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魔法のお庭物語ーまじまじー  作者: 朝乃 ことり
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落ちてきた天狗の少年

 庭を見ると黒いものが降っている。

地面を見ると落ちているのは黒い羽だった。

カラスが喧嘩でもしているのだろうか

庭に出て空を見ると 上空から何かが落ちて来る。

何か大きな人型のものだった。ドッサっと落ちてきたのはやっぱり人だった。

正確には黒い羽の生えた人だ。

歴史もののドラマで見たことがある山伏の装束を着ていた。

コスプレ文化は私が知るより浸透しているのかと、

感心しているところではなかった。

落ちてきたのは男の子だった。息はしている。

意識はあるだろうか声をかけてみた。

「大丈夫ですか?」

すると少年はかすかに目を開け

「ここは?」

と話した。

「私の庭だけど あなた大丈夫なの?」

「ああ 回復系のまじにたどり着いたか しばらく動かさないでくれ

じき良くなる」

 そう言うと少年は目を閉じた。しばらく動かすなと言われたので家にも上げれず、

庭で寝ている少年に毛布をかけ枕をしいてやった。幸い芝生の上だったので

少年は気持ちよさそうに眠っていた。見たところけがはなかった。

家の屋根で遊んでいて落ちたのだろうか。よくできた黒い羽は黒鳥のように美しい。

 しばらくそばで少年の様子を見ていたら、目が覚めたようでゆっくりと起き上がり、

立ち上がった。

そして目を開けて私を見た。青い目をした美しい顔の少年だった。

「よう まじの主 世話になったな 

俺としたことが飛びつかれて落っこちてしまった」

 今この子は飛びつかれたと言った気がする。

「この庭のおかげで体力は戻った

礼はまた今度必ずする 今日はあいにく手持ちがない また今度な」

 そう言うと翼を広げ空に飛んで行った。

最近のおもちゃはよくできているなと思って、ぼうっと空を見ていたら

お腹がすいてきたので夕食を作りに家に入った。

家の中にこもりすぎて、世の中の人々についていけなくなってしまったかもしれない。

そんなことを思いながら夕食を食べた。

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