中、随一の巨乳。攻略ルートに入ると彼女と奏の母親と主人公の父親が再婚し姉弟の関係になってしまう。大学生。主人公に対しては可愛い生徒→可愛い弟→可愛い彼氏、のように関係が変わっていく。
ヒロイン⑩双葉 奏:主人公のバイト先(個人経営のレストラン)に客としてやってきた少女。クールな性格で姉とは対照的。シスコン。主人公に好意を抱くが親同士が再婚した事で苦悩する……かと思いきや恋愛には積極的で姉と自分の間で揺れ動く主人公に姉妹丼を持ちかける。夏休み明けから主人公の高校に編入する。高校二年生。
「以上が上級生に登場する全ヒロインの大まかな説明だ。この順番で攻略を進めていこうと思うからよろしく。……あれ? セシリー、黙っているけど腹でも壊したか?」
『ぐ……あ……なん……だ、このラインナップ! それぞれクセが強いというか……見てミタイ。このヒロイン達と、どうお突き合いするのか見てみたいデスッ!!』
「お付き合いだから。その表現もあながち間違っちゃいないけどさ。――さて、共通ルートの仕込みが終わったから個別ルートに突入するぞ。立花から夏凜まではこのセーブポイントを使って順番に攻略していく」
『くっ、うぅ……浮気に走る私を許してくれ、遙香……私は意志の弱いAIデス』
こうして三時間ほど経過し予定通りにヒロイン八名の攻略が完了した。疲れた……エロゲヒロイン攻略を立て続けてやるなんて初めてだから変な疲労感がある。そんな俺に対して――。
『くぅ~、箱入り娘の立花がセシオの手でメス化トロ顔した時の破壊力が未だに忘れられまセン。ハーフのアナもツンからデレた時が可愛いったらもうサーーーーー! 夏凜もあんな澄ました顔してあそこまでエロいなんて堪らないぜコンチクショー!!』
――エロゲヒロイン狂いと化したポンコツAIはメッチャ元気だった。
「遙香以外のヒロインも気に入って貰って何よりだよ。それで今のところ、セシリーは誰が一番気に入ったの?」
『ふ、愚問デスネ。そんなの全員一番に決まっているでショーヨ。全員私の嫁! 異論は認メヌ!!』
「まさかここまでエロゲーにハマるとはな。しかしだね、最終兵器の双葉姉妹を忘れちゃいけないよ。あの二人のルートは特殊だからね。楽しんで貰えると思うよ」
『勿論覚えていますヨ。ワンユウ様のお気に入りでしたネ。私のハーレムに最後に加わる双葉姉妹、お手並み拝見といこうじゃないデスカ』
二週目開始直後のセーブデータからプレイを再開した。どのヒロインとも一切関わりを持つこと無く四月が終わりゴールデンウィークに突入、そして終了した。この間にバイトと自分磨きに集中する。
『あのう、セシオ何を考えてんデスカ!? 遙香の誘いも断り、女っ気ゼロでゴールデンウィーク終わりましたヨ。遙香ルートだったら初エッチが終わってるのに、今のこいつは女子とまともに会話すらしてない悲しい生物デスヨ!!』
「焦るな、まだ慌てるような時間じゃない。こっから面白くなるから」
ゴールデンウィークが明けると高校でイベント発生、セシオのクラスに双葉葵が教育実習生としてやって来た。今まで全く姿を現わさなかったヒロインのご登場にセシリーが興奮する。
『ウオッ! おっぱいデッカ!! これはガブリエール様やフェニス様クラスはありマスヨ。さすがヒロイン中ナンバーワンの巨乳。存在感が段違いヤデ』
「お前、話し方が段々とおっさんのそれになってきたな」
立ち絵姿の時点で十分なインパクトを誇る葵の双丘。当時、初めてこのゲームをしていた頃はこんなオッパイでかくて綺麗なお姉さんと付き合えたら、「お前、良い思いしたんだからゴートゥーヘルね」みたいな感じで死神がやって来るんじゃないかと思っていた。
だから陽菜と月と付き合い始めた今となっては、いつ死神が命取りに来てもおかしくないと思っている。
奴等の斬◯刀を叩き折れるようにワン◯ンマントレーニングを日課にしているので体力には自信がある。ワンチャン卍◯される前に速攻で刀ぶっ壊せば何とかなるだろう、きっと。




