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第142配信 GTR 2日目 ジェ〇ソンだってこんなにチェーンソー振り回してねえよ。ジェイ〇ンはチェーンソー使ってない? ガチィ!?

 ワンユウがキャラ崩壊起こしてんじゃないかと思うぐらい狂喜乱舞してチェーンソー振り回している中、「もうこの戦い、あいつ一人で楽勝やろ。一旦休も」とリラックスムードのぶいなろっ!!メンバーはセシリーにワンユウの異常戦闘力について質問していた。


『ワンユウ様は数ヶ月間、毎日のように開発中のぶいなろっ!!サーバ-にダイブして、まだ世紀末ヒャッハーなNPCに襲われたり返り討ちにしたりして彼等を教育していまシタ。その過程でプレイヤースキルも向上していったのデス。詳細は長くなるので省きマス』


『なるほど、プレイスキルに関しては納得できましたわ。それにしても彼のあの豹変ぶりはどういった事なのでしょう?』


『あー、あれデスカ。あれは一番ぶいなろっ!!サーバー配信を楽しみにしていたくせに、配信者とリスナーが楽しめるように頑張って自分の事は二の次にしていた男の末路デス』


『言い方っ!!』


 そう、ワンユウは数ヶ月間ぶいなろっ!!サーバーの発展に尽力してきた事でこのゲームへの思い入れが相当強くなっていた。そしてようやく実戦投入可能なレベルになり配信の日をメチャクチャ楽しみにしていたのである。

 ゲーム開発部の一員として配信を無事成功させる為に陰から支えようとしていた彼であったが、いざ蓋を開けてみればぶいなろっ!!メンバー及びゲーム開発部連中の数々の暴走によりバグ問題が深刻になり内心ブチ切れていた。


 その後もバグ処理に集中するあまりぶいなろっ!!サーバーを心から楽しむ余裕がなかったのだが、このごたごたで専用機で暴れ回れる機会が転がり込んできた事、ストレスが結構溜まっていた事などがごちゃ混ぜになった結果、アドレナリンが爆発してK点超えのハイテンションになっていた。いやー、ストレスって怖いですね。気をつけよう。




『もう残り半分か、食い足りないなぁ』


 ワンユウは残念そうに呟くと高熱チェーンソーの刃で<ザァコ>をアックスごと斬り伏せる。ゲートが視界に入り突撃しようとしたところで死角からの攻撃に気づきサイドステップで回避した。

 態勢を整えて攻撃してきた相手を確認するとハルバードを装備した<クリーガー>だった。ハルバードは斧と槍の特徴を併せ持ったパワータイプの武器である。当たると痛い。


『あっぶねぇなー! 背中に目が付いてなかったらやられてたわ』


『<クリーガー>二機目デス。武器は向こうの方がリーチが長いデス。ご注意ヲ』


『はっ! 長けりゃ良いってもんじゃないんだよ』


 <クリーガー>はハルバードをぶん回し、<Vリスナー>はそれを紙一重で躱しチェーンソーブレードでいなしていく。誰の目から見ても見切っているのが丸分かりだ。


『そんな単調な動きじゃあさぁ、ダメだろうがよお! スピード変えたり、角度変えたり、色々工夫しないと相手は満足できないんだよ。踏み込みが足りん!!』


『それ下ネタデスカ?』


『そうです!』


『サイテー! 男の人っていつもそうですヨネ。エロ話バッカ。そんなん聞いてるとお酒が欲しくなりますネ』


『さっきはそっちが下ネタ言ってたから立場が逆になったな。ゲートぶっ壊して少し落ち着いたら酒奢ったるわ』


『おご……る……ダト!? 何をちんたらやっとるんジャイ!! GTR二日目にどんだけ時間かけてんダヨ! とっととこいつらぶっ倒して三日目に突入シマスヨ。まいてイコー! そして私はただ酒を飲ム!!』


『お前は本当にブレないね』


 ハルバードを斬り上げ、がら空きになった<クリーガー>の懐に素早く入り込む。<Vリスナー>の左腕アームカバーが前方にスライドしナックルガードが拳を覆う。


『バスターナックルを使う! 爆破のタイミングは任せるぞ、セシリー』


『リョ』


 <Vリスナー>の左腕が<クリーガー>の腹部に打ち込まれる瞬間、ナックルガードの表面に指向性爆薬が転送配置された。


『インパクト』


 殴りつけると同時に凝縮された爆発が<クリーガー>を襲う。爆煙が霧散すると上半身が吹き飛んでおり間もなく下半身も消滅した。


『これで二機目撃破。――次ッ!!』


 ワンユウが探すまでもなく三機目の<クリーガー>が大型メイスを前方に突き出しながら突進してくる。

 攻撃をジャンプで躱すとそのまま数十メートル跳躍し落下のエネルギーを利用してチェーンソーブレードを叩きつける。<クリーガー>は大型メイスで防御するもバターの如く斬り裂かれそのまま真っ二つにされて爆散した。


『三機目! あと一機』


 剣を装備したラスト一機の<クリーガー>はゲートの近くまで後退しており、その前には数十機の<ザァコ>が行く手を阻んでいた。

 臆する事なく<Vリスナー>は突っ込んでいき一騎当千の力で敵集団を刈り取っていく。この爽快な暴れっぷりをリスナー達はどちゃくそ楽しんでいた。



コメント

:総帥TUEEEEEEEEEEEE!!

:総帥ロボがチェーンソーを振るう、敵吹き飛ぶ、たまらん

:エクスタシーすら感じる大暴れよw

:ワンユウ総帥これまでに見たことないくらい生き生きしてて嬉しいよ

:他箱のGTRは空飛んでビームやミサイル乱れ撃ちで映える印象だったけど、総帥はそういうのとは違う映えがあるな

:他箱はド派手な射撃戦がメインで接近戦やってるライバーは殆ど居なかったからな。接近戦は間合いの取り方とか難しいし、上手く立ち回れないとボコられてあっさりやられるからハードルが高いらしい

:総帥ってスラッシュ&マジックで凄腕の魔法剣士やってるから接近戦は得意なんだよ

:道理で剣の扱いに慣れてる訳だ。俺はオフラインでGTRプレイしてるけど、あんな戦いかた出来ねえもん

:あの戦いぶり……彼はエスパーかもしれない

:まさかニュー〇イプ!?

:あんなハイテンションで精神安定しまくりのニュータ〇プは見たことないわ

:スイカバーで突撃した後に「よっしゃあ、終わったぁ! 帰るぞーーー!!」と言って大笑いして帰ってきそうwww

:総帥はチェ-ンソー振り回して暴れてるんだからジェ〇ソンの生まれ変わりでしょ

:ジェイ〇ンって劇中でチェーンソー使ったこと無いらしいよ

:マ?

:ワンユウ総帥には是非ミスト〇ティンキックを披露して頂きたい!

:それキックじゃねええええええええええええっ!!



 <ザァコ>の包囲網を突破した<Vリスナー>がゲートに接近すると<クリーガー>が剣で襲いかかってくる。

 そこからは剣と剣がぶつかり合う剣戟に突入した。刀身がぶつかる度に火花が散りその激しさを物語る。


『ワンユウ様、ここで手間取るとクソザコ共に背部に回り込まれてバックでドーンされマス』


『そうなる前にケリをつける! 奴の攻撃パターンは大体分かった。次で仕掛ける!!』


 <クリーガー>が全力で剣を振り下ろすとタイミングを合わせてチェーンソーブレードで弾き大きくのけ反らせる。その隙を逃さず<Vリスナー>はチェーンソーの刃を敵機に突き刺した。


『ワンパターンで攻撃してくっからこうなるんだよ! チェーンソー稼働率百二十パーセントッ!!』


 チェーンソーの刃が限界突破で回転を開始、更に高熱化。

 土手っ腹でそんな事をされた<クリーガー>は、これは堪らんという感じで内部から勢いよく崩壊していきド派手に爆散。かくして<Vリスナー>の圧倒的勝利にてロボバトルは終了した。



コメント

:ガタッ!?

:うん!?

:パリィ?

:今パリィした!?

:間違いない、パリィしたよ!

:おいおい、アクションRPGじゃあるまいしロボゲーでパリィなんてガチ!?

:ワンユウ総帥魅せてくれるなぁ

:マジでロボでスラッシュ&マジックやってるぞ総帥w

:オレの勘違いじゃなければ、<Vリスナー>って武器かなんか制限して戦ってるよね? 

:そのハズ。ウソみたいだろ? 本気じゃないんだぜ、あれで……

:どこまでイッチまうんだ、ワンユウッ!!!

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