表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

4月16日(憧れと現実)

最近ツイッターで、好きだった女流作家さんのアカウントを見つけた。

言葉の端々に、何だか育ちの良さを感じる人だ。


この人の小説が好きな理由は、私の知らなかったような素敵な世界を知っていて、それを見せてくれるから。

たぶんきれいな場所で生きてきて、繊細な感性を持った人だと思う。

言葉が、きれいな包装紙で包まれてリボンがかけられ、読者に贈られる感じ。

プレゼントみたい。


それでいて、とても自由な人だ。

思いっきり自由に生きても、常にどこかに品がある。

そこに憧れる。

ちゃんとした場所に生まれ育ったからこそ、自由に生きられるのかもしれないな、と思う。


生きにくい場所で生きてきて、感覚が麻痺した私とは真逆の人だ。

私はこういうひとになりたくて、彼女の本を読んでいるのかもしれない。


今日は真似してみたいことを二つ見つけた。


1つは、銀のお皿に並べられた、丸くくりぬいたバター。

銀のお皿はないから、アルミホイルを普通の皿に巻くか。

バターを丸くくりぬくぐらいはできそうな気がする。

憧れの一皿を再現できるのも、一人暮らしをしているからこそかも。

(実家なら、そんなことはおばあちゃんが許さないだろう。。、)


もう一つは、ギンガムチェックの布。

彼女はお手製のポーチをツイッターにアップしていた。爽やかなブルーのギンガムチェック。いいなあ!

私もやろう。

(時間はあるし)


ポーチは難しそうだし、手作り布マスクにする。

裏面をギンガムチェックにすれば、目立たないし可愛い。

白いガーゼは家にあるし、作り方もコンビニのネットプリントでプリントアウトしてある。

駅前の大きな百円均一の店なら開いていたから、ギンガムチェックのガーゼハンカチを探しにいこう。


今日やること決まった!

(フィニアスとファーブ風に)



(フィニアスとファーブは夏休みを自宅近辺でいかに楽しくすごすか、というディズニーアニメだけど、この自粛期間にぴったりかもしれない。)



買い物に行ってきた。

バターは品切れ!

マーガリンならあったけど、銀の皿をアルミホイルに見立てて、その上マーガリンをバターに見立てたりしたら、もう別物になっちゃう気がして断念。



百円均一は開いていたけど、混んでた。

服屋も本屋も雑貨屋も閉まった今、百円均一だけが”ショッピング”を楽しめる場所になってるんだろう。

(必需品の買い物と、娯楽を含んだショッピングは違う)



ガーゼハンカチはあったけど、ギンガムチェックはなかった。

でも今日は布マスクを作りたい。

マスクはもうなくなるし、ここで安心材料を少しでも増やしておきたかった。

ピンク系のチェック柄ガーゼハンカチを見つけた。

いろんな幅のラインが重なっている。マドラスチェックというみたい。


他に洗剤などの必需品と、お菓子とパステル調の可愛い付箋をカゴに入れて、長い列に並んだ。



前に並んでる人が、クイーンのTシャツを着ていた。

背中にプリントされたメンバーの四人が、後ろに並ぶ私のことをじっと見てる。

強い目だった。

私も四人をじっと見た。




布マスクの作り方の紙を広げて、恐る恐る裁断。

ちょっと曲がったけど、縫う時気を付ければいいか。


ミシンがないから手縫い。

丁寧にやれば、そう酷くはならないはず。



うーん。。

縫い目ぶよぶよ。

縫ってみて分かったけど、ガーゼって、思った以上にスカスカ。

こんなにスカスカじゃ、ウイルスを防ぐのは絶対に無理だろう。

表は白マスクで目立たない。裏面はこっそりピンクのチェックでおしゃれかも、と思ったけど、薄すぎて透けているし。

遠目から見たら気にならないかな。そう願おう。



何だかな。

いろいろやってみても、いつもバシッと決まらない。

やってみたらちょっと違った、という結果になる。

これが人生だろうか。


いや、それは困る。


少なくとも

マスクを手作りした、という経験は手に入れたんだと思おう。



少なくとも○○だから無駄じゃない、と思うのも、いつものことかも。。





ここで日記を終えたら、それこそいつもと同じ。

今日は原因を考えよう。

原因を究明して、バシッと決めて終わる。




まず、バターの券はマーガリンで妥協しなくてよかった。

別物を前に、これじゃないと落ち込まずに済んだし、無駄にもならなかった。


マスクは、手縫いならある程度縫い目が乱れるのは仕方ないとして、表面を白いガーゼじゃなく、ダーク系の色にすれば透けなかったはず。



それと、裁断後に重ねたとき、透けるなって分かったのに無視したのもよくなかった。

裁断しちゃったからマスクにするしか用途がない。勿体無い、という理由で。

縫いはじめたら縫いはじめたで、せっかくここまで縫ったんだし、マスクは必需品でもうなくなるんだから少々不出来でもないよりまし、と思い、結局二時間を費やした。


それでできあがったのが、これ。

散歩ならまだしも、レジに並ぶのは少し勇気がいる。きっと人目を引くだろう。。。









私もクイーンのTシャツがほしい。






























評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ