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拙い文章ですが、よろしくお願い致します。

中身23歳なので心苦しいがとりあえず赤ちゃんぽく意識して泣いてみたら乳母さんが慌ててやってきてお腹を満たすことが出来た。乳母さんありがとう



乳母さんはミリーと言うらしく西の離宮という所へ移るために色々準備をして荷物をまとめていたらしい。


ミリーはお喋りな性格みたいで私が知りたかった色々なことをお世話をしながら語ってくれた。


どうやら私は今いる国、グラナリウス帝国の皇帝の娘に生まれたらしく、産んでくれた母親は私を出産してから数刻で儚くなってしまったらしい。兄が2人いるみたいだがそっちは皇后様、皇帝の本妻の子供たち。


「レリアナ様は本当にエレイン様によく似ていらっしゃいます、きっと将来お美しくなられます、うぅ」


ミリーは母がここに嫁いで来て初めての侍女だったらしく出産の時期が母より数ヶ月早かったので私の乳母になったと少し涙ぐみながら話してくれた。


「それにしても陛下はひどいお方です。本当はこんな事を言っては不敬にあたりますが、大切なエレイン様の居なくなってしまったこちらの宮には用がないとおっしゃるなんて!!!」



ふーん、父親は私には興味なしなのね



まぁ、名前をつけてくれただけましか。

前世も親が居なかったが居ないなりに逞しく育ったと思うけど親から愛されるってどんな感覚なのか知りたいところだ。



それからミリーはきっと本当の0歳児には言っても分からないだろうに私の母、エレインと呼ばれる女性について優しく語ってくれた。


「エレイン様は18歳の時に側妃としてお輿入れされました。とても綺麗な銀髪とまるで宝石のようなエメラルドグリーンの瞳で、私は女神様のような方に侍女としてお仕えできると知ってとても嬉しかったのです!レリアナ様はエレイン様と同じで銀髪に皇族の方のみの金色の瞳でお顔立ちも整っておられますので将来はとても美人さんになられますね!」


ミリーは目をキラキラさせて話してくてた。

それからふと思い出したように小声で囁いた。


「あっ!私はお噂を聞いただけですがエレイン様は精霊様を使役することができたらしく紛争地帯を精霊士として戦っておられた所を皇帝陛下に見初められ、求婚されたようです。政略的に輿入れされた皇后陛下が皇帝陛下に愛されて輿入れされたエレイン様をよく思っておられないのであまり大きい声では言えませんが……」



なるほど、エレイン母様は精霊士というものでとても綺麗な人物だったということがわかった。

というか、精霊か。めっちゃファンタジー!!!

前世では物語の中でしか登場することがない非科学的な何かがこの世界にはいるらしい。母様が精霊士だったということは私にも精霊と話せる機会があるということだろうか。今からすごく楽しみになってきた。



ちょっと気になったが、

話の中で出てきた皇后陛下はきっと、後ろ盾のない娘が突然皇帝陛下に愛され側妃として城へやってきて皇子でも産んだら自分の立場が危なくなると思ったのだろうか。前世でファンタジーものの恋愛小説を愛読していた私でも実際の政治が絡んだらそんなのは予想出来ない。



――――――



その日のお昼過ぎには西の離宮へ移る準備が整い、皇城の敷地はとても広いらしく馬車で移動することになった。


ミリーに抱かれながら馬車の窓の外を眺めていると、どう見ても木がお生い茂った森の中に入りどんどん奥へ進んでいるようだった。


森の中を進むこと数分、ようやく馬車が止まり扉が開かれ降りた先に西の離宮は静かに佇んでいた。が、



ちょっと、聞いてないけど!!!私って皇女じゃないの?どう見ても森じゃん!!!なんなのどう見てもここ離宮っていうか宮ではなくない?ちょっと大きめの民家って感じゃん!!!あの皇帝、娘のこと興味無さすぎでしょ!!!

あ〜〜〜空気が美味しい!!!けどそうじゃない!!!



前世の意識が覚醒して少し時間がたったからか、元の性格やテンションが戻ってきた私は赤ちゃんなので喋れない代わりに心の中で叫んでいた。



そう、ここは離宮とは名ばかりの立派は民家風の建物だった。皇帝の侍従たちが、持ってきた荷物を中に運び込んだあと逃げるように城へ引き返したの見送り、ミリーに抱かれた私は新居へ足を踏み入れた。


外側は石造りの壁に蔦が絡み少し不気味だったが

内装は思ったより悪くなく一応皇女が住むためか少し手入れがしてあり、慣れればきっと楽しい生活になるだろう。住めば楽園ってやつだ。

そういえばミリーと私、2人だけ置いていかれたけど他にメイドや料理人は来ないのだろうか?まぁ、この広さだと何人も生活出来ないけど......


「さて、レリアナ様これからは私1人でお仕えすることになります。乳母ですが私は料理も洗濯も縫い物も習得しておりますのでご安心ください。それときっとお父様である皇帝陛下がお迎えに来てくださるはずです!それまでどうかご辛抱くださいませ」


あ、ミリーだけなのね。でもなんでも出来る乳母ってかっこいいじゃん。ミリーとの生活は楽しそうだ。



私は、あの父親に期待するのは辞めようと思うけどミリーと2人でこの西の離宮と言われる森の家で楽しく暮らしていこうと決意した。うん、父親とか知らん。あ〜そういえばお兄様方もいたっけな?会ったことないしどうでもいいや。

だってまだ赤ちゃんだし?中身がちょっと23歳なだけだし?でもとりあえずミリーに迷惑かけないように大人しくしとくか〜。














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