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【ギャグ満載の本格推理】瀬川歩の事件簿  作者: 瀬川歩
【休憩編】高校時代のエピソード
106/125

超ショートコメディ 桂と歩のコンビプレイ

~登場人物紹介~

瀬川(せがわ) (あゆむ):高校一年生。将棋が好き

桜井(さくらい) (かつら):高校一年生。キザなイケメン。歩と同じクラス

飛鳥(あすか) 翔子(しょうこ):高校一年生。名探偵。歩と同じクラス

高橋先生:数学の先生

※本エピソードは高校時代の話です。



高橋先生「桜井! 貴様、忘れたのか!」


桂「忘れたさ、そんなものは。過去は過去、全ては歴史の中に消えゆくのみ」


高橋先生「お前は忘れても俺は忘れない……。何があっても必ず覚えているぞ……」


桂「先生……、だがもはや俺は……、過去は振り返れないんだーー」


翔子「桂と高橋先生が相当真剣に話し合っているな。あれは何の話なんだ?」


歩「桂、宿題のプリント忘れたらしいよ。いま必死でしらばっくれてる」


翔子「オーバーなやつめ……」


高橋先生「誓え! もう二度と俺との約束を忘れないと!」


桂「すまない……、そんな資格俺にはーー」


翔子「……そんなに宿題をやりたくないのか。だが、当然ながら形勢は桂に不利なようだな」


歩「それはどうかな、翔子。ーー桂はひとりじゃない」


翔子「なに……、まさかお前ーー」


桂が歩に目配せをし、歩が高橋先生と桂のあいだに割って入る。


歩「もうやめてください、先生! 桂は……桂は実は宿題をやっていたんです!」


桂「歩、そのことは秘密にと……」


歩「僕は桂が一方的に怒られてるのを黙ってみてられないよ……」


桂「歩……」


高橋先生「なにか、なにか事情があるのか……? 一方的に怒って悪かったな。もしよければーー事情を聞かせてくれないか?」


翔子は見た。桂と歩がこっそりとガッツポーズをするところを。


翔子「もしや押し切れると思っているのか……」


桂と歩がアイコンタクトを図り、次の発言の打ち合わせを瞬時に行う。


桂 (歩、ナイスプレイだ。だが、この次はどうする……? ここまで来たら相当スケールの大きな言い訳が必要だぜ)


歩 (任せて、桂。相当ハートフルな言い訳があるんだ)


桂 (ハートフルか……、やばそうな気はするがまぁいい、いけ。責任は俺が取る)


歩 (任せて!)


翔子 (元々お前の責任だろうが……)


歩「先生、実は桂は自分の宿題を身寄りのない子供に……」


高橋先生「まさか……プレゼントしたのか!!!」


歩「はい……。僕の分も……」


翔子 (お前も宿題忘れたのか!)


高橋先生「子どもたちは……子どもたちはどうなったんだ……」


歩「全速力で逃げました……。僕らの宿題を持ってーー」


桂「歩、ついに言ってしまったか……。俺は宿題なんてどうでも良かったんだ。あの子達の笑顔が見れればそれだけで……」


高橋先生「桜井、瀬川……お前ら……」


桂・歩「はい!」


高橋先生「今日追加で宿題を課すから絶対明日までにやってこいよ」


桂・歩「はい……」


翔子「何故押し切れると思ったんだ……」



明日から「鳥籠の姫君」解決編が始まります!

22時に更新予定ですので、お楽しみに!

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