超ショートコメディ 「香助、喧嘩をする」
~登場人物紹介~
瀬川 歩:高校一年生。将棋が好き
土橋 香助:高校一年生。元不良。喧嘩っ早い
桜井 桂:高校一年生。キザなイケメン
葉月 珠姫:高校二年生。歩の幼馴染。容姿端麗な生徒会長
4人は将棋探究部という、将棋について探究するという一風変わった部活に所属している。
香助「桂、喧嘩だ」
桂「喧嘩か……」
香助「普段なら俺一人でもいけるが、次は大きな喧嘩になる。おそらくは数十人規模だろう。流石にオレ一人じゃ太刀打ちできねえ。桂、協力を頼めるか? こっちは圧倒的に人数が足らねえ。お前何人連れていける?」
桂「任せろ、ファイターなら数人用意可能だ」
香助「ファイターか……さすが桂だ。血で血を洗う戦争にするぜ。歩、お前はどうだ?」
歩「僕は……ライターなら何人か……」
香助「ライターか……。ライター!? ライターはいいや……。喧嘩でなにすんだよそいつらは」
歩「でも香助。後日うちの部のブログで載せられるかもよ」
香助「そうか、なら宣伝にもなるしいいか。頼む」
歩「わかった」
珠姫「あんたら……うちは将棋部なんだけど……」
香助「部長、お前は何人連れてこれる……」
珠姫「え、私!? 私は……陰陽師と結界師なら心当たりあるわ」
香助「お前の人脈すごいな! まぁいいや、全員当日は頼むぜ」
喧嘩当日 〜張り詰めた空気が漂う原っぱにて〜
歩「香助、すごいね隣町の人たち……。刀にナタに鎖鎌に……、これは間違いなく凄惨な戦いになるね」
桂「それどころか、斬魄刀らしき刀を持っている白装束の集団や頭に火影のマークを付けた忍者の集団がいるんだが、本物か!? 本物なのか!? 香助、お前は何と戦っているんだ…」
香助「くっ、さすが隣町の奴らだ。バイトだといいんだが……。」
珠姫「いや、バイトでも相当やべえよ。世界大戦レベルのやつも来てるよ」
香助「敵のことは一旦はいい。それより桂……お前の連れてきたやつ全員フードファイターじゃねえか……」
桂「とびきりのファイターを揃えたぜ!」
香助「何故フードファイターを連れてきたんだお前は……。戦場で最も役に立たないファイターじゃないか……。俺もこのタイミングで相手に『すみません、今日はフードファイトでお願いできますか?』とは言えないぜ……。ーーせめて前日なら……」
珠姫「前日ならいけたんかい!」
桂「まぁ香助。俺に任せろ。やつらの隊長と交渉してくるぜ」
〜10分後〜
桂「フードファイトになりました」
香助「お前すごいな!」
結局その日のフードファイトは香助達の圧勝だった。
ブログには原っぱでひたすら大食いする集団の写真がアップされたと言う……
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